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報道資料
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2023年9月14日

2023年度 ソニーグループ サステナビリティ説明会

「感動」の社会的意義、グローバルな社会課題と環境に関する取り組み、インクルーシブな社会への貢献について紹介

本日、ソニーグループ株式会社(以下、ソニー)は、サステナビリティ説明会を開催しました。
最初に会長 CEOの吉田憲一郎が、「感動」が持つ社会的意義について語り、エンタテインメントには人と人を結びつける力があると述べました。
その後、サステナビリティ担当役員の神戸司郎より、グローバルな社会課題と環境に関する取り組みについて、サステナビリティ推進部のシッピー光より、アクセシビリティを含むインクルーシブな社会への貢献について説明しました。また、アクセシビリティの向上を通じて多様なユーザーやクリエイターのニーズに応えるための取り組みについては、エンタテインメント・テクノロジー&サービス(ET&S)分野およびゲーム&ネットワークサービス(G&NS)分野における例を紹介しました。

概要は以下の通りですが、詳細については投資家向け情報サイトに掲載する関連資料をご参照ください。

1. 「感動」の社会的意義

ソニーは、「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」というPurpose(存在意義)のもと、「感動」を創り、世界に届けている。エンタテインメントは人と人を結びつける力があり、その感動コンテンツは人々の生活に豊かさをもたらし、社会において重要な役割を果たしている。今後も「感動」が持つ社会的意義を世の中に広めるため、社員と共にグループの持続的な成長と社会価値を創出していく。

クリエイティビティを通じた社会への貢献

  • Sony Picturesの映画「スパイダーバース」シリーズは、「誰でもヒーローになれる」というコンセプトで「多様性」の大切さを表現。
  • 音楽ユニットYOASOBIとSDGsこどもユニット、ミドリーズの楽曲「ツバメ」は、次世代から募集した物語を元に、「ともに生きる」というテーマへの思いが込められている。

テクノロジーを通じた社会への貢献

  • テクノロジーはクリエイターが創造性を発揮するための力となり、エンタテインメントのさらなる発展に寄与する。
  • 視覚障がいのある方々のクリエイティビティの可能性を広げる製品の展開や、映像の制作現場におけるアクセシビリティの向上など、テクノロジーを通じてクリエイターを多面的に支える、インクルーシブな社会の実現にも貢献。

2. グローバルな社会課題への取り組み

地球規模の社会課題への対応として、ソニーは2020年に1億USドルの「新型コロナウイルス・ソニーグローバル支援基金」と「Global Social Justice Fund」の2つのグローバル基金を設立し、さまざまな支援を実施。

新型コロナウイルス・ソニーグローバル支援基金

  • 医療、教育、クリエイティブコミュニティを対象とし、これまでに世界で5,600を超える団体を支援し、基金の約80%の使途が確定。
  • 新型コロナウイルス感染症により、深刻化あるいは顕在化した社会課題への取り組みを支援するため、国際連合児童基金(UNICEF)、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、セーブ・ザ・チルドレンの3つの国際団体と3年間のパートナーシップを締結し、約1,500万USドルを拠出することを本日発表。

Global Social Justice Fund

  • エンタテインメント事業会社で連携して取り組み、市民の社会参加、刑事司法改革、教育、多様性の推進などの分野で、3年間で9つの地域と70カ国以上で500を超える団体を支援。
  • 基金の約95%の使途が既に確定しているが、事業と人材の多様性を強みとして進化・成長してきた企業として、今後も長期視点で支援活動を継続していく。
  • グローバル基金を通じた支援状況に関する詳細は、本日発表のプレスリリースをご覧ください。

