報道資料
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2021年4月1日
協生農法™など拡張生態系に関連した環境技術に特化した事業を推進
ソニーグループ株式会社(以下、「ソニー」)は、協生農法※など拡張生態系に関連した環境技術に特化した事業を推進する新会社、株式会社SynecO(シネコ。以下、「SynecO」)を2021年4月1日に設立しました。 SynecOは、ソニーが新たな環境技術を育成する取り組みとして2020年9月に創設したコーポレートベンチャーキャピタルSony Innovation Fund: Environmentの第一号案件となります。
社名はSynecoculture™の接頭辞表現Syneco-から、協生農法に限らず様々な分野への拡張生態系の実装が孕む無限のポテンシャルを「空(くう)」を象徴するOで表し、Syneco+Oで表現しています。
『協生農法をはじめとする拡張生態系は、人類・社会に貢献する長期的な視座のもと、ソニーコンピュータサイエンス研究所で取り組んできたグローバル・アジェンダに関する代表的な研究成果の一つです。これまで10年以上にわたる研究と実世界での展開、特に、アフリカ・サヘル地域での導入による砂漠緑化や地域経済への貢献など、グローバルに大きな影響を与えうるポテンシャルを示してきました。気候変動や食料危機・パンデミックの流行など全球的な持続可能性が喫緊の課題となる中で、根本的な解決策として機能性が高く、大きな生物学的多様性を実現する生態系を構築することの重要性が増しています。生態系の回復や食料生産に留まらず、都市・生活空間の基礎的インフラや自然環境への理解を深める次世代の教育プラットフォームなど、早急に多方面の企業・政府・国際組織・市民と連携しながら事業活動を展開することに、一刻の猶予もないという認識のもとで、ここに新会社を発足します。皆様方と力を合わせて、持続可能な未来のために大きな変革を実現したいと思います』
『何万年もの間、人類は今日の生活を支えている化石燃料、農業、科学技術なしでも生き残ってきました。しかし、我々の衣食住の大元にある生物多様性と生態系サービスなしには、今までも、そしてこれからも、一日足りとも生きてゆくことができません。今、地球環境は、人間活動の増加による気候変動と生物の大量絶滅によって荒廃が進んでいます。これまでの経済活動の在り方では、世界的な健康問題の増加、食料危機、砂漠化、パンデミックの発生など、深刻な反動を免れません。文明の持続可能性という大きな転換点に直面して、私たちは本質的に必要な人間活動と自然環境が相互に生かしあう新たな関係を構築する方法を推進します。生物多様性の多面的な価値化、相乗的な生態系サービスを実現する多様性の高い生態系の構築、そして支援的な管理技術の提供を通じて、社会と自然が共通して根ざすべき再生可能な資本に基づく、持続可能な環境と産業の創出に取り組みます』
ソニーグループでは事業活動及び製品のライフサイクルを通して、2050年までに「環境負荷ゼロ」の達成を長期的ビジョンとして掲げています。さらに、技術や事業により地球環境にプラスの効果を与えるような活動も始めています。その一環として創設したコーポレートベンチャーキャピタルSony Innovation Fund: Environmentは、世界的な環境課題である、気候変動、資源、化学物質、生物多様性の改善などに貢献する技術開発に取り組んでいる企業を対象とした投資ファンドです。主にシードからアーリーステージのスタートアップ企業を対象として、ファンド規模10億円で開始しており、長期視点で、地球環境への貢献と投資リターンの両立を目指しています。将来的には、活動状況に応じてさらなる拡大展開も検討していきます。加えてSony Innovation Fund全ファンドにおいて、今後ESGを投資評価基準に加えることを計画しています。