【とある日の1on1 Vol.2】「人と比較しなくていい。じぶんのベクトルを大切に進みたい道を決めていい。」学部卒で就職を決意した社員の挑戦と成長の軌跡を振り返る(後編)
大学院進学と就活の狭間で悩まれる理系学生も多くいらっしゃると聞きます。入社3年目の二宮さんもその一人で、進学と就職とで悩んだ末、ソニーでキャリアをスタートすることを決断されました。入社時には、不安もあったと言いますが、元チューター三木さんの手厚いサポートと自身の努力により、今では必要不可欠なメンバーとして活躍されています。
前編では、二人の【とある日の1on1】にお邪魔させていただき、二宮さんが学部卒で就職するに至った背景から、ソニーに入社を決意した決め手、入社時に抱いていた不安や、職場のサポート体制に関してご紹介しました。後編ではどのように二宮さんが不安を乗り越え、成長し、現在の活躍に至っているのか?そして入社3年目の今、どのような未来を描いているのか?
二人の会話をご紹介します。
- 三木 愛子 (2018年入社 経験者入社)
- ソニー株式会社 モバイルコミュニケーションズ事業本部 設計開発担当 商品設計部門 システム設計部
- 二宮 未樹 (2019年入社 入社3年目)
- ソニー株式会社 モバイルコミュニケーションズ事業本部 設計開発担当 商品設計部門 システム設計部
前編記事はこちら
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入社後のターニングポイントになった『テーマ研修』
*テーマ研修:自分で1つテーマを決め、製品/サービスを作り上げて発表する研修。エンジニアの場合、実物を完成させ、作動させることも発表に含まれる。
三木:テーマ研修が一つの大きな山場だったのでは?
二宮:たしかに…テーマ研修は…はい。間違いなく山場でしたね…。「こういうことをしたい」というイメージはあっても、予備知識も薄くて、段取りや開発の手順も分からない…他の人達はもう終えているのに、私はまだプログラムを入力している段階で動かない!とか。院卒の方々は予備知識や研究の進め方のベースがあるけれど、私は研究内容とも直結していなかったから元々の劣等感や不安だけではなく、知識不足を目の当たりにしてこっそり落ち込んでいました(笑)。
三木:でも、テーマ研修を終えた頃から自信がついたように見えたけど?
二宮:分からないことも色んな人に聞いて、学んで、ご意見をいただいて…という動きをしたことによって徐々に仕事の進め方やコミュニケーションの取り方が分かってきて自信がついてきました。同時に、初めてのアサインを通して自分が責任を持ってやり切る業務が少しずつ増えて達成するために自ら動く必要があったことも自分を奮い立たせるきっかけになったと思います。
三木:この頃から「この分野だったら何聞かれても大丈夫」みたいなものができて、自己主張もできるようになったよね。
二宮:そうですね…自信を持てる専門分野が増える毎に自信に繋がって、主張もできるようになったと思います。そして、全力でサポートしてくださる三木さんや先輩、上司、同期の存在があったからこそ、踏ん張れたと思います。本当に恵まれた環境だったなぁと思います。
二宮さんを支えた三木さんのエールと描く未来…
三木:二宮さんが2年目で、院卒の新入社員が入ってきた時を覚えてる?
二宮:はい、悩んで相談しましたよね(笑)。大学院卒だから私よりも専門性もあるし、このままじゃ抜かされちゃう!と思って…三木さんにもっと業務下さい!と話していましたね(笑)。
三木:一人一人ベクトルって違うじゃない?競い合って頑張ることは悪いことではないけれど、それで焦って自分を見失ってはいけないから人と比べず、自分を見失わないで…って励ました日々が懐かしいね(笑)。
二宮:何度も励ましてもらいましたね。でもこの言葉のおかげで、今は自分のやりたいこと、なりたい姿、実現したいことを軸に考えられて、人と比較したり焦ったりすることもなくなりました!
三木:これからはどんな風になっていきたいって思っているの?
二宮:そうですねー、私は主体として動くことはあってもまだ誰かの下について、という状況なので三木さんみたいに一人でプロジェクトをこなせるようになりたいです。そして、どの知識においても1つずつ専門性を深めて、知識を蓄えたうえで今度は教える側になりたいです。恩返ししたくて。
三木:私こんなに立派に育てた記憶ないよ(笑)。
二宮:嫌な顔を1つせず教えていただいたからこそ、恩返ししたいな、と思って…。
三木:頼もしいなぁ…。実際、もう後輩という感じもなくて、すごくしっかりしていて頼もしく感じてるよ!
二宮:え…本当ですか?嬉しいです。ありがとうございます!これでまた頑張れます!
三木:私よりも専門性が深くて詳しい分野もあるし… これからも頑張って!
就職と進学の間で検討されている学生さんに対してお二人からのメッセージ
二宮:学生のみなさんには自分がなりたい姿や、やりたいことを軸にいっぱい悩んで進路を決めて欲しいなと思います。「やりたい方でよいんだよ」ということですかね。例えば、私は大学院に行かずに社会人として専門性や知識を早く身に着けたくて就職することを選びました。今思い返すと、進学していたら就職先の選択肢を研究分野に限定してしまったかも?と思いますし、学部卒だったから、新しい世界に飛び込む挑戦の幅が広がったようにも思えます。いずれも一長一短があると思いますが、いっぱい悩んで自分の軸を持って選んでいただけるとよいと思います!
三木:私は大学院卒ではありましたが、二宮さんを見ていても学部卒であることを気にしたり、不安に思ったりする必要はないと思います。入社してから、こうしてしっかり成長している人もいますので、今挑戦を考えている学生さんがいたら、是非挑戦してもらえたらと思います!
<編集部のDiscover ~インタビューを終えて~ >
今回、二宮さんと三木さんの1on1にお邪魔し、貴重な話を聞かせてもらいました。二宮さんの『挑戦する意志』や『学ぶ意欲』といった芯の強さと、それを全力でサポートしてあげたいという三木さんの想いを強く感じました。また、三木さんからのコメントで「ソニーには一人一人のよいところを見出して、伸ばす風土がある。人と人を比較せず、今よりもこれからのことを大切にするカルチャー」と、ありました。目の前の一人の成長を真正面から支えることに徹していることが、ソニーの育成研修制度をオーダーメイド型の育成研修制度と呼ぶ所以でもあると思います。それは、社員一人一人が成長することが組織の成長に繋がるのだというファウンダーの考えや、ソニーの人材理念が深く根付き受け継がれている表れなのだと改めて実感しました。