SONY

報道資料
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1996年1月16日

新たな50年の飛躍をめざして

創立50周年に向け経営機構を刷新 カンパニー制・本社機能を強化

ソニー株式会社は、来る1996年4月1日付で、コーポレートマネジメント機能および研究開発体制の強化、カンパニーの再編を骨子とする、経営機構改革を実施いたします。この結果として、現行の8カンパニーは、10カンパニーとなります。
組織変更の概要は別紙のとおりです。今後4月1日までに、関連する人事の詳細を決定してまいります。

背景と狙い

94年4月に弊社が導入した「カンパニー制」は、(1)自己完結型かつ市場対応型の組織 (2)事業責任の明確化と権限の大幅な委譲----を主な特長としており、導入後現在までの間に、意思決定の迅速化によって、事業を活性化してまいりました。

今回の経営機構改革は、弊社創立50周年を迎えるという機をとらえ、外部環境の変化にも鑑みて、新たな事業へ取り組む体制づくりと、カンパニー制ならびに本社機能の一層の強化を目的とするものです。
具体的には、カンパニー制の特長を活かしながら、マーケットの現状および今後の事業展開を踏まえ、カンパニー区分の一部見直しを行う一方、複数のカンパニーに跨がる横断的・全社的な経営機能、研究開発体制を強化し、将来の事業環境の変化にも即応できる体制を構築することをめざしております。
この機構改革の主な狙いは、以下のとおりです。

  1. カンパニー制の強化----組織再編により機動性を高め、市場対応力を強化
  2. 戦略構築機能・コーポレートマネジメント機能の強化----「エグゼクティブボード」の新設
  3. AV/コンピュータ技術を融合させIT(インフォメーションテクノロジー)・通信など新規事業の立ち上げ----カンパニーの新設・再編
  4. 一元的なマーケティング体制の構築----営業部門の再編
  5. 新たなビジネス展開に対応した研究開発体制の構築----コーポレートラボラトリーの再編
  6. 次代を担うマネジメントの育成----若手の登用、助言・指導体制の確立

機構改革の概要

  1. カンパニーの再編
    AV分野において、よりきめ細かな事業展開を可能とするため、現コンスーマーAVカンパニーの事業領域を分割し、新たに「ディスプレイカンパニー」「ホームAVカンパニー」、および「パーソナルAVカンパニー」を設置いたします。パーソナルコンピューターをはじめとするIT分野における事業を担当する専任組織としては、「インフォメーションテクノロジーカンパニー」を新設いたします。また、現インフォコムプロダクトカンパニーおよびモービルエレクトロニクスカンパニーを統合し、「パーソナル&モービルコミュニケーションカンパニー」といたします。
    これらの結果、現行8カンパニーが計10のカンパニーに再編され、従来に増して、迅速かつ機動的な事業運営が可能となります。
    カンパニーの再編と併せて、各カンパニーの責任者であるプレジデントについても、若手の登用を主眼に変更を行います。各プレジデントは、事業運営にかかわる従来と同様の責任と権限を有し、担当領域の事業遂行に関する最終責任を負います。
  2. 営業部門の再編
    従来、カンパニー内部の組織であった営業部門の一部を分離・統合し、「国内営業本部」、および「インターナショナルマーケティング&オペレーション」を新設いたします。「国内営業本部」は、ディスプレイ、ホームAV、インフォメーションテクノロジー、パーソナルAV、イメージ&サウンドコミュニケーションの各カンパニーの日本国内における販売を担当いたします。「インターナショナルマーケティング&オペレーション」は、これら5カンパニーの海外における販売を統括いたします。
    また、セミコンダクタカンパニー、コンポーネント&コンピューターペリフェラルカンパニーの全世界における販売を担当する「エレクトロニックコンポーネント&デバイス営業本部」を新設いたします。
  3. コーポレートマネジメントの強化、エグゼクティブボードの設置
    昨年7月に就任いたしました、CTO(Chief Technology Officer =代表取締役副社長 森尾 稔)、および、CFO(Chief Financial Officer=代表取締役副社長 伊庭 保) に加えて、新たに、人事全般を総括するCHO(Chief Human Resources Officer) として代表取締役副会長 橋本 綱夫、生産全般を総括するCPO(Chief Production Officer)として代表取締役副社長 金田 嘉行、販売全般を総括するCMO(Chief Marketing Officer) として専務取締役 小寺 淳一、および広報・広告宣伝を総括するCCO(Chief Communications Officer)として専務取締役 田宮 謙次が就任いたします。
    具体的には、COO(代表取締役社長)に加え、上記の役員、および代表取締役副社長 大曽根 幸三、専務取締役 山川 清士によって、経営戦略・事業計画の策定を主な任務とする「エグゼクティブボード」(Executive Board)を構成し、大局的・全社的な視野に立ち、ソニーグループの経営に明確な方向づけを行ってまいります。
    「エグゼクティブボード」のメンバーは、カンパニーの独自性を最大限尊重する一方、カンパニーの枠組みにとらわれず、横断的・大局的に経営する機能を強化するため、それぞれの担当を決めて、全社的な見地からカンパニープレジデントへの助言・指導・調整などにあたってまいります。
  4. 研究開発体制の再編
    今回の機構改革と軌を一にして、従来の中央研究所および各カンパニー開発部門から構成される研究開発体制を抜本的に見直し、中央研究所に加え、新たに、本社直轄のコーポレートラボラトリーとして、「アーキテクチュアラボラトリー」「商品開発ラボラトリー」「システム&LSIラボラトリー」の3研究所を設置いたします。
    各コーポレートラボラトリーは、AVのデジタル化の進展、コンピューター・通信との融合など、技術開発の大きな変革の中で、ソニーがAV事業をさらに強化し、ITをはじめとする事業に取り組むため、全社的な研究開発戦略に基づき、重点領域に技術力を結集してまいります。
    新設の研究所のうち、「アーキテクチュアラボラトリー」は、ソフトウェア、ネットワークを含めたIT事業にかかわる研究開発を行います。「商品開発ラボラトリー」は、AV事業の一層の強化に向けた商品開発を、また「システム&LSIラボラトリー」は、あらゆるハードウェアを支えるLSIおよびシステム設計に関する研究開発を担当いたします。
    さらに、コーポレートラボラトリーとは別に、21世紀の研究テーマに取り組むこ とを目的として、「D21ラボラトリー」を新設いたします。

昨年4月1日付で、代表取締役会長(CEO)に 大賀 典雄 が、代表取締役社長(COO)に出井 伸之 がそれぞれ就任以来、まもなく1年が経過しようとしております。また、来る5月7日には、弊社創立50周年を迎えます。
この度の経営機構改革は、50周年という節目の年に、次の新たな50年におけるさらなる飛躍を期するものです。いつの時代においても、ハードウェア・ソフトウェア技術を通じて、人々に新たな楽しみを提供する企業でありたい--目前に迫る21世紀に向けて、ソニーは新体制の下で、"Digital Dream Kids"として、デジタル時代の夢を実現してまいります。

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