報道資料
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2000年11月20日
ソニー、日本版トラッキング・ストック発行に向け、準備を開始
ソニーコミュニケーションネットワーク(株)業績連動型の新株発行へ
本リリースは上記子会社連動株式の購入・売却の勧誘を企図したものではありません。当該証券の募集は、目論見書によってのみ行われます。
ソニー株式会社(以下ソニー)は、子会社の業績に連動させることを企図した子会社連動株式(日本版トラッキング・ストック)の発行に向け、必要な準備を開始することを決定致しました。具体的には、定款を変更し、普通株式とは別にソニーの種類株式として、国内の100%子会社でインターネット接続サービス、コンテンツおよびプラットフォーム事業を手がけるソニーコミュニケーションネットワーク株式会社(以下SCN)の業績と連動させる新株を発行することになります。日本国内では、これまでこうしたグループ子会社の企業価値を反映させることを企図した種類株式の発行は例がありません。当社は、今後、関係各方面のご理解とご協力を仰ぎながら、現行商法の枠内で子会社連動株式発行のための制度的環境が整うことを条件として、同株式発行に向けて必要な手続きを進めてまいります。2000年12月6日を株主確定の基準日として、種類株式発行に必要な定款変更を議題とする臨時株主総会を2001年1月25日に開催し、定款変更を承認頂いた後、市場環境を勘案の上速やかに発行を行う予定です。なお、ソニーが今回発行を予定している子会社連動株式については、 SCNのソニーに対する配当に連動した配当を受取る権利やソニーに対する議決権等の権利を付与する予定です。
トラッキング・ストックは、米国において、特定の事業部門に対する支配権を維持しつつ、その価値を顕在化させ、資金調達や企業再編等の手段として利用されている株式です。統合・分極型グループ経営を目指すソニーにとって、トラッキング・ストックの手法は、戦略子会社の価値を顕在化させることができる 一方、発行後もソニーによる支配権を保ちつつ、グループとしての一体性及び戦略の自由度を維持しながらグループシナジーを最大限に追求できるという点で、有効な手法と考えられます。SCNのインターネット事業は、ブロードバンド・エンタテインメント企業を目指すソニーの戦略上重要な事業の一つです。子会社連動株式の発行により、SCNはグループの一員として事業の独立性および事業戦略における機動性を高め、その成長が加速されることが期待されます。また、SCNがソニーグループと一体となって連携していくことで、グループ全体の企業価値の向上につながるものと期待しています。
ソニーは、グループ内の上場子会社3社の株式交換による完全子会社化を本年1月に行うなど、グループ全体としての企業価値最大化を目指した経営を積極的に進めてまいりましたが、今回のSCNを対象とする子会社連動株式発行は、ソニーのこうした方針に基づくものです。
ご参考
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トラッキング・ストックについて
特定の事業部門や子会社の業績に株価が連動することを狙った株式のことで、資本関係は実際には分離しないものの、部門の独立性が高まり、スピンオフ(会社分割)や子会社株式の一部公開に類似した効果を狙うことができます。米国ではすでに40銘柄近いトラッキング・ストックが発行されています。初のトラッキング・ストックは1984年にゼネラル・モーターズが情報処理サービスのEDS社(エレクトロニック・データ・システムズ)を買収した際に発行した株式です。
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SCNについて
SCNは、1996年に事業を開始、「So-net」のサービス名で提供するインターネット接続サービスを中心に、愛玩電子メールソフト「PostPet」を初めとする様々なコンテンツを提供するオンライン情報サービス、独自の決済システム「Smash」によるオンライン・ショッピング・サービス等のビジネスを展開しております。
会社概要
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社名:
ソニーコミュニケーションネットワーク株式会社
Sony Communication Network Corporation(略称SCN)
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設立:
1995年11月1日
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営業開始:
1996年1月15日(接続サービス開始)
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本社所在地:
〒140-0001 東京都品川区北品川4-7-35御殿山ヒルズ
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代表者:
代表取締役兼執行役員社長 山本泉二
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資本金:
4億8千万円(2000年3月末)
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売上高:
255億円(2000年3月期)
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出資会社:
ソニー株式会社(40%)
株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント(40%)
株式会社ソニーファイナンスインターナショナル(20%)
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事業内容:
接続サービス事業
コンテンツ事業
プラットフォーム事業
事業概要(2000年10月末時点)
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会員数:
149万人
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情報サービス(コンテンツ)タイトル数:
237タイトル
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オンライン決済システムSmash加盟店舗数:
724店舗
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アクセスポイント:
194箇所
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海外ローミング対応国:
約60カ国
図1:日本版トラッキング・ストック(子会社連動株式)のコンセプトと基本条件
ソニーの子会社連動株式の特徴
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SCNの業績・企業価値を反映するソニー発行の新しい種類の株式
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子会社連動株式発行後も、ソニーのSCNに対する支配権は不変
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SCNの財務情報を開示
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調達資金はSCNではなくソニーに流入し、ソニーの裁量で資金使途を決定
ソニーの子会社連動株式(種類株式)の基本ターム(予定)
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配当
SCNの配当金に連動
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議決権
ソニーへの議決権:あり(SCNへの議決権:なし)
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償還・転換
一定の条件のもとで、
a)現金による償還
b)ソニー普通株式への転換
c)SCN普通株式との交換による償還
図2:ソニーのグループ経営の考え方
ソニーが考える子会社連動株式発行のメリット
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グループとしての一体性・戦略の自由度を維持し、シナジーによるグループ企業価値の創造
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企業価値の顕在化による、子会社連動株式対象子会社の独立性と事業面での機動性向上
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成長ステージの子会社の価値顕在化によるグループ資金調達