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報道資料
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1998年2月25日

アナログのベータカムVTRで記録したテープの再生も可能な
"ベータカムSX"デジタルビデオカセットレコーダー 『DNW-A75』発売

"ベータカムSX"デジタルビデオカセットレコーダー『DNW-A75』

ソニーは、デジタル記録・再生ができ、アナログのベータカムVTRで記録したテープの再生も可能な"ベータカムSX"デジタルビデオカセットレコーダー『DNW-A75』を発売します。
本機は、ベータカムSPの編集用VTRとしてご好評頂いている「BVW-75」の機能、操作性をそのまま継承し、インサート編集・アッセンブル編集ができる編集用レコーダーです。

型名 発売時期 価格(税別)
"ベータカムSX"デジタルビデオカセットレコーダー
『DNW-A75』
98年秋 330万円

今回発売する『DNW-A75』は、既にお持ちのアナログのベータカムVTRや編集機、エフェクターと組み合わせて使用することができます。また、番組やCMのオンエア用に広く使われているライブラリーマネジメントシステム(LMS)やフレキシカートなどの送出システムへ搭載することが可能です。内部の主要な回路に集積化ICを採り入れる先端のデジタル技術を駆使するなど、コストの大幅な削減を図り、「BVW-75」の約半額という価格を実現しました。
アナログのベータカムVTRは、世界に37万台以上普及し、幅広く活用されています。お客様は、既にお持ちのソフト及びハードの資産を生かしながら、ベータカムSX機器を使用したデジタル編集環境へ移行することが可能です。

当社は、1996年末から順次発売している、カムコーダー、ハードディスクとVTRを 一体化させた「ハイブリッドレコーダー」、各種ノンリニア編集システム、取材現場でのテープ編集が可能な「ポータブル編集機」に加えて、局内テープ編集のベース機として本機を導入することにより、ベータカムSXのラインナップを拡充し、積極的にビジネスを推進してまいります。
尚、本機は4月6日から米国ラスベガスで開催される世界最大の放送機器展示会「NAB (National Association of Broadcasters)」ショーで展示されます。

  • "ベータカムSX"は、動画圧縮のスタンダードであるMPEG2のプロ用圧縮規格「MPEG2 4:2:2P@ML」に準拠した伝送のしやすさと、デジタルコンポーネント記録による 画質の良さの2つの特徴を持つ、ニュース用デジタル放送業務用機器のフォーマットです。

「DNW-A75」の主な特長

  1. アナログのベータカム機器との互換性
    デジタル記録・再生に加えて、アナログのベータカムVTR(ベータカム/ベータカムSP)で記録されたテープの再生が可能です。また、お手持ちのアナログのベータカムVTRや編集機、エフェクターなどと併用ができます。
  2. 1フレーム単位のインサート・アッセンブル編集機能
    1フレーム単位でインサート編集、アッセンブル編集が行えます。コントロールパネル上のボタン配置や表示などもベータカムSP編集用VTR「BVW-75」をそのまま継承しています。また、お手持ちのアナログ編集機から本機のコントロールも可能です。
  3. 既存の送出カートシステムへの搭載が可能
    現在放送局で、番組やCMの送出(オンエア)用に広く使われているライブラリーマネジメントシステム(LMS)やフレキシカートなどの既存の送出システムに、本機を直接搭載することができます。その際にはベータカムSXの特徴を生かして、ベータカムSPに比べ長時間の再生が可能(ラージカセットで最長184分)です。また、ベータカムSP同様、マルチセグメント・オペレーション(1本の再生テープを複数セグメントに分けて操作する)がインサート編集機能を使って行えます。
  4. プリリード(先読み)編集機能搭載
    デジタル制作におけるハイエンドVTR"デジタルベータカム"で使われている プリリード編集(先読みを行いながら、上書き記録を行っていく編集方法)が可能に なりました。これにより、1台のVTRで再生しながらオーディオを最適なレベルに 調整して記録をすることなどができます。
  5. バリアブル再生・ダイナミックモーションコントロール装備
    現在使われているベータカムSP VTR「BVW-75」の操作性をそのまま踏襲し、 ベータカムSXを使用する際には-1倍から +2倍までの範囲でバリアブル再生 (可変再生)が可能です。また、「BVW-75」やデジタルベータカムVTR「DVW-A500/ 500」に搭載されているダイナミックモーションコントロール機能(編集時に再生側でスローなどの可変速再生を行い、その可変速情報をメモリーに貯えて、編集を実行する機能)を備えており、効率良い編集が可能です。
  6. NTSC 525/60、PAL 625/50スイッチャブル機能
    ベータカムSXフォーマットの特徴であるNTSC (525/60)とPAL(625/50)の切り換えが可能です。これは海外で作業を行う場合や、海外から送られてくるテープや信号を直接記録・再生するなどインターナショナルな環境下での制作ニーズに対応するものです。
    また、アナログのベータカムVTRで記録したテープの再生時にも、モニター(確認)用としてこのスイッチャブル機能を搭載、簡易再生を実現しています(例:本体がNTSC(525/60)機の場合、 PAL方式の簡易再生が可能)。

『DNW-A75』の主な仕様

記録フォーマット ベータカムSXフォーマット
テープ速度 ベータカムSX- 59.575mm/s
ベータカム/ベータカムSP再生- 118.6mm/s
デジタル記録再生時間 ベータカムSX(ノーマル記録時) 最大60分 Sカセット「BCT-60SX」使用時 最大184分 Lカセット「BCT-184SXL」使用時
早送り/巻き戻し時間 3分以下(「BCT-60SX」カセット使用時)
サーチ速度範囲 ベータカムSX ±50倍速
サーボロック時間 0.5秒以内(スタンバイモードから)
ローディング/アンローディング 6秒以内
電源電圧 AC100V〜240V、50/60Hz
消費電力 約200W(オプションボード含まず)
動作温度 +5℃〜+40℃
保存温度 -20℃〜+60℃
動作湿度 25%〜80%
質量 約30kg
外形寸法 427(幅)×237(高さ)×524(奥行き)mm
  • お客様からのお問い合わせ先:
    ソニー(株)ブロードキャスト営業本部
    TEL:0462-30-5932
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