報道資料
ここに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
検索日と情報が異なる可能性がございますので、 あらかじめご了承ください。
2004年11月29日
〜デジタルエンタテインメントコンテンツ制作の飛躍的な進歩に貢献〜
IBMコーポレーション
ソニー株式会社
株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント
IBMコーポレーション(以下、IBM)、ソニー株式会社(同、ソニー)、株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント(同、SCEI)のCell*プロセッサをベースにしたワークステーションの最初の試作機が、稼動を始めました。
この試作機は、Cellプロセッサの超高速演算処理能力を利用した最初のアプリケーションとなります。
Cellプロセッサ・ベースのワークステーションは、1ラックで16テラフロップス(1テラフロップスは、1秒間に1兆回の浮動小数点演算)の浮動小数点演算処理能力を達成する見通しです。
個々のCellプロセッサは並列処理能力を有します。また、Cellプロセッサのクラスターも巨大な並列処理ユニットとして機能することができます。これにより、複雑な物理シミュレーションに必要な膨大なデータを高速に処理したり、デジタルコンテンツの制作におけるキャラクターのコントロールをリアルタイムに行うなど超高速並列処理の特性を活かした様々なアプリケーションが実現可能です。また、複数のクラスターを同時に並列動作させたり、演算の種類ごとに分散したりという柔軟性も備えています。
「ソニー、SCEIとの共同開発は、半導体業界およびコンピューティング業界にイノベーションをもたらすものです。スーパーコンピューターに匹敵する処理能力をもつCellプロセッサをベースにしたワークステーションは、この共同開発がもたらす幅広い強力な次世代ソリューションの始まりに過ぎません。」
(IBMシステムズ・アンド・テクノロジー・グループ、プロダクト・マネージメント担当バイス・プレジデント、コリン・パリス)
Cellベースのワークステーションは、現行の開発システムに比べてより豊かでスピード感のあるダイナミックな場面を含む高品質なコンテンツをデジタルエンタテインメントクリエーターが制作するのを支援するため、膨大なデータ処理能力を提供できるよう設計されています。
「Cellプロセッサ・ベースのワークステーションは、デジタル・コンテンツ制作環境を根幹から変えてしまうでしょう。映画、放送番組から次世代「プレイステーション」用のゲームソフトまで、あらゆるデジタルエンタテインメントコンテンツ開発の広範な側面において、その計り知れない能力を発揮すると期待しています。」
((株)ソニー・コンピュータエンタテインメント コーポレート・エグゼクティブ兼CTO 茶谷 公之)
Cellは、64ビットのPowerプロセッサコアと複数の独立した浮動小数点演算コアを有する、マルチコア方式のプロセッサで、コンピュータエンタテインメント用途や、映画やその他のデジタルコンテンツ制作現場で多用される膨大な画像処理や科学技術計算に求められる数値演算などに最適化されています。
ソニー、SCEIとIBMは、今後もデジタル・エンタテインメントのパラダイム・シフトを加速させる最先端のテクノロジーを提供していきます。