TechShare Pro は、アクセシビリティとインクルージョンの専門家やその関係者が一堂に会する欧州最大のイベントです。TechShare Pro 2022は今年で6年目を迎え、英国を拠点とするアクセシビリティの慈善団体であるAbilityNetが主催し、無料のオンラインリソースとボランティアのネットワークを提供し、あらゆる障がいがある方がテクノロジーを利用できるよう支援しています。
ソニーは2019年からTechShare Proに参加し、2022年まで4年連続でシルバースポンサーを務めています。
「How do corporates drive accessibility innovations(企業はアクセシビリティにおけるイノベーションをどのように起こしていくのか)」というテーマのパネルセッションでは、The Valuable 500、Thoughtworks、Access Israel、AbilityNetからのパネリストとともに登壇し、ソニーにおいてアクセシビリティがどのように推進されるかを紹介しました。
他にも、ソニーグループ各社のアクセシビリティに配慮した製品やサービスについて、以下のとおりオンラインセッション形式で紹介しました。
本セッションでは、PlayStationのアクセシビリティの取り組みを紹介しました。最近発売したサンタモニカスタジオ開発の『ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク』では、70を超えるアクセシビリティ機能を搭載。セッションにはプレイヤーがそれぞれのニーズに合わせてゲーム体験をカスタマイズできる機能となる視覚・聴覚・認知・動作抑制の4領域を中心に紹介しました。
『ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク』のアクセシビリティ機能開発プロセスについては、バーチャルオンラインブースでもご紹介した以下のビデオからご覧になれます。
本セッションでは、製品紹介の他にアクセシビリティ観点からヘッドホンの便利な機能を複数紹介しました。ノイズキャンセリングヘッドホンでは、行動や場所を検出してノイズキャンセリング機能を自動で調整する『アダプテイブサウンドコントロール」やヘッドホンを耳に装着したまま会話をする『スピーク・トゥ・チャット」機能などです。
また、特に視覚に障がいがある方にとっては、音楽を聴きながらも周囲の音を聴くことがとても大切です。耳を塞がない構造のリング型ドライバーユニットにより、装着していても通話や音楽を楽しみながら周囲の音をクリアに聴くことができる完全ワイヤレス型ヘッドホン『LinkBuds(リンクバッズ)』も紹介しました。ソニーのパーソナルオーディオ製品は、優れた音楽体験はもちろんのこと、人々のライフスタイルに寄り添い、生活をより豊かにする体験を提供しています。
ソニーとQDレーザ社は、写真分野におけるアクセシビリティの革新に焦点を当てた共同セッションを実施しました。本セッションでは、ソニーのカメラに搭載されている「音声読み上げ(Screen Reader)」機能※1やカメラまかせですばやく瞳にピントを合わせられ、クリエイティブな構図を実現する「瞳AF」機能を紹介しました。また、QDレーザ社が開発中の「RETISSA NEOVIEWER※2 (レティッサ ネオビューワ)も紹介しました。
RETISSA NEOVIEWERは、QDレーザ社独自のレーザ網膜投影技術を応用した装置で、従来のビューファインダーや画面では見えづらい方でも、カメラがとらえる景色を網膜に投影し、写真や動画を撮影することができます。本セッションでは、ソニーのコンパクトデジタルスチルカメラ「DSC-HX99」と組み合わせた試作機も紹介しました。
TechShare Proをはじめとしたアクセシビリティに関するイベントは、参加者間のネットワークを構築すると共に、アクセシビリティを追求し、より良い未来を実現するため、互いの取り組みを共有する貴重な機会となっています。