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報道資料
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2021年3月23日

立体的な音場を実現する新たな音楽体験「360 Reality Audio」を日本で本格導入

邦楽コンテンツ配信の開始と再生機器の拡充

ソニー株式会社
ソニーホームエンタテインメント&サウンドプロダクツ株式会社

ソニーが提案する、没入感のある立体的な音場を実現する音楽体験「360 Reality Audio(サンロクマル・リアリティオーディオ)」を国内へ本格的に導入します。
既に配信を開始しているAmazon Music HDに加え、4月16日より、新たにDeezer(ディーザー)、nugs.net※1(ナグズネット)といったストリーミングサービスから、大滝詠一や私立恵比寿中学、Doul、Little Glee Monster、鬼頭明里、森高千里など邦楽アーティストの楽曲を含めた4000曲以上の360 Reality Audio対応コンテンツが配信されます。また、360 Reality Audioの再生可能機器※2を拡充し、スマートフォンやウォークマン®、ヘッドホン、スピーカーでも臨場感ある立体的な音場を楽しめます。
昨年来から、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響でライブコンサートの中止が相次いでいます。そうした中で「360 Reality Audio」は、音楽ファンとアーティストが会場に集えなくても、同じ空間にいるかのような繋がる喜びを提供することが可能です。

  • ※1nugs.netは洋楽配信のみ。
  • ※2ストリーミングサービスごとに再生可能機器が異なります。

ソニーは、2019年の欧米での展開を皮切りに360 Reality Audioのエコシステムの形成を進めてきました。
日本国内でも、制作・配信・再生環境を整備することで、新しい音楽体験を届け、音楽市場の活性化に努めます。今後もソニーは、「360 Reality Audio」を通じて、これまでにない臨場感のある音楽体験を積極的に提供していきます。

「360 Reality Audio」とは

ソニーのオブジェクトベースの立体音響技術で、アーティストがライブ演奏をする場に入り込んだかのような、臨場感豊かな音場を実現する新たな音楽体験です。コンテンツの制作時には、アーティストやクリエイターの創造性や音楽性に従って、ボーカル、コーラス、楽器などの音源に距離や角度などの位置情報を付けて全方位に配置することが可能です。コンテンツの再生時には、制作意図が反映された、360°全ての方向から音が届く体験を楽しめます。

1. 邦楽を含めた配信楽曲の拡充

ポニーキャニオンやワーナーミュージック、ソニー・ミュージックレーベルズなどの国内レーベルと連携し、邦楽コンテンツでの360 Reality Audio対応が開始されます。人気邦楽アーティストの楽曲を含めた4000曲以上の対応コンテンツがAmazon Music HDに加え、Deezerとnugs.net※1で配信されます。今後も邦楽コンテンツの拡充に向け、引き続き、国内レーベル各社との連携を強化していきます。

360 Reality Audioの邦楽コンテンツ例
(上段左から大滝詠一、私立恵比寿中学、Doul、Little Glee Monster、下段左から鬼頭明里、森高千里)

株式会社ポニーキャニオン 取締役 マーケティング本部 本部長 村松 克也氏のコメント

「アーティスト作品の表現方法を大きく広げる『360 Reality Audio』を体験し、その素晴らしい可能性に興奮しております。多くの機材を必要としない気軽さで、まさに360度に広がる音像定位がもたらす新しい体験は、お客様とアーティストのエンゲージメントをより高めてくれると確信しております。当社アーティスト作品の新たな発見を、新しい音楽体験で楽しんでください。」

株式会社ワーナーミュージック・ジャパン 執行役員 ワーナーインターナショナル  住井 敬太郎氏のコメント

「コロナ禍において、新しいエンターテインメントの形がこれまで以上に求められている中、360 Reality Audioによる新しい音楽体験を通じて、ワーナーミュージックのアーティストとファンを繋ぐことができるのは喜ばしいことだと思います。
ライブ会場やレコーディングスタジオなどの臨場感をダイレクトに体験でき、音はもちろん映像と組みあわせて楽しむなど、音楽体験の可能性が大きく広がります。アーティストとユーザーの双方に、音楽のさらなる可能性を提供することで、エンターテインメントの今後の発展につながると信じています。是非皆さまに360 Reality Audioで新しい音楽体験を楽しんでいただきたいと思います。」

