【ソニーのヒトってどんな人?Vol.4】入社5年目のプロダクトデザイナーが目指す、「こだわり×人の心を動かす」デザイン
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ソニーのヒトってどんな人?
ソニー社員の「その人らしさ」に迫る連載企画。それぞれの個性をMy Work(仕事内容)、My Passion(仕事への想い)、My Sony(自分にとってのソニー)、My Future(将来の展望)の4側面からクローズアップしていきます。
今回は連載企画第4弾として、クリエイティブセンターでプロダクトデザインを担当している三島さんにお話を伺いました。ソニーで働くからこその面白さや、やりがいに迫ります。
My work<ソニーのデザイン領域>
── まず、ソニーでのデザイナーという仕事について簡単に教えてください。
クリエイティブセンターはソニーグループのデザイン部門として、製品からエンタテインメント、金融、モビリティなどの事業領域に活動の幅を広げ、ソニーグループの多岐に渡るデザインとブランディングを行っています。海外にも拠点があり、多様な専門性や国籍を持つメンバーが幅広い領域のデザインを担当し、活躍しています。エンジニアや商品企画などの他部署の社員と議論を重ねながらデザインを行っています。
※クリエイティブセンター
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── 三島さんは、クリエイティブセンターでどのような製品を担当していますか。
これまでにヘッドホンやイヤフォンなどのオーディオ、最近ではテレビなどのデザインを担当しています。デザイナーは数年ごとに在籍するチームが変わるので、幅広い製品に関わることができます。
── デザイナーの皆さんは、1人あたりどれくらいの種類の製品を担当されるのですか。
1人のデザイナーが1つの製品を担当することがほとんどです。デザイナーによってはカテゴリが異なる複数の製品を横断して担当することもありますね。
My Passion<どんなお客様にも喜んで使っていただけるプロダクトデザインを>
── 三島さんが最近デザインを手掛けられたのが、ヘッドバンド型ワイヤレスヘッドホン『WH-CH520』だと聞きました。デザインのこだわりなどを教えてもらえますか?
まず、このヘッドホンは老若男女を限定しない幅広い層をターゲットユーザーとしています。そのためにミニマルでシームレスな、多様な国籍やさまざまな文化を持つ人々にとって使いやすい、きれいなデザインになるよう心掛けました。ヘッドホンは音を聴いていないときでも、首にかけるなどして身につけている時間が長い製品なので、可動部分の無駄な要素を減らすなど、人の動きの邪魔になるものを徹底的に排除するように意識しました。
── ずばり、三島さんの考える“きれいなデザイン”とはどんなものでしょうか。
人の心を動かせるデザインだと思います。ソニーの製品は多くの国や地域でさまざまな人々に使われていますが、どんな人でも手に取りやすい洗練されたミニマルさがありながらも、その製品を欲しいと思ってもらえたり、持っていることで心が動くようなデザインを目指しています。
── デザインは、大学時代から学ばれていたと伺いました。学生の頃と現在とで、デザインすることへの向き合い方に変化はありましたか。
学生の頃は、ただ自分の好きなデザインを追求しているだけでよかったのですが、現在はデザインした先に、製品を使ってくださるお客様がいらっしゃいます。オリジナリティや新しさのあるデザインであることや、少しでも多くの人に喜んで使っていただけるデザインとは何かを常に意識しながらデザインするようになりました。
── デザイナーとして影響を受けた経験はありますか。
海外の文化に触れることです。海外のユーザーニーズや、デザインのトレンドなどを調査・把握することを目的とした調査出張に行くことも度々あるのですが、日本と海外の文化の違いに基づいた嗜好の違いや、アクセシビリティなどに対する考え方や求められる配慮、対応の違いなどを改めて実感しました。特に音楽は国ごとに文化も流行りも異なるカテゴリなので、多くの気づきを得ることができました。
My Sony<個性が尊重され、挑戦が歓迎される環境>
── 改めて、三島さんがプロダクトデザインに関わることになったきっかけを教えてください。
小さい頃からものづくりなどには興味がありました。母がデザインに関わる仕事をしていたこともあり、アートやデザインに触れる機会は多かったです。大学に進学する際に、特にものの姿をデザインするプロダクトデザインという分野に興味を持ったため、大学で専攻しました。