3. インクルーシブな社会への貢献

<アクセシビリティ>

ソニーは、「誰もが感動を分かち合える未来を、イノベーションの力で。」をテーマに、グループ全体でアクセシビリティを推進している。多様なユーザーのニーズを理解し生かすため、当事者と一緒に商品・サービスを検討し、その声を反映するインクルーシブデザインを、2025年度までに製品の商品化プロセスに取り入れていく。開発段階の商品やサービスにフィードバックを提供する社員モニター制度を設け、多様な社員もインクルーシブデザインの取り組みに参画。また、障がいのある人のインクルージョンに焦点を当てた世界経済フォーラムのイニシアティブ「The Valuable 500」に署名し、日本国内唯一のアイコニック・リーダーとして、他の団体や企業と共に障がいのある人たちの活躍推進に取り組んでいる。

ET&S分野における取り組み

  • 社員一人一人のアクセシビリティに対する認識を高めるために、ソニー株式会社では、昨年度よりインクルーシブデザインの社員研修を実施。また、今年度は、ソニー・太陽株式会社と連携した新入社員研修を実施予定。
  • ソニー株式会社は、世界のすべての"撮影したい"という意欲がある人に快適な撮影体験を提供する商品やサービスを目指している。8月に発表したフルサイズミラーレス一眼カメラ『α7C II』などに搭載した、視覚に障がいがあるユーザーの操作をアシストする音声読み上げ機能や、液晶モニター画面が見づらいユーザーのためのメニュー画面の拡大表示機能を紹介。
  • ソニーのデジタルスチルカメラ サイバーショット®『DSC-HX99』と、株式会社QDレーザのビューファインダー「RETISSA NEOVIEWER」を組み合わせ、ロービジョンの方々の"見えづらい"を"見える"に変える、世界初の網膜投影カメラキット『DSC-HX99 RNV kit』を日本と米国にて発売。

G&NS分野における取り組み

  • Sony Interactive Entertainment(SIE)では、あらゆるPlayStation®ユーザーがゲームを楽しみ、喜びや感動を共有できるように、コンソール、ゲームタイトル、周辺機器のアクセシビリティを高めている。
  • 専門コンサルタントや、障がいのあるプレイヤーを支援する慈善団体と連携し、PlayStation®5(PS5®)用アクセシビリティコントローラーキット「Access™コントローラー」を開発。Accessコントローラーは、ユーザーのニーズに合わせてさまざまカスタマイズが可能で、障がいのある方がより簡単に、快適に、そして長い時間ゲームを楽しむことができる。
  • PlayStation Studiosは、視覚、聴覚、運動障がいのある方をサポートするアクセシビリティ機能を搭載した数多くのゲームタイトルを制作。
  • PS5の設定では、ズーム、色補正、文字の大きさ、音声読み上げ、クローズトキャプション、ボイストランスクリプションなどの幅広いアクセシビリティ機能を導入。
  • G&NS分野におけるアクセシビリティの取り組みについての詳細は、こちらをご覧ください。

<インクルーシブな社会づくりの支援>

多様な価値観、バックグラウンドを持つ人材が活躍できるインクルーシブな職場や社会の実現を目指し、社内人材の多様化に加え、事業や地域の特性に応じた取り組みを進めている。

事業や地域特性に応じた取り組み

  • Sony Music Groupは、「Sony Music Group Global Scholars Program」を立ち上げ、音楽業界の次世代リーダー創出を目指し、世界各地の奨学生に対する支援を決定。
  • SIEは、ゲーム業界での活躍を目指す意欲的な黒人および先住民族の大学生を対象に、奨学金、メンタリング、キャリア支援を行う「PlayStation Career Pathways」を2021年から展開。
  • Sony Pictures Entertainmentは、9年目を迎える「Diverse Directors Program」を通じ、将来有望なクリエイターへ映像分野における活躍の場を提供。
  • ジェンダーギャップが社会課題でもある日本では、中長期的な視点での女性エンジニアの育成と成長支援を目的とし、産学連携を通じた社会への貢献にも取り組む。奈良女子大学工学部とは、中学生から大学生までを対象とした、AIやプログラミングに関するワークショップを実施。

