報道資料
ここに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
検索日と情報が異なる可能性がございますので、 あらかじめご了承ください。
2000年4月27日
ソニー株式会社、テキサス・インスツルメンツ(略称:TI、NYSE:TXN)、シンビアンは本日、ソニーの次世代携帯電話にTIのプログラマブルDSPベースの次世代プラットフォーム『Open Multimedia Application Platform (OMAP™)』と、シンビアンからライセンス供与されるソフトウェア・プラットフォームを採用することを発表しました。この3社の実績、設計技術ならびに先端技術が融合されることにより、通話、インターネット・アクセス、最先端のマルチメディアやアプリケーション・コンテンツ/サービスが1つの機器で実現できるようになります。
ソニーのパーソナルITネットワークカンパニープレジデントである井原勝美氏は、「ソニーは、エレクトロニクス市場における世界的なリーディングカンパニーとして、TIのOMAPとシンビアンのプラットフォームをベースにした強力なモバイル・ソリューションを提供します。今後展開が期待されるブロードバンド(広帯域高速通信)データ・サービスや、場所を問わず使用可能な多機能型2.5G(2.5世代)および3G(3世代)携帯電話では、強力な節電型プロセシング・エンジンとオープンなオペレーティング・システムが必要となります。このような製品を実現するには、TIのOMAPやシンビアンの技術が不可欠です」と語っています。
シンビアンのプラットフォームには、スマートフォンやコミュニケータなど、あらゆる携帯情報端末用に設計されたオペレーティング・システム、システム・レイヤ、アプリケーション・エンジン、ユーザ・インターフェイスが備わっています。シンビアンは Java、Bluetooth、WAPといった最先端技術を自社製品に組込み、ノキア、エリクソン、モトローラ、松下、フィリップス、サイオンなど業界のリーダー各社にプラットフォームをライセンスしています。
シンビアンの最高経営責任者、コリー・マイヤーズ氏(Colly Myers)は、「シンビアンは業界リーダー各社と連携し、携帯情報端末に優れたコンピューティングおよび通信機能を統合するための標準プラットフォームの開発に努めています。この開発の鍵となるのが、業界全般に適用されるプラットフォームを開発、製品化、ライセンスすることで、これが我社の戦略です。このたびライセンスを取得したソニーは、携帯情報端末の製品ラインナップを充実させ、ワイヤレス市場におけるコンテンツとサービスの開発を促進できるでしょう」と述べています。
昨年5月に発表されたTIのプログラマブルDSPベースのOMAPは、次世代ワイヤレス・インターネット端末、コミュニケータ、最先端のPDAに採用されており、マルチメディア・アプリケーションやワイヤレス・ブロードバンド・データ・サービス分野における業界標準としてその地位を確立しています。
さらに、本年2月23日に発表されたTIの次世代プログラマブルDSP『TMS320C55x』を核とするOMAPは、ワイヤレス通信機器にとって重要な電力効率を犠牲にすることなく、最先端のワイヤレス・インターネット接続やマルチメディア機能を実現しています。OMAPは、今日世界で出荷されているデジタル携帯電話の60%以上に採用されているTI製DSP『C54x』DSPとのソフトウェア互換を確保しています。OMAPは、2G、2.5Gおよび3Gワイヤレス規格をサポートしており、ワイヤレス通信市場に新たなアプリケーションを提供すべく開発を行う独立系ソフトウェア・ベンダー(ISV)と携帯機器メーカー各社に供給されています。
TIのワールドワイド・ワイヤレス・コミュニケーションズ担当副社長であるジル・デルファシー(Gilles Delfassy)は、「今回のソニーの選択によって、TIのOMAPは、次世代携帯電話におけるデファクト・スタンダードとしての地位をさらに強化したことになります。ソニーは、TIのワイヤレス通信製品向けに最適化されたDSPベースのプラットフォームに関する専門知識を生かし、先端のソリューションと機能を提供できます。ソニーと30年以上にわたり協力関係にあることを嬉しく思います。今後はシンビアンとの協力体制も強化していく計画です」と述べています。
ソニーは、同社の携帯電話にデータの保存・相互交換技術である「メモリースティック」を組み込んでいくために、TIのDSPベースのOMAPとシンビアンのソフトウェア・プラットフォームを採用しました。
ソニー株式会社は、一般消費者向けおよび業務用のオーディオ、ビデオ、通信、情報 通信技術製品のトップ・メーカー。音楽、映画、コンピュータ・エンターテインメン ト事業を擁する、世界で最も総合的なエンターテインメント企業の一つです。
1999年3月31日を期末とする会計年度の連結年間売上高は560億ドルを超えています。
シンビアンは、スマートフォンやコミュニケータなどの携帯情報端末OEM製造企業各社に、最先端のオペレーティングシステム、ユーザ・インターフェイス、アプリケーション・フレームワーク、開発ツール等をライセンス供与し、完全なソリューションを提供しております。
ロンドンに本拠を構え、東京、金沢、ロンビー(スウェーデン)、ケンブリッジ(イギリス)、サンフランシスコ・ベイ・エリア(アメリカ)にオフィスを展開しています。エリクソン、松下、モトローラ、ノキア、サイオン各社の出資により設立された国際合弁会社のシンビアンは、携帯情報端末と、携帯端末ネットワーク、コンテンツ サービス、メッセージング機能、および企業規模のソリューションを相互運用する手段の標準化を目標としています。
テキサス・インスツルメンツ(本社:米国テキサス州ダラス、CEO:トム・エンジバス、略称: TI)は、グローバルな半導体企業であり、インターネット時代の中核技術であるDSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)とアナログICの設計と供給において、世界をリードしています。そのほか、金属材料・制御機器事業、E&PS(教育関連)事業を展開、世界25ヶ国以上に製造・販売拠点を持っています。 従業員は約38,000人です。
日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:生駒俊明、略称:日本TI)は、テキサス・インスツルメンツの100%子会社で日本市場における大手の外資系半導体サプライヤです。資本金は362億5,000万円で、従業員は約4,200人です。大分県日出、静岡県小山、茨城県美浦、埼玉県鳩ヶ谷に生産工場があり、茨城県つくばに筑波テクノロジーセンターがあります。 TIに関する情報はインターネットでも発信しています。