株式会社ソニー・ミュージックレーベルズ 執行役員 第1レーベルグループ 代表 中村隆志氏のコメント

「昨年から続くコロナ禍の中、アーティストもユーザーも満足にライブコンサートを楽しめない状況にあります。
我々も改めて、ライブパフォーマンスの持つパワーと、そこから得ることのできる感動の大きさ、必要性を痛感しています。巣ごもり需要の高まりが顕著になっている今日、この『360 Reality Audio』の技術は、ユーザーが自宅にいながらあたかも会場にいるかのような経験を可能にしてくれることでしょう。
我々もLittle Glee Monsterのライブ音源を『360 Reality Audio』に対応させましたが、その仕上がりは感動的です。ピンチをチャンスに。その感動は世界が平常を取り戻した後も受け入れられ続けると確信しています。」

2. 360 Reality Audioコンテンツの再生に対応した機器の拡充

ソニーは、360 Reality Audioの視聴環境の強化に努めており、スマートフォンやウォークマン®、ヘッドホン、スピーカーに再生可能機器を拡充します。
Deezerとnugs.netから配信される対応コンテンツは、スマートフォン(Android™/iOS)、もしくはウォークマン(NW-ZX500シリーズ、NW-A100シリーズ)とお手持ちのヘッドホンを組み合わせることで楽しめます。なお、ソニーの認定ヘッドホン※3であれば「Sony | Headphones Connect」アプリを使い、スマートフォンで撮影した耳の画像から聴感特性を解析することで、音場を一人ひとりに最適化した、より没入感のある音楽体験を実現します※4
またウォークマン®であれば、フルデジタルアンプ「S-Master HX」搭載など音楽専用機ならではの高音質設計で、360 Reality Audioをさらに良い音で体験できます。

  • ※3広報発表時点(2021年3月23日)で、個人最適化ができるソニーの認定ヘッドホンは33機種あります。こちらからご確認ください。
  • ※4ウォークマン®での音場の個人最適化は、耳の撮影の為にスマートフォンが必要となります。ウォークマン®の個人最適化手順はこちらからご確認ください。

4月16日に発売予定のワイヤレススピーカー「SRS-RA5000」と「SRS-RA3000」は、ひとつのスピーカーに複数のスピーカーユニットを用いた全方位スピーカーシステムで、臨場感豊かな音場が手軽にお楽しみいただけます。Amazon Music HD、Deezer※5および nugs.netから配信される360 Reality Audioコンテンツの再生に対応します。
「SRS-RA5000」と「SRS-RA3000」の詳細は下記のリンクよりご確認ください。

  • ※5Deezerは、今年夏より再生可能予定です。

3. 制作環境の整備と技術ライセンスの提供拡大

(1) 制作環境の整備

コンテンツ拡大に向けて、Virtual Sonics(バーチャルソニックス)社と共同開発したコンテンツ制作ツール「360 Reality Audio Creative Suite」が、Virtual Sonics社の子会社Audio Futures(オーディオフューチャーズ)社から4月よりダウンロードにて発売される予定です。
「360 Reality Audio Creative Suite」は、プロ向け楽曲制作アプリケーションである様々なデジタル・オーディオ・ワークステーション(Digital Audio Workstation、略称DAW)へのプラグインに対応したソフトウェアです。クリエイターやアーティストが既存の制作プラットフォームを使って、360度の全天球に広がる空間で音楽を簡単に表現できます。
詳細は下記のリンクよりご確認ください。

(2) 360 Reality Audioに関連した技術ライセンスの提供

再生機器の普及推進のために、以下のライセンスをオーディオ機器メーカーなどに提供していきます。

  1. 360 Reality Audio認定機器を開発するオーディオ機器メーカーへのライセンス。
  2. ヘッドホンで、より臨場感ある音楽体験を実現するために音場を一人ひとりに最適化するソニー独自技術のライセンス。
  3. スマートフォン本体内蔵スピーカーでの360 Reality Audioの再生、および関連技術のライセンス。

現在発売されているAmazon社のスマートスピーカーEcho Studioに加えて、360 Reality Audio認定ヘッドホンがオーディオテクニカ社、およびラディウス社から今年秋以降発売される予定です。これらのヘッドホンでも個人最適化することで、360 Reality Audioをより高い臨場感で楽しめるようになります。

4. 360立体音響技術群の活用

360 Reality Audioに使われているソニー独自の「360立体音響技術群」は、映画製作のサウンドミキシングツール 「360 Virtual Mixing Environment(サンロクマル・バーチャル・ミキシング・エンバイロンメント)」やオーディオドラマ「夜に駆ける」、ムーミンバレーパークでのSound AR™への使用など、楽曲制作だけではない新感覚の音体験へ活用を拡大しています。
今後も当社は、360 Reality Audioの普及と活用の提案により、新しいエンタテインメントの創出やクリエイターの創造力を広げることに貢献していきます。

その他の詳細は下記のリンクよりご確認ください。

以上

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