一人ひとりのキャリアに関する疑問や悩みに寄り添う。ソニーならではのアドバイザー訪問とは?
就職活動の間は、多くの人が悩んだり不安になったりすると思います。「いつから、どのような活動をしたらよいのだろう」「入社何年目で一人前になるのだろう」など、気になるポイントは人によってさまざまです。そのような疑問を直接社員に聞くための場として、就職活動でOB/OG訪問を活用する方が多いです。ソニーでは、入社1~6年目の社員が中心となる「アドバイザー」が出身大学を問わず、OB/OG訪問に対応しています。
※以下、ソニーが実施するOB/OG訪問については「アドバイザー訪問」と表記します。
今回はアドバイザーとして活躍している社員の金光さんと、金光さんをアドバイザー訪問した内定者の川島さんにお話を伺いました。
- 金光 里緒
- 川島 桃子
ソニーの「アドバイザー」という存在
── まず、川島さんがソニーに興味を持ったきっかけについて教えてください。
川島:昔からソニーの製品をよく目にしていましたし、日本から世界によりよいものを発信する姿勢に興味を持っていました。また、ソニーではコース別採用を行っていて、自分に合った職種を選べることで、入社後の姿がより鮮明に想像できた点にとても魅力を感じました。
── そこで、金光さんにアドバイザー訪問を依頼したのですね。
川島:はい。もともと広報の仕事に興味があり、社員に話を聞きたいと思ってビズリーチ・キャンパス※を見ていたところ、金光さんを見つけました。プロフィールに「お話しできる内容」という欄があるのですが、広報の業務内容に加えて金光さんご自身の就職活動についてもお話しいただけると書かれていたので、リクエストを送りました。
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── 金光さんはアドバイザーとして活動されているとのことですが、そもそもアドバイザーとはどのような方々なのですか。
金光:ソニーでは、主に入社1~6年目の社員がアドバイザーとして活動しています。業務などの都合もあるので、アドバイザー訪問を受けている件数は社員によってさまざまですが、私とお話しすることでソニーをより深く知っていただき、就職活動のお役に立てればと思い活動しています。
── お話を聞ける職種もかなり幅広そうですね。川島さんは、実際に何名のアドバイザーからお話を聞いたのですか。
川島:広報部の社員は金光さん1人、秘書部の社員に3人の計4人です。広報部と秘書部とで悩んでいたので、選考を重ねる中で双方にアドバイザー訪問をお願いしました。
社員だからこそ聞ける、社風や仕事内容
── OB/OG訪問は、就職活動の中でも心理的ハードルが高い印象があるのですが、いかがでしたか。
川島:私も最初は躊躇したのですが、それよりもOB/OG訪問をすることで得られるメリットの方が大きいと感じたので、行っていました。
金光:私も学生時代には、多くの方にOB/OG訪問をお願いしていました。就職活動において、社員の方と1対1でお話しできるOB/OG訪問は、ウェブサイトには掲載されていない情報を知ることができる貴重な機会だと考えていました。社風や、細かな業務の内容についても聞ける絶好の機会だと思って、積極的に取り組んでいました。
── アドバイザー訪問ではどのようなことをお話しされたのか気になります。
川島:私は業務の詳細や周りの社員の雰囲気、就活をどのように進めていたかなどを主にお聞きしました。
金光:業務内容に関する質問は多かったですね。広報は他の職種と比べても、具体的な仕事の様子が想像しづらいからかもしれません。
── 仕事に関する質問は、どこまで聞いてよいのか悩んでしまうのですが、実際いかがでしょうか。
金光:気にせず何でも聞いていただいて大丈夫ですよ。どこまでお話しできるかは企業や業務内容によっても異なると思いますし、お話しできる範囲は社員側で判断して、難しい場合は「話せない」とお伝えします。気になることは何でも聞いてみていただきたいです。また、「社員にしか聞けないこと」という目線で質問していただけると、より有意義な時間になるのではないかと思います。
川島:私も悩みましたが、どのようなことでもお話しできる範囲で話してくださる方が多かったと思います。またソニーの社員は気さくで、お話しするうちに「給与などは気にならないですか?」と、学生側からは聞きづらいようなお話も気軽に振ってくださることもあり、本当にありがたかったです。
── アドバイザー訪問を通して、ソニーに対する印象の変化はありましたか?