インクルーシブな職場環境づくり

  • ハイエンドのヘッドホンやマイクロホンなど高品質なものづくりに取り組むソニー・太陽株式会社や、事業会社と共にAI機能の開発に取り組むソニー希望・光株式会社においては、さまざまな障がいのある社員が個性やスキルを生かして活躍している。雇用に関するノウハウをグループ全体に広げ、設備のアクセシビリティ対応やインクルーシブな職場環境の醸成を行っている。

4. 環境に関する取り組み

「責任」と「貢献」の2つの軸で環境への取り組みを推進。「責任」の軸では、2010年に発表した長期環境計画「Road to Zero」に基づき、気候変動、資源、化学物質、生物多様性の4つの視点で2050年を達成目標年として環境負荷ゼロにすることを目指して取り組んできた。温室効果ガス(GHG)排出量ネットゼロの達成目標年は、10年前倒しし、2040年とすることを2022年に発表。5年ごとに環境中期目標を設定しており、2025年度に向けた「Green Management 2025(GM2025)」は、2022年度末時点で約6割の項目において順調に推移。

気候変動

  • 製品使用時の消費電力を抑制する技術をさらに多くのモデルに適用し、2018年度比で製品1台あたりの年間消費電力量をさらに5%削減するというGM2025における目標達成を目指す。
  • 2022年度の再生可能エネルギー電力率は、前年度比で倍増の29.7%。イメージング&センシング・ソリューション事業の製造事業所における太陽光パネルの設置拡大、国内における新たなバーチャルPPA(電力購入契約)の締結を通じ、2030年の再エネ電力100%という目標達成に向けて順調に推移。
  • 主要なサプライヤーの事業所における購入電力の使用に伴うGHG排出量(スコープ2)を、2030年までにネットゼロにすることを目指す。「パートナーエコチャレンジプログラム」では、サプライヤーへの省エネ活動のノウハウ提供や、Science Based Targets相当の目標設定・認定取得に向けた支援を行っており、今後も中国を含むさらなる拡充、再エネの調達支援、気候変動に関する教育講座の提供などを予定している。

資源循環

  • ET&SおよびG&NS分野においては、昨年度、36の新機種でプラスチック包装材の廃止を実現。ET&S分野では、独自開発した再生素材「オリジナルブレンドマテリアル」も活用し、新規設計する小型製品についてプラスチック包装材の全廃を今年度中に達成する見込み。
  • プラスチック包装材を全廃する範囲:個装カートンおよび個装カートン上および中の包装材。コーティングや接着で用いる材料、不正開封防止ホログラムセキュリティシールは除きます。

投資を通じた環境への貢献

  • 「貢献」の軸での取り組みの一つであるコーポレートベンチャーキャピタル「Sony Innovation Fund: Environment」は、2020年に10億円規模でスタートし、現時点までに、Road to Zeroで取り組む4つの視点と合致する技術を開発するスタートアップ企業6社に約3億円を出資。
  • 出資先の一つであるCruz Foamは、甲殻類の廃棄物から抽出した高分子を用いたバイオマス梱包材を開発。米国において、ソニー製品での活用の検証を開始。
  • Sony Innovation Fund: Environmentについての詳細は、こちらをご覧ください。

