SONY

報道資料
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1996年1月31日

青緑色半導体レーザー 室温連続発振100時間突破

(波長 515nm、101.5時間達成)

ソニーは、この度、波長515nmの青緑色半導体レーザーの開発において、寿命101.5時間の室温連続発振を達成しました。

高密度光記録用光源として期待の高い半導体レーザーは、日米欧の大学や企業で活発に開発が行われています。
ソニーは、

  • 1992年7月、
    青色半導体レーザー(波長447nm)連続発振(零下196度)
  • 1993年7月、
    青緑色半導体レーザー(523nm)室温連続発振
  • 1993年12月、
    青色半導体レーザー(489.9nm)室温連続発振
  • 1994年11月、
    青緑色半導体レーザー(507nm)室温連続発振、寿命1時間
  • 1995年11月、
    青緑色半導体レーザー(510nm)室温連続発振、寿命4.3 時間

と、それぞれ世界初の記録樹立をこれまで成功させてきました。

当社が開発を進めている半導体レーザーは、周期律表のII-VI族系に属する元素からなる化合物半導体で構成されており、発光層にはセレン化亜鉛カドミウム(ZnCdSe)とセレン化硫化亜鉛(ZnSSe)からなる量子井戸構造を採用し、電子・正孔および光を閉じ込めるクラッド層には、ソニーが1991年に、世界に先駆けて開発したセレン化硫化亜鉛マグネシウム(ZnMgSSe)を用いています。
今回の成果は、基板と結晶成長層の界面品質を向上させることにより、発光層の欠陥密度を、1平方センチメートルあたり、約1万個程度以下(従来は約10万個程度以下)と低減させることなどにより実現したもので、昨年後半より着実に記録を更新、今年に入り、100時間というひとつの区切りを迎えるに至りました。
今後、半導体レーザーの更なる短波長化、長寿命化を図り、光記録用光源としての実用化をめざします。

レーザー構造

実験データ

  • 波長:
    515nm
  • 寿命:
    101.5時間
  • 駆動電圧:
    11V
  • しきい値電流:
    32mA
  • 光出力:
    1mW
  • 駆動電流:
    33mA
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