SONY

ソニーの統合報告書「Corporate Report 2024」発行 クリエイターと共に「感動」を創ることへの貢献を目指して

Corporate Report 2024 統合報告書

ソニーは2024年9月13日、財務・非財務情報を統合的にまとめた今年度の統合報告書「Corporate Report 2024」を発行し、投資家情報ウェブサイトで公開しました。

2019年の発行開始から6回目となる今回の統合報告書は、トリニトロンテレビやウォークマン®などのプロダクトを通じて「感動を届ける」ことに貢献してきた過去から、「感動を創る」ことであるクリエイションへの貢献にシフトした現在のソニーの姿を詳しく説明しています。また、ソニーの10年後の具体的な到達点を示した長期ビジョン「Creative Entertainment Vision」や、多岐にわたるサステナビリティ課題に対して目指す方向を明確にした「Sony’s Sustainability Vision」など、新たに打ち出した方向性についてもフォーカスしています。

クリエイティブエンタテインメントカンパニーとしての進化をたどる特集

2024年度から、「境界を超える~グループ全体のシナジー最大化~」をテーマとした第五次中期経営計画が始まりました。ソニーが引き続き注力しているのは、事業間のシナジー実現のための取り組みの進化と、ゲーム&ネットワークサービス、音楽、映画のエンタテインメント3事業とイメージング&センシング・ソリューション(I&SS)事業の中長期的成長です。2023年度には、エンタテインメント3事業とI&SS事業領域の売上は、グループ全体の68%を占めるまでに至っています。

今回の統合報告書における、会長CEOの吉田 憲一郎からのメッセージでは、ソニーの「感動」を軸とした進化と、「感動」を創ることへの貢献を目指して進めている、経営のクリエイション側への軸足のシフトについて説明しています。続く、社長 COO 兼 CFOの十時 裕樹からのメッセージでは、昨年度までの第四次中期経営計画を総括し、第五次中期経営計画の説明を行っています。その上で、10年後という具体的な時間軸でソニーが目指す世界観を示した長期ビジョン「Creative Entertainment Vision」について説明しています。

そして、それらのメッセージに続く特集では、「クリエイティブエンタテインメントカンパニーとしての進化」をテーマとしています。成長の続くエンタテインメント事業の進化と外部環境の変化を数字で追った上で、中でも特に成長著しいアニメ、音楽、クリエイションテクノロジーの三つの事例を取り上げています。

一つ目の事例であるアニメでは、日本のソニー・ミュージックエンタテインメント傘下のアニプレックスや、Sony Pictures Entertainment(SPE)とアニプレックスの合弁で運営されているアニメ専門DTCサービスCrunchyroll(クランチロール)を中心に、エンタテインメント事業間の連携を通じたIP価値最大化の取り組みについて説明しています。

特集「クリエイティブエンタテインメントカンパニーとしての進化」における事例1:アニメのページ

二つ目の事例となる音楽では、Sony Music Entertainmentによる新興市場での独立系アーティストへのサービス拡大と、Sony Music Publishingによる音楽カタログの強化を通じて積み上げた、楽曲IPの活用の成果を数値とともにまとめています。そして、音楽事業自体の今後の展望についても言及しています。

そして、三つ目の事例であるクリエイションテクノロジーでは、Epic GamesのUnreal Engineに代表されるゲームエンジンにハイライトし、映像コンテンツ制作への活用例を紹介しています。特に、SPEの次世代ビジュアライゼーション施設Torchlight(トーチライト)と、映像コンテンツの撮影手法であるバーチャルプロダクションを取り上げ、それらが実際に制作に使われた作品名なども挙げています。

なお、今回は特集の最後に副社長 CSOの御供 俊元からのメッセージのページを設けており、CSOとしてのミッションとソニーの事業開発の方向性を紹介しています。そして、コンテンツの制作から体験に至るまでの一連の技術と知見を有するソニーの強みについて、事例を交えながら説明しています。

「Sony’s Sustainability Vision」に沿ったサステナビリティパートの構成

今回の統合報告書から大きく変わったものの一つが、サステナビリティのパートの構成です。ソニーは2023年度に、多岐にわたるサステナビリティ課題に対し、グループ全体で目指す方向をこれまで以上に明確にするため、「感動に満ちた世界を創り、次世代へつなぐ」という「Sony’s Sustainability Vision」を策定しました。統合報告書では、このビジョンで定義された、PEOPLE(人)、SOCIETY(社会)、EARTH(地球)の三つの視点での活動の方向性に沿って、それぞれの取り組み事例を紹介する構成にしています。PEOPLEではアーティスト・クリエイター支援とアクセシビリティの向上、SOCIETYでは責任あるAIの取り組み、EARTHではバリューチェーン全体での気候変動への対応をピックアップし、解説を行っています。

なお、ソニーのサステナビリティに関するより詳しい情報については、2024年8月30日に発行した、非財務情報を網羅的に報告する「サステナビリティレポート2024」をご覧ください。

PEOPLEのページ

統合報告書は毎年、社内外での議論と対話を踏まえ、構成や情報開示の仕方について検討し、アップデートを重ねています。今回は、クリエイティビティを高めることを意識し、2023年度版よりさらに図表や写真が増えた構成としています。また、今回から紙面での配布を行わず、WEB上でのみの公開に切り替え、ページレイアウトも変更しました。各ページにはインタラクティブ機能が付加されており、文章中に埋め込まれたリンクをもとに、統合報告書中での別ページや、統合報告書外のWEBサイトへの誘導が行われ、より詳しい情報が確認できます。加えて今後、図表の読み上げなどのアクセシビリティ対応も予定しています。

ソニーの統合報告書は、「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」というPurpose (存在意義) のもと、「感動」と「人」を軸とした長期視点での価値創造に向けた経営方針や事業戦略、様々な取り組みの進捗を、幅広いステークホルダーの皆様に向けて紹介します。「今」のソニーを網羅した報告書として、是非ご一読ください。

Corporate Report 2024 概要

  • Sony's Purpose & Values
  • ソニーのアイデンティティ
  • CEOメッセージ
  • COO/CFOメッセージ
  • 特集:クリエイティブエンタテインメントカンパニーとしての進化
  • 価値創造モデル
  • 創出価値
  • R&D / CTOメッセージ
  • 人材 / 人事担当役員メッセージ
  • サステナビリティ
  • 業績ハイライト
  • 各事業分野の特性
  • 事業ごとの価値創造
  • コーポレート・ガバナンス
  • グループ情報