以上

将来に関する記述等についてのご注意
  • この発表文に記載されている、ソニーの現在の計画、見通し、戦略、確信などのうち、歴史的事実でないものは、将来の業績に関する見通しです。将来の業績に関する見通しは、将来の営業活動や業績、出来事・状況に関する説明における「確信」、「期待」、「計画」、「戦略」、「見込み」、「想定」、「予測」、「予想」、「目的」、「意図」、「可能性」やその類義語を用いたものには限定されません。口頭又は書面による見通し情報は、広く一般に開示される他の媒体にも度々含まれる可能性があります。これらの情報は、現在入手可能な情報から得られたソニーの経営陣の仮定、決定ならびに判断にもとづいています。実際の業績は、多くの重要なリスクや不確実な要素により、これら業績見通しと大きく異なる結果となりうるため、これら業績見通しのみに全面的に依拠することは控えるようお願いします。また、新たな情報、将来の事象、その他の結果にかかわらず、常にソニーが将来の見通しを見直して改訂するとは限りません。ソニーはそのような義務を負いません。実際の業績に影響を与えうるリスクや不確実な要素には、以下のようなものが含まれます。
  • (1)ソニーが製品品質を維持し、その製品及びサービスについて顧客満足を維持できること
  • (2)激しい価格競争、継続的な新製品や新サービスの導入、急速な技術革新、ならびに主観的で変わりやすい顧客嗜好などを特徴とする激しい市場競争の中で、十分なコスト削減を達成しつつ顧客に受け入れられる製品やサービス(イメージセンサー、ゲーム及びネットワークのプラットフォーム、スマートフォンならびにテレビを含む)をソニーが設計・開発し続けていく能力
  • (3)ソニーがハードウェア、ソフトウェア及びコンテンツの融合戦略を成功させられること、新しい技術や配信プラットフォームを考慮に入れた販売戦略を立案し遂行できること
  • (4)ソニーと他社との買収、合弁、投資、資本的支出、構造改革その他戦略的施策の成否を含む(ただし必ずしもこれらに限定されない)ソニーの戦略及びその実行の効果
  • (5)ソニーや外部の供給業者、サービスプロバイダやビジネスパートナーが事業を営む市場における法規制及び政策の変化(課税、及び消費者の関心が高まっている企業の社会的責任に関連するものを含む)
  • (6)ソニーが継続的に、大きな成長可能性を持つ製品、サービス、及び市場動向を見極め、研究開発に十分な資源を投入し、投資及び資本的支出の優先順位を正しくつけて行い、技術開発や生産能力のために必要なものも含め、これらの投資及び資本的支出を回収することができること
  • (7)ソニーの製品及びサービスに使用される部品、ソフトウェア、ネットワークサービス等の調達、ソニーの製品の製造、マーケティング及び販売、ならびにその他ソニーの各種事業活動における外部ビジネスパートナーへの依存
  • (8)ソニーの事業領域を取り巻くグローバルな経済・政治情勢、特に消費動向
  • (9)国際金融市場における深刻かつ不安定な混乱状況や格付け低下の状況下においても、ソニーが事業運営及び流動性の必要条件を充足させられること
  • (10)ソニーが、需要を予測し、適切な調達及び在庫管理ができること
  • (11)為替レート、特にソニーが極めて大きな売上や生産コストを計上し、又は資産・負債及び業績を表示する際に使用する米ドル、ユーロ又はその他の通貨と円との為替レート
  • (12)ソニーが、高い能力を持った人材を採用、確保できるとともに、それらの人材と良好な関係を維持できること
  • (13)ソニーが、知的財産の不正利用や窃取を防止し、知的財産に関するライセンス取得や更新を行い、第三者が保有する知的財産をソニーの製品やサービスが侵害しているという主張から防御できること
  • (14)金利の変動及び日本の株式市場における好ましくない状況や動向(市場の変動又はボラティリティを含む)が金融分野の収入及び営業利益に与える悪影響
  • (15)生命保険など金融商品における顧客需要の変化、及び金融分野における適切なアセット・ライアビリティー・マネージメント遂行の成否
  • (16)大規模な災害、紛争、感染症などに関するリスク
  • (17)ソニーあるいは外部のサービスプロバイダやビジネスパートナーがサイバーセキュリティに関するリスク(ソニーのビジネス情報や従業員や顧客の個人を特定できる情報への不正なアクセスや事業活動の混乱、財務上の損失の発生を含む)を予測・管理できること
  • (18)係争中又は将来発生しうる法的手続又は行政手続の結果
  • ただし、業績に不利な影響を与えうる要素はこれらに限定されるものではありません。ウクライナ・ロシア情勢に関する変化は、上記のリスク及び不確実な要素の多くに悪影響を与える可能性があります。重要なリスク及び不確実な要素については、ソニーの最新の有価証券報告書(その後に提出される四半期報告書を含む)又は米国証券取引委員会に提出された最新の年次報告書(Form 20-F)も併せてご参照ください。
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