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報道資料
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2009年8月11日

オリビン型リン酸鉄リチウムを正極材料として用いた
高出力型/長寿命リチウムイオン二次電池の量産出荷 開始

 ソニーは、オリビン型リン酸鉄リチウムを正極材料として用いた高出力型/長寿命リチウムイオン二次電池を商品化し、2009年6月より出荷を開始しました。
 今回採用したオリビン型リン酸鉄リチウムは、その結晶構造が強固で、高温においても熱安定性が高いという性質があります。この新しい正極材料に、電気抵抗を低減することで高出力を可能にするソニー独自の粉体設計技術と、現行の高出力型リチウムイオン二次電池「Fortelion(フォルテリオン)シリーズ」で培ってきたセル構造技術を併せて用いることで、出力密度1800W/kgの高出力と約2000回充放電が可能な長寿命性能を実現しました。さらに、本電池は急速充電が可能で安定した電圧を供給できることから、電動工具などのモーター駆動用途から出荷を開始し、多様化するモバイル機器などにも訴求してまいります。
 リチウムイオン二次電池は、小型で高容量という優れた特長により、その用途が多様化し幅広く普及しています。ソニーは、今回新たに開発した「高出力型/長寿命リチウムイオン二次電池」をラインアップに加えることで、お客様の要望に沿った最適な電池を提案し、リチウムイオン二次電池のビジネスを引き続き強力に推進してまいります。

セルタイプ 容量 出荷開始
高出力型/長寿命リチウムイオン二次電池 筒型 18650 1.1Ah 2009年 6月

<主な特長>

  1. 出力密度1800W/kgを実現(20Aの連続放電が可能)
  2. 長寿命化を実現(2000サイクル時点で容量維持率80%以上)
    ※一般電子機器に用いられているリチウムイオン電池(当社Gシリーズ、Aシリーズ)の約4倍
  3. 急速充電が可能(30分で99%の充電が可能)

●主な特長(詳細)

1. 出力密度1800W/kgを実現(20Aの連続放電が可能)
 

電気抵抗を低減することで高出力を可能にするソニー独自の粉体設計技術に加えて、現行の高出力型リチウムイオン電池で培ってきたセル構造技術により、出力密度1800W/kgを実現しました。これにより、より大きな電流を流すことが可能となり、安定した電圧供給能力とあわせて、特に電動工具などモーター駆動が必要な機器での使用に適しています。

   
2. 長寿命化を実現(2000サイクル時点で容量維持率80%以上)
 

オリビン型リン酸鉄リチウムの安定した結晶構造とソニー独自の紛体設計技術によって、一般電子機器に用いられているリチウムイオン二次電池(当社Gシリーズ、Aシリーズ)の 約4倍の長寿命化を達成しました。この長寿命性能を活かし、モバイル機器などにも幅広く訴求をしていきます。

   
3. 急速充電が可能(30分で99%の充電が可能)
 

現行のコバルト系材料を使用したリチウムイオン二次電池(当社Gシリーズ、Aシリーズ) と比較して、約半分の時間での充電を可能にしました。

●主な仕様

セルタイプ 筒型 18650
サイズ 直径18mm、高さ65mm
容量(0.2ItA) 1.1Ah
公称電圧 3.2V
エネルギー密度 95Wh/kg
出力密度 1800W/kg
連続最大放電電流 20A
重量 40g
  • 記載されている製品名等は各社の登録商標あるいは商標です。
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