── ソニーに入社された決め手は何でしたか。
学生の頃から、デザイナーにとってソニーは自由度の高い会社であるとよく耳にしていました。私自身もデザイナーの意見が尊重されやすい環境で働きたいと考えていましたし、学生の時に参加した、デザインを学ぶ学生向けのワークショップでそのような雰囲気を感じられたことが大きな決め手になりました。また、最先端のテクノロジーに関わりながら製品を生み出せることも自分にとって魅力でした。
── 確かに企業のデザイナーと聞くと少々堅苦しそうな印象を受けますが、実際に入社して、いかがですか。
大きな会社でありながら、社員一人ひとりの意思が尊重される雰囲気が気に入っています。例を挙げると、クリエイティブセンターには「審議」という制度があります。これは現在取り組んでいる製品のデザインについてさまざまな専門性のメンバーが組織やチームをまたいで議論する場です。議論を重ねながら、その製品の本質を深く議論するような制度をとっています。
── 三島さんの思う、ソニーの良さは何でしょうか。
活動の幅広さや、若いうちから挑戦の機会が多いことだと思います。デザイナーという業種では、一般的には下積み期間が長いイメージもありますが、ソニーでは入社後すぐに担当として製品のデザインを任されました。そのほかにも若手が積極的に参加できる場面は多く、2021年にあった「ONE DAY, 2050 / Sci-Fi Prototyping」※というプロジェクトに、当時2年目ながら参加させていただきました。またこのような機会の多さに加えて、多様な事業の中で多くの職種の異なる社員とも関わることができるのもクリエイティブセンターの特徴だと思います。担当する製品が変わると、まるで転職したかのように関わる周りの人が変わることもあるので、いつも新鮮な気持ちで業務に取り組むことができます。
※「ONE DAY, 2050 / Sci-Fi Prototyping」とは
クリエイティブセンターのデザイナーがSF作家と協働し、「2050年の東京」の物語を描き出したプロジェクト。SF(サイエンス・フィクション)を用いて未来を構想し、逆算的に今後の道筋を考える「Sci-Fiプロトタイピング」の実践によって、デザインの可能性を拡張する試みです。
三島さんは、「WELL-BEING」のテーマを担当したチームに参加しています。
(ONE DAY, 2050 / Sci-Fi Prototypingの詳細はこちら)
── デザインの過程でエンジニアとも関わるとのことでしたが、職種の違う社員と連携する際に心掛けていることはありますか。
「お互いの視点から気づきを得る」ということを重視しています。あまり関わったことのないエンジニアや企画の方とタッグを組むことになったときは、毎日会って、雑談なども交えながらデザインの方向性や、その製品でお互いが実現したいことなどについて会話を繰り返すことで、関係を深めるように心掛けています。それぞれが真剣に業務に取り組んでいるので、時には熱い議論に発展することもありますが、良い製品を生み出すことの楽しさは忘れないようにしていますし、それだけ真正面に議論できる関係性が築けることは、素敵なことだと思っています。
My Future<デザインを通して、社会に良い変化を>
── 今後の目標を教えてください。
さまざまなカテゴリの製品デザインを数多く手がけて、世の中に出していけるようになりたいです。将来的には、ただデザインをするだけではなく、新しいものを生み出したり、あるいはそれらを通して人々の感覚に変化をもたらせるようなデザインができたらいいなと思っています。
── 最後に、読者にメッセージをお願いします。
私も就活の際にいろいろな迷いはありましたが、多くの企業をさまざまな視点で比較してみると良いかもしれません。ソニーは楽しいだけでなく、やりたいことを応援してくれる会社ですし、周りの社員も部署を問わず熱意のある方ばかりです。自分のキャリアや夢を考えた末に、たくさんある選択肢の中でソニーを選んでくれたらとてもうれしく思います。
<編集部のDiscover>
インタビューの合間に、この仕事をしていて胸が熱くなった瞬間について聞いたところ、「ロンドンで自分がデザインしたヘッドホン『WH-CH520』を使っている方を見かけたとき」と答えてくださいました。インタビュー全体を通じて、三島さんが常にお客様の存在を意識していることが感じられ、印象的でした。私も将来、三島さんのように熱い思いをもって仕事に向き合いたいと強く感じました。