SONY

報道資料
ここに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
検索日と情報が異なる可能性がございますので、 あらかじめご了承ください。

2004年5月17日

ブルーレイディスク・DVD・CDに対応する 3波長記録再生用光学ヘッドを開発

 ソニー株式会社は、DVDおよびCDに加え、デジタルハイディフィニション(HD)映像の記録再生が可能な高密度光ディスクシステムであるブルーレイディスク(以下、BD)の3フォーマットに1つの光学ヘッドで対応する3波長記録再生用光学ヘッドを開発しました。

新開発 3波長記録再生光学ヘッド試作機 従来型DVD/CD(上)およびBD(下)光学ヘッド

 BDは、HD放送などのHDコンテンツの記録再生が可能な光ディスクシステムです。ソニーは、 2003年4月に同規格を採用した世界初のBDレコーダー「BDZ-S77」を商品化し、今後ますますHD化が進む高品位映像時代に不可欠な光ディスクシステムとして、その市場拡大が期待されています。
 一方、BDレコーダーにはBD規格に基づくHDコンテンツなどの記録再生機能と共に、DVDソフトや録画済みの追記型/書き換え型DVDディスク、音楽 CDなどの再生機能も求められます。これに対応するため、「BDZ-S77」では、DVDとCDを再生する光学ヘッドと、BDを記録再生する光学ヘッドの 2つが搭載されています。

 今回新たに開発した3波長光学ヘッドは、 BD、DVDおよびCDの3フォーマットを単一のヘッドで記録再生することを特長としており、新開発の一体型3波長レーザ、3波長対応対物レンズなどを採用することで単一化を実現しています。
 一体型3波長レーザは、高出力青紫レーザダイオードの生産技術と、複数のレーザダイオード素子を高精度にならべて実装するハイブリッド実装技術を融合することにより1パッケージ化を実現、対物レンズには、非球面ガラスの採用や各波長にあわせた球面収差補正を行うホログラムレンズを採用することで、3つの波長に1つの光学系で対応することを可能にしています。

OEIC : Opto Eletronic Integrated Circuit(光電変換素子) 光学ヘッド試作機光学系原理図

【今回開発した3波長記録再生用光学ヘッドの概要】

開発品 従来品(BDZ-S77)
サイズ
(縦×横×高さ、mm)
82 x 50 x 32 BD部80 x 55 x 25
DVD/CD部45 x 20 x 29
機能 3フォーマット記録再生 BD:記録再生、DVD/CD:再生
光学部品点数 20点 26点(BD部19点+DVD/CD部7点)

【開発した光学ヘッドからの再生出力信号波形(アイパターン)】

BD 、DVDおよびCDの各波長において良好な出力を得ることを確認しました。
※アイパターンは、ディスクから読み取った信号をオシロスコープで見たとき、波形がはっきりしているほど、優れた出力特性であることを示します。

【今回開発した3波長レーザ(ハイブリッド型)】

BD(波長405nm)、DVD(同660nm)およびCD(同785nm)の半導体レーザチップを高精度に一体実装することで、1つのパッケージから3種類のレーザ光を発します。

一体型3波長レーザ模式図 一体型3波長レーザ模式図
一体型3波長レーザ試作品によるレーザ発光
* 3つのレーザは実使用時には同時に発光させません。

 ソニーは、3波長光学ヘッドの2年以内の商品化を目指し、今後も積極的な研究開発を進めます。そして、部品点数削減などによる光学ヘッドの更なる小型化に加え、生産性や信頼性の向上を図ることで、様々なAV・IT機器への応用を実現するBDのキーデバイスとして同市場の拡大に貢献してまいります。

以 上

このページのトップへ