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報道資料
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2005年10月19日

ソニーの非接触ICカード技術 FeliCa(フェリカ)
ICチップの累計出荷100,000,000個を達成

 ソニーは、1996年に非接触ICカード技術 FeliCa(フェリカ)のカード出荷を開始し、本年10月にFeliCa ICチップの累計出荷一億個を達成しました。一億個のICチップのうち、約9,000万個が“Suica”や“Edy”をはじめとした各種FeliCaカード用に、また1,000万個が“おサイフケータイ”(携帯電話)向けチップ(モバイルFeliCa ICチップ)として出荷されています。
 これまでに出荷された一億個のFeliCaは、採用した事業者のニーズに応えながら、利用するお客様に利便性を提供してきました。今後もソニーは、FeliCaを活用する事業者と共に、FeliCaを通じて新しいビジネス、サービス、ライフスタイルを創出していきます。

FeliCaカードのサンプル FeliCaカードのサンプル
(右は透明にしてチップと回路、アンテナを示したカード)

FeliCaの特長

1. 柔軟性の高いアプリケーション構築が可能

  • 一枚のカードへマルチアプリケーションの搭載が可能なため、複数の事業者が共通で利用可能(ファイル毎に個別に鍵やアクセス権の設定が可能なファイルシステム)

2. 業界最高速の処理スピードを実現

  • カードを読取り機(リーダーライター:R/W)にかざしてから、[データ検出]、[カードとR/Wの相互認証]、[データ読込み]、[データ記録] の全プロセスを暗号処理も含め0.1秒で実現。

3. 高いセキュリティの実現

  • カードとR/Wでの相互認証と通信データの暗号化によるソフトウェア面でのセキュリティ
  • 耐タンパ技術によるハードウェア面でのセキュリティ
  • 情報技術の安全性を保証する国際規格ISO15408において、民生用としては最高レベルにあたるEAL4をICカードとカードOSの両方で取得(非接触ICカードでは世界初) *RC-S860

4. FeliCa技術の通信方式は、国際標準規格ISO/IEC18092に準拠

開発と普及の歴史

 ソニーはICカードの技術開発を1988年に開始し、その後、非接触ICカード技術方式(現在のFeliCa)を確立しました。1995年、香港オクトパス社の次世代交通システム用の電子交通チケットへの採用を皮切りに、JR東日本の“Suica”にも採用され、その後もシンガポール、中国、インド、タイなど公共交通の利用頻度が高いアジア地域で、交通乗車券用途での採用が広がっています。また、FeliCaの特長を活かし、“Edy”の電子マネー用途等へも幅広く展開されています。
 2004年には、接触式ICカード機能も併せ持つデュアルインターフェースICチップを開発、東京三菱銀行に採用されました。また、携帯電話向けのFeliCaチップ(モバイルフェリカIC)を開発し、“おサイフケータイ”として端末と対応サービスが急速に拡大中です。

FeliCa事業の特長

 FeliCaは[OS]と[通信]から構成される非接触ICカードの技術方式であり、採用する事業者がアプリケーションを載せ、カードを発行する形態で事業が普及しています。(FeliCaは、事業者のサービスを陰で支える技術のため、カードの券面にソニーのロゴやFeliCaロゴは印刷されないのが基本です。)
 ソニー(株)にとってのFeliCaの事業は主にコアコンポーネント事業ですが、ICカードの販売のみで発展しているものではないと認識しています。それは、FeliCaを搭載したカードや携帯電話などの“モノ”、SuicaやEdyなど“サービス”、そして各種サービスが利用できる店舗など“場所”が、三位一体となることで、はじめてFeliCaが真に利用価値あるインフラとして普及拡大していくと考えているためです。
 ソニーは採用する事業者や関連機器メーカーと一緒になり、三位一体となるような事業を推進しています。
 また、ソニーグループとしては上記事業にとどまることなく、FeliCa対応携帯電話向けのサービスプラットフォーム運営を行うフェリカネットワークス(株)、プリペイド型電子マネーのサービス事業を行うビットワレット(株)、(株)ソニーファイナンスインターナショナルなど、幅広くFeliCaに関わるハードからアプリケーションまで、事業を推進しています。

  • FeliCaはソニー株式会社の登録商標です。
  • Suicaは東日本旅客鉄道株式会社の登録商標です。
  • Edyは、ビットワレット株式会社が管理するプリペイド型電子マネーサービスのブランドです。
  • おサイフケータイは株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモの登録商標です。

ご参考

【FeliCaの利用拡大】
1988 宅配便の物流用タグとして開発をスタート
1989 鉄道総合研究所と一年間の電子乗車券共同研究
1997 香港オクトパスカード サービス開始
(FeliCaとして初めての採用)
2001 ビットワレット電子マネーEdy本格稼動
  JR東日本 Suica開始
2002 ソニーファインナンス オンラインクレジットeLIO開始
シンガポール ez-link サービス開始
2003 JR西日本 ICOCA サービス開始
2004 NTTドコモ おサイフケータイ発売
  スルッとKANSAI PiTaPa サービス開始
  東京三菱銀行 スーパーICカード
2005 KDDI おサイフケータイ発売
  ボーダフォン おサイフケータイ発売予定
2006 パスネット、バス共通カードとSuicaの相互利用 順次導入予定
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