報道資料
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2008年12月9日
ソニーは、急激に変化する世界経済情勢に対処すべく、グループ全体において経営体質強化、および収益性改善を図るための諸施策を実施してまいります。
特に、事業環境急変の影響を最も受けているエレクトロニクス事業においては、既に短期的な施策として生産調整、在庫圧縮、経費等諸費用の削減などを実施してまいりましたが、これらの施策に加え、円高に対応した商品価格の見直し、投資計画の削減・延期、不採算・非戦略事業の縮小・撤退、国内外製造事業所の再編、および人員の再配置・削減などを行なってまいります。
これら施策により、2009年度末までに、年間で総額1,000億円以上の費用削減効果を実現できる体制の構築を目指します。
現時点で決定しているエレクトロニクス事業の施策は以下の通りです。
1. 投資計画の見直し
当社は、中期経営方針で定めた投資計画を精査し、成長戦略を実現するための投資を継続する一方で、市場の変化に柔軟に対応して、投資の削減と実行の延期を実施します。
具体的には、当年度内に半導体事業において、携帯電話向けCMOSイメージセンサーの増産計画の一部を外部へ生産委託することにより投資の削減をいたします。
また、テレビ市場における急激な需要減速を受け、欧州市場への供給拠点のひとつであるスロバキア・ニトラ工場の液晶テレビ増産投資の延期を決定しました。
このような見直しを通じて、2009年度のエレクトロニクス分野の投資については、選択と集中を推進することにより、中期計画より約3割削減する計画です。
2. 製造事業所の再編
当年度内に、テープなど記録メディアの生産拠点である仏・ダックス工場など海外2拠点での生産を終了する予定です。製造オペレーションの合理化、低コスト国への生産移管・集約、OEM/ODMの活用などを進めることによって、2009年度末までに製造事業所を現状の57拠点から約1割削減する予定です。
3. 人材の再配置・人員の削減
製造事業所の再編、開発・設計体制の見直し、営業や間接部門の効率化などによって、本社を含む全社的な合理化を推進し、職務転換/転職支援プログラム等を通じた人材の再配置・最適化を図ります。
これらの施策により、2009年度末までに、エレクトロニクス事業の全世界の従業員数を、2008年9月末時点の約16万人から約8,000人削減することを見込んでいます。同時に、派遣社員等の外部リソースの活用も見直す予定です。
当社は、上記施策に加え、短期および中長期的に収益性を改善し、成長を確保するための施策を今後も継続的に実行してまいります。
これらの諸施策を実行する際に要する費用など2008年度の業績に与える影響については、2009年1月に予定している2008年度第3四半期業績発表の際に説明する予定です。
この発表文に記載されている、ソニーの現在の計画、見通し、戦略、確信などのうち、歴史的事実でないものは、将来の業績に関する見通しです。将来の業績に関する見通しは、将来の営業活動や業績、出来事・状況に関する説明における「確信」、「期待」、「計画」、「戦略」、「見込み」、「予測」、「予想」、「可能性」やその類義語を用いたものには限定されません。口頭または書面による見通し情報は、広く一般に開示される他の媒体にも度々含まれる可能性があります。これらの情報は、現在入手可能な情報から得られたソニーの経営者の判断にもとづいています。実際の業績は、様々なリスクや不確実な要素により、これら業績見通しと大きく異なる結果となりうるため、これら業績見通しのみに全面的に依拠することは控えるようお願いします。また、新たな情報、将来の事象、その他の結果にかかわらず、常にソニーが将来の見通しを見直すとは限りません。実際の業績に影響を与えうるリスクや不確実な要素には、以下のようなものが含まれます。(1)ソニーの事業領域を取り巻く経済情勢、特に消費動向ならびに最近の金融市場および住宅市場における世界的な危機、(2)為替レート、特にソニーが極めて大きな売上または資産・負債を有する米ドル、ユーロまたはその他の通貨と円との為替レート、(3)継続的な新製品導入と急速な技術革新や、エレクトロニクス、ゲーム、映画分野および音楽ビジネスで顕著な主観的で変わりやすい顧客嗜好などを特徴とする激しい競争の中で、充分なコスト削減を達成しつつ顧客に受け入れられる製品やサービス(ゲーム分野において新たに導入されたプラットフォームを含む)をソニーが設計・開発し続けていく能力、(4)技術開発や生産能力増強のために行う多額の投資を回収できる能力およびその時期、(5)ソニーがエレクトロニクス分野でビジネス事業再編を成功させられること、(6)ソニーがエレクトロニクス、ゲーム、映画分野、その他および音楽ビジネスにおいてネットワーク戦略を成功させられること、映画分野および音楽ビジネスでインターネットやその他の技術開発を考慮に入れた販売戦略を立案し遂行できること、(7)ソニーが主にエレクトロニクス分野において研究開発や設備投資に充分な経営資源を適切に集中させられること、(8)主にエレクトロニクス分野およびゲーム分野において、ソニーが製品品質を維持できること、(9)ソニーと他社との合弁、協業、提携の成否、(10)係争中の法的手続きまたは行政手続きの結果、(11)生命保険など金融商品における顧客需要の変化、および金融分野における適切なアセット・ライアビリティー・マネージメント遂行の成否、および(12)(市場の変動を含む)日本の株式市場における好ましくない状況や動向が金融分野の収入および営業利益に与える悪影響などです。ただし、業績に不利な影響を与えうる要素はこれらに限定されるものではありません。