川島:大きく変わったと思います。世界的にも有名な企業なのでお堅いイメージを持っていましたが、お会いしたソニー社員はどの方も優しくて話しやすく、とても居心地の良い会社だろうなという印象を受けました。
より充実したOB/OG訪問にするために
── OB/OG訪問に取り組みやすくするための工夫はしていましたか。
川島:あらかじめ、聞きたいと思うことは箇条書きでまとめていました。緊張してしまって聞きたいことを聞き忘れてしまうという事態にはなりたくなかったので。10~15個くらいを書き出したら、「企業情報」や「就活に関して」など3~4つのテーマに分類して、1テーマずつ質問するようにしていました。そうすることで、話の流れに沿って質問できたと感じています。また、冒頭の自己紹介では話題になりやすいキーワードを入れて話すようにしていました。
金光:最初の自己紹介で、出身地や所属しているサークルなど、少しプライベートな話題もあるとアイスブレイクにつながるので、その後いろいろなことが話しやすくなるかもしれません。
── OB/OG訪問をするにあたって、おすすめの時期はありますか。
金光:OB/OG訪問はいつ実施しても良いと思いますが、1~2月が特に訪問依頼が多いように感じます。3月からはエントリーシートの提出や面接などに追われて忙しくなると思うので、2月までに行っておくと、ゆとりをもって就職活動に取り組めるのではないでしょうか。
川島:私は2月くらいから本格的に動き始めたのですが、エントリーシートの提出やウェブテストが集中するタイミングと時期が被ってしまって準備が大変でした。2月中には志望理由や自分のアピールポイントを固めておくなど、他にもやることがたくさんありますので、早いに越したことはないと思います。
── OB/OG訪問の依頼をしたもののお返事をいただけなかった、という声もたまに耳にするのですが、そのような経験はありますか。
川島:数回お返事をいただけなかったことがありましたが、きっとお忙しいのだろうと思って、そこまで気にしていませんでした。
金光:業務が忙しい時期にご依頼をいただいたときには、お受けするのが難しいときもあります。同じ会社でも部署によって繁忙期は異なるので、いろいろな職種の方に依頼してみるというのもおすすめです。ソニーでは、入社1~6年目を中心として多くの社員がアドバイザーとして活動していますので、職種から年次まで、本当に幅広いジャンルの社員に話を聞くことができると思います。
会社と自身とのマッチングの度合いを見極められる場
── これからOB/OG訪問をする学生に向けてアドバイスはありますか。
川島:ウェブサイトなどで得られる企業情報は調べておくとよいと思います。企業に対する理解が深まっている状態で話を聞くことができるだけでなく、もう一歩踏み込んで実際に働いている社員の視点ならではの話につなげられるので、OB/OG訪問をより有意義なものにできると思います。
金光:最初に訪問依頼をするとき、候補日程をなるべく多く提案したり、オンラインと対面のどちらを希望するかを伝えていただけると、社員側としてはありがたいです。例えば、1時間の枠であったとしても候補日程を複数ご提案いただけると、予定が調整しやすくなります。
── 最後に、就活生に向けてメッセージをいただけますか。
金光:就職活動には答えがないので、本当に難しく大変なことも多いと思いますが、OB/OG訪問は会社とのマッチングを就活生側が見極めることができる貴重な機会だと思いますので、ぜひ躊躇せずに取り組んでみて、自分に合った会社を見つけられることを願っています。
川島:就職活動中は本当にいろいろな情報が飛び交い、混乱したり焦ったりすることもあるかと思いますが、会社選びは人生においても重要な局面だと思うので、他の人と比較せずに、納得できるまでゆっくり頑張ってほしいと思います。応援しています。
<編集部のDiscover>
私自身、会社をよく知るために必要だと頭では理解しながらも、志望企業に知っている先輩がいないなどの理由でなかなか最初の一歩が踏み出せずにいたOB/OG訪問。しかし、お二人の数々のアドバイスを聞いて、ソニーのアドバイザー訪問ならやってみたいなと思いました。また、取材中だけでなく移動時間などにもお二人が楽しそうにお話しされていて、アドバイザー訪問を通じて入社する前から社員とのつながりができることの心強さも感じました。