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報道資料
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2000年6月14日

水平方向の精細度を6割向上(当社比)
高画質デジタル放送時代に向けての高精細テレビ用ブラウン管、
スーパーファインピッチFDトリニトロン管を開発

スーパーファインピッチFDトリニトロン管による画像拡大写真(左) スーパーファインピッチFDトリニトロン管による画像拡大写真(左)
※右は、従来ブラウン管のもの

ソニーは、テレビ画面のセンターからコーナーまで高精細な映像の再現を可能にすることで、高画質なデジタル放送に適した32型/36型のスーパーファインピッチFDトリニトロン管を開発しました。
本ブラウン管は、従来に比べてアパチャーグリルのピッチを高精細化し、スリット本数を約6割増とした他、新開発電子銃や高輝度蛍光体の採用により、画面のすみずみまで高解像度かつ鮮明な映像を再現することが可能になりました。高解像度のデジタルハイビジョン放送に最適な高精細ブラウン管です。

当社は、1968年に独自の“トリニトロン・ブラウン管"を開発して以来、垂直方向がフラット構造の“バーティカル・リニア・フェース"高輝度時にもドーミング現象(マスクの熱膨張による色ずれ・色むら)を生じない独自の色選別機構“アパチャーグリル"などの特長を生かし、民生用から業務用まで幅広い高画質ブラウン管を開発してまいりました。
1996年にはデジタル放送を見据えて、縦横両方向にフラットな“FDトリニトロンブラウン管"を導入し、今日では14型(4:3)から38型(4:3、米国向け)までラインアップを拡充しています。また業務用ブラウン管においても画面の平面化をすすめ、現在のブラウン管の主流である画面の平面化に先鞭をつけました。
今回、さらにデジタルハイビジョン放送の情報を十分に表現可能な高精細テレビ用ブラウン管を開発しました。

弊社は、今回開発した“スーパーファインピッチFDトリニトロン管"技術を生かし、高画質デジタル放送時代に向けて、更なる高画質のブラウン管ディスプレイの開発を推進してまいります。

主な特長

  • 1. スーパー・ファイン・ピッチ・アパチャーグリル採用
    従来型に比べ、マスクのスリット本数を増やし、約1.6倍高精細化することにより、画面のセンターからコーナーまで高精細な映像の再現を実現しました。高解像度のデジタルハイビジョン放送信号を十分に再現することが可能です。
  • 2.新開発ファインフォーカス電子銃
    FDトリニトロンに採用しているハイフォーカス電子銃の性能を更に向上させた新電子銃を採用することにより、明るい画面から暗い画面まで色にじみを最小限に抑え、スポットサイズ換算で最大約10%フォーカス感を向上させています。(当社比、特許出願中)
  • 3.高輝度蛍光体
    新開発の高輝度蛍光体を採用(Red蛍光体)。約7%発光効率が改善され、ファインピッチ化にともなう輝度の低下を補い、従来並の画面の明るさを確保しています。(当社比)
  • 4.AR.tスクリーン
    ブラウン管の表面に多層膜コーティングを施すことにより、解像度や輝度を落とすことなく管面の反射を大幅に抑えています。

主な仕様

32型36型
従来管スーパー
ファインピッチ
従来管スーパー
ファインピッチ
アパーチャー
グリルピッチ (mm)
0.65~0.900.42~0.580.77~0.970.47~0.61
スリット本数85513318471401
電子銃ハイフォーカス新開発ファイン
フォーカス
ハイフォーカス新開発ファイン
フォーカス
質量 (kg)48.048.165.366.1
全長(mm)517.4556.5
偏向角 (deg)102102
有効画面 (mm)X662.4749.6
Y372.6421.6
D760.0860.0
パネル管面処理AR.tスクリーン
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