報道資料
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1998年5月21日
ソニーは、可視光領域だけでなく、人間の目では感知できない近赤外光領域も高感度に感知する、新構造の"EXview HAD(イーエックスビューハッド) CCD™"を開発、今回、1/2インチ有効38万画素タイプ(NTSC/EIA)と1/2インチ有効44万画素タイプ(PAL/CCIR)のサンプル出荷を開始します。本CCDは、同等サイズで同画素数の当社従来CCDに比べ、可視光領域(波長380〜770nm)で約1.7倍、近赤外光領域(波長770〜1200nm)で約4.3倍の感度特性を実現し、高感度の撮像が可能です。人間の目には見えない近赤外光を被写体に当てることによって、暗闇での撮影も可能となり、監視カメラや科学計測カメラといった用途のほか、新規用途への採用を働きかけてまいります。
型名 | サンプル出荷時期 | サンプル価格 |
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1/2インチ有効画素38万(総画素41万) カラーCCD撮像素子『ICX248AK』(NTSC) |
98年6月 | 10,000円 |
1/2インチ有効画素38万(総画素41万) 白黒CCD撮像素子『ICX248AL』(EIA) |
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1/2インチ有効画素44万(総画素47万) カラーCCD撮像素子『ICX249AK』(PAL) |
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1/2インチ有効画素44万(総画素47万) 白黒CCD撮像素子『ICX249AL』(CCIR) |
波長の長い近赤外光領域の光は、半導体シリコンの深部で光電変換するため、従来のCCD構造では、光電変換した信号電荷を効率よくセンサーへ集めることが難しく、十分な感度が得られませんでした。
今回商品化する"EXview HAD(イーエックスビューハッド) CCD™"は、これまで無効となっていた近赤外光領域の信号電荷をセンサーに効率よく集めることが可能になるだけでなく、低暗電流・電子シャッター機能に対応できるといった従来のHAD™センサー構造の利点も有しています。
また、スミア特性も大幅に向上し、1/2インチインターライン転送方式では業界最高レベルの-120dB(当社従来CCD比-15dB)を達成しています。
今後も本技術を採用することで基本特性の向上を図り、高性能なCCD撮像素子の商品構成を拡充してまいります。
光学系サイズ | 1/2インチフォーマット |
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転送方式 | インターライン転送方式 |
総画素数 | NTSC/EIA:約41万(811H×508V) PAL/CCIR:約47万(795H×596V) |
有効画素数 | NTSC/EIA:約38万(768H×494V) PAL/CCIR:約44万(752H×582V) |
ユニットセルサイズ | NTSC/EIA:8.4μm×9.8μm PAL/CCIR:8.6μm×8.3μm |
色フィルター配列 | NTSC/PAL:Ye,Cy,Mg,G補色モザイク配列 |
水平解像度 | EIA/CCIR:560TV本 NTSC/PAL:480TV本 |
センサー飽和信号量 | NTSC/EIA:1000mV PAL/CCIR:900mV |
感度 | ハロゲンランプ光源:色温度3200K、輝度706cd/m2 [白黒CCD撮像素子の感度] 可視光感度(赤外カットフィルター有り、F8):1000mV 可視光〜近赤外光までの感度(赤外カットフィルター無し、F8):1500mV [カラーCCD撮像素子の感度] 可視光感度(赤外カットフィルター有り、F5.6):1000mV ※赤外カットフィルターは、CM-500S、t=1mmを使用 |
スミア(V/10法) | -120dB |
パッケージ | 20pin DIP(Cer-DIP) |