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報道資料
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2007年8月20日

APS-Cサイズで業界最多の有効1247万画素を実現、
デジタル一眼レフカメラ向けCMOSイメージセンサーを製品化

〜 独自回路による列並列A/D変換方式で秒間約10フレームの高速撮像とノイズが少ない高画質を実現 〜

 ソニー株式会社は、高速撮像性能と高画質が求められるデジタル一眼レフカメラ向けとして、APS-Cサイズ(対角28.40mm/1.8型)で有効1247万画素を実現した高速・高画質なCMOSイメージセンサー『IMX021』を製品化しました。当社は、今後成長が期待できるデジタル一眼レフカメラ市場に向けて、新たな付加価値を提供する主要デバイスの一つとして、本CMOSイメージセンサーを社内外に積極的に販売していきます。

CMOSイメージセンサー『IMX021』 CMOSイメージセンサー『IMX021』

 CMOSイメージセンサーは、アナログとデジタルの両回路を同一チップ上に集積化できることが特長の一つです。『IMX021』は、この特長を生かしながら、A/D変換器を画素の垂直列毎に並列配置した“列並列A/D変換方式(カラムA/D変換方式)”を採用しています。
 この方式より、垂直信号線に読み出されたアナログ信号を最短で各列のA/D変換器に直接伝送することが可能となり、アナログ伝送中に混入するノイズによる画質の劣化を抑えると同時に、10.39frame/s(12ビット)の高速での信号読み出し(全画素読み出しモード)を可能にしました。
 また、A/D変換動作を並列に処理するので、画素数、フレームレートが増加した場合でも、並列処理をしない回路構成と比べて、低い周波数でのA/D変換が可能になります。
これにより、高周波帯域のノイズ成分の影響を受けることのない高画質性能を実現しました。
“列並列A/D変換方式”では、アナログCDS回路に加えて、デジタル化したCDS回路も各列に配置しています。この列並列デジタルCDS回路は画素ノイズを低減するだけでなく、アナログCDS回路で発生するノイズや列毎の処理のばらつき、A/D変換器の処理のばらつきも同時に低減します。こうしたアナログ・デジタルの両回路で高精度なノイズキャンセルを行うデュアルノイズキャンセル方式により、ノイズの少ない信号をカメラ本体の画像処理回路に送出することができるため、『IMX021』は高画質なデジタルスチルカメラの開発を可能にします。

 『IMX021』の高画質は、独自の回路構成による優れたノイズキャンセル性能と画素部の微細加工技術、クリーン化技術、カラーフィルタ技術などCCD開発で培った高画質化技術によって実現されています。
 なお、生産はソニーセミコンダクタ九州(株)の熊本テクノロジーセンターです。

  • CDS:Correlated Double Sampling

<機能>

  • CDS/PGA回路、12ビットADコンバータ内蔵
    PGA: Programmable Gain Amplifier
  • 12チャネルパラレルLVDS出力
  • 読み出しモード: ・全画素読み出し 10.39frame/s(12ビット)
             ・窓読み出し

<素子構造>

  • 型名
    『IMX021』
  • イメージサイズ
    対角28.40mm(1.8型)
  • 総画素数
    4428(H)×2948(V) 約1305万画素
  • 有効画素数
    4320(H)×2888(V) 約1247万画素
  • 実効画素数
    4312(H)×2880(V) 約1241万画素
  • チップサイズ
    28.0mm(H)×22.3 mm(V)
  • ユニットセルサイズ  
    5.49µm(H)×5.49µm(V)

<サンプル価格>

40,000円

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