報道資料
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2024年1月18日
見守りGPS端末で飛び出しやふらつきなど子どもの危険行動を検知・可視化
データ活用による地域の安全性向上を検証する日本初※1の試み
ソニーグループ株式会社およびソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社は、車対歩行者の交通事故防止を目指す実証実験を1月19日(金)より福岡県福岡市にて、また1月26日(金)より福島県南相馬市にてそれぞれ実施します。
近年、市販車への実装が進むADAS(Advanced Driver-Assistance Systems)や自動運転システムは、交通事故の防止に寄与することが期待されています。しかし、走行する自動車が停止するまでの空走距離と制動距離、自動車側からの死角、道路インフラ構造の制約などから、自動車の機能向上のみによる事故防止には限界があります。そこで、ソニーグループ株式会社では歩行者先進安全支援システム(Advanced Pedestrian-Assistance Systems、以下APAS)の研究開発に2019年より取り組んでまいりましたが、このたび以下の事業体および自治体の皆様のサポートの元、APASの実証実験の実施が決定しました。
本実証実験は、二段階に分けて実施します。
ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社のみまもりサービス「amue link(アミューリンク)」※3用の見守りGPS端末※4をベースにした専用端末を、登下校中などの児童に携帯してもらい、専用端末が飛び出しやふらつきなど児童の危険な動きを検知します。検知された動きを保護者がスマートフォンで確認し、事故に遭いにくい安全な歩き方や振る舞いを児童に効率的に指導することで、児童の安全学習に寄与するかを検証します。
第一段階で得られた児童の移動軌跡や歩行時の行動データから、交通事故リスクの高いエリアなどをAIも用いながら予測します。この高リスク・エリアの情報を学校や地域等に提供することで、例えば安全マップの更新など、安全な街づくりに活用できるかを検証します。見守りGPS端末から得られた情報を地域の安全性向上に活用できるか検証する試みは日本初※1のものです。
ソニーグループは今回の実験で得られた成果をもとに、APASの研究開発をさらに進めるとともに、今後も日本各地での実証実験の可能性を検討してまいります。
APASプロジェクトは、「大切な人を守るために、交通事故のない安全な社会を実現したい」というパッションのもと、ソニーグループのボトムアップ提案活動のひとつである「チャレさぽ」から誕生しました。将来的にはAPASと交通インフラおよび自動運転車等が高度に連携した安全な社会の実現を目指しつつ、まずは小学生のお子さまの事故を減らすための研究開発を進めており、今回の実証実験がその実用化への大きな一歩になることを期待しています。
amue linkはサービス提供開始より、音声コミュニケーションや、AIを用いた行動履歴など、ソニー独自の機能で個人のお客様よりご評価をいただいております。この度、FSE様・南相馬市様のご協力をいただき実施する実証実験を通して、将来的には個人のお客様だけでなく、自治体様や法人様にもご活用いただけるよう、サービスの更なる強化に努めてまいります。