仕事を通じて高評価を獲得した社員に対して、プロ野球のFA権のようにフリーエージェント(FA)権が与えられるユニークな制度です。寄せられたポストや職種へのオファ—に対して、FA権を行使することによって新しい職場へ異動することができます。 ※2015年に制度開始
1,000名以上 : 制度開始以来FA権を付与された人数
宮平 祥子
ソニーグローバルマニュファクチャリング&オペレーションズ株式会社
設計技術部門 設計技術開発部
メカ設計担当としてソニーに入社し、車載オーディオの設計を担当した後、ポータブルスピーカーなどのパーソナルオーディオの部門に異動しました。リーダーまで経験したのち、FA権を獲得したことにより、制度を活用し新規事業開発の部門に異動し、メカ設計のリーダーの傍らビジネスモデルの構築にも携わりました。現在は、ソニーグローバルマニュファクチャリング&オペレーションズにて全社横断の設計プロセス改革プロジェクトに所属し、エンジニアが利用する技術ツールの開発を担当し、ソニー全体のメカ設計者がソニーらしい商品を創出できるプロセスや技術の基盤造りを担っております。今の業務は全社の共通設計環境に携わっていますので、広い範囲への責任を伴います。
開発する環境を全社として統一し、より効率的なオペレーションを構築していくことを目指す反面、個々の製品ごとの環境構築が必要であったり、複雑で細かな対応が求められることも少なくありません。そのため、場合によって意見の食い違いが起こることもあり、纏め進めるには難しさもあります。しかし、ある程度の緊張感やプレッシャーがあったほうが燃えるタイプなので、困難も含めて楽しんでいます。
エンジニアが100%以上の力を発揮でき、ソニーにしかできない先進性を追求していくことを後押しするような設計環境を構築したいという夢を持ち、日々の仕事を遂行しています。
自分の積み上げてきたことが上司だけでなく会社からも評価されたと思い、純粋にうれしかったです。一方でFA権は利用しないという選択も可能ですし、当時の環境には満足していました。どうするか迷いましたが、「まだまだ限界じゃないし、挑戦してみよう!」と思い、チャレンジする道を選びました。
そして実際にFA権を行使し異動しましたが、大正解だったと思います。複数のオファーをいただいた中から新規事業系の部門を選んだため、これまでの専門とは異なった、ビジネスモデルの構築など新たな経験を、全く新しいメンバーと行うことができました。まさに未知の体験といえるほどの環境の変化。自分自身が井の中の蛙であったことに気づかされ、がむしゃらに取り組む日々が続きました。
思い返せば苦労もたくさんありましたが、FA権を行使し、新たなチャレンジを選んだことでキャリアの幅が大きく広がりました。何より、この挑戦を通じて得た知識や経験、人脈は私の誇りです。
社員の自己実現を本気で応援してくれる仕組みで、会社と社員の関係をフラットに考えている制度だと思います。もちろん、異動後は新しい環境での挑戦となりますので、困難も少なくないでしょう。それでもこうした機会があるということは、個人の意志と挑戦を応援し、社員がチャレンジを通じて成長することによって、結果として会社が成長していく。こういった考え方を後押ししてくれているのがFA制度だと思いますし、このような制度がある会社は珍しいのではないでしょうか。
これまで積み上げてきた設計技術基盤を活かして、世の中のライフスタイルを変えるような製品を生み出す設計のサポートをしていきたいです。