SONY

オンライントークイベントアニメってどんな人がつくって
いるの?アニプレックスの人に
聞いてみよう!ONLINE

《ソニーの建物内「PORT」に立つ一人の女性》

【司会】
みなさん、こんにちはー!!
ただいまより、CurioStepサマーチャレンジ2023「アニメってどんな人がつくっているの?アニプレックスの人に聞いてみよう!」を開催いたします。

こちらの映像と声は届いておりますでしょうか?
また、みなさんはどこでご覧になられていますか?
私は今、ソニーグループ本社に来ています。ここは、ソニーグループの多様性を活かした成長の場「PORT」という場所です。
今日はこの空間にアニメをつくっている人たちに集まってもらい、トークイベントをお届けしていきます。アニメのお仕事についていろんなお話を聞かせていただくことに加えて、みなさんからいただいた質問にも答えていただこうと思っています。ぜひ最後まで楽しんでご覧いただければと思います。

そして私は今日のイベントの進行役をつとめさせていただきます、碧井エリと申します。よろしくお願いいたします。

さて、イベントを始める前にいくつか私からご覧のみなさまにお願いやお知らせがありますので、ここでご案内をさせていただきます。
まず一つ目は、今回のオンラインイベントは画面キャプチャや写真撮影、また、ビデオ撮影や録画はご遠慮ください。よろしくお願いします。

《画面がCurioStepを紹介するスライドに切り替わる。》

画面上の文字:育ちざかりの好奇心に、世界を動かす夢とチカラを。
CurioStepのロゴ
子どもたちの好奇心を育む教育プログラム「キュリオステップ」

【司会】
今日のイベントは7月末から開催している「CurioStepサマーチャレンジ2023」のプログラムの一つです。
ソニーの教育プログラム「CurioStep(キュリオステップ)」では、いろんな技術や物を生み出す力、エンタテインメントを活かして、子どもたちの好奇心や未来への歩みをサポートしています。
ここで「CurioStep」を紹介する動画をみなさんにご覧いただきます。
動画の後、アニメをつくっている人にご登場いただき、いろいろとお話を伺っていきます。
みなさん!今日のイベントで一緒にワクワクする一歩を踏み出しましょう!

《CurioStep のプロモーションビデオが流れる。》

《音楽が流れる。》

CurioStep with Sony
ドキドキしたり夢中になったり
想像したり自分らしさに輝きながら
どんどん広がる子どもたちの好奇心
見る
感じる
考える
創る

本物に触れる体験や
豊かな学びに刺激される「もっと知りたい!」が未来や社会につながっていく
好奇心とともに明日に向かって歩み出す
子どもたちをソニーの多様なテクノロジーとクリエイティビティでサポートしたい
すくすく育った好奇心が行動力を伴って世界を動かす夢とチカラになるように

CurioStep with Sony
ソニーといっしょににワクワクする一歩を踏み出そう

画面の文字:育ちざかりの好奇心に、世界を動かす夢とチカラを。

《音楽が流れる。》

画面上の文字:ソードアート・オンライン オンライントークイベント アニメってどんな人がつくっているの?アニプレックスの人に聞いてみよう!

【司会】
それではオンライントークイベントを始めてまいりましょう。
最初にご登場いただくのは「アニメ作品制作のリーダー」のお仕事をされています、株式会社アニプレックスの丹羽 将己さんです。それでは丹羽さんお越しください。よろしくお願いします。

《画面右手より男性が登場する。》

【丹羽】
お願いします。
【司会】
はい
丹羽さん本日のトップバッターとしてお越しいただきましたが、丹羽さんはアニメ作品制作のリーダーのお仕事をされているということですが、まずはじめに自己紹介をお願いしたいと思いますが、丹羽さんがどんなお仕事をされているのか、また今までに手掛けられたアニメ作品なども含めて教えてください。
【丹羽】
はい、株式会社アニプレックスでアニメの企画制作をしております丹羽 将己と申します。

《画面に丹羽のプロフィールが表示される。》

画面上の文字:
アニメ作品制作のリーダー 丹羽 将己 (にわ まさみ)
株式会社アニプレックス 企画制作第1グループ 企画制作4部 課長
主な作品
●ソードアート・オンライン
●るろうに剣心 —明治剣客浪漫譚—
●山田くんとLv999の恋をする
●魔法科高校の劣等生
●くノ一ツバキの胸の内
●ブレンド・S

【丹羽】
僕の仕事としてはですね、アニメに、要は漫画とか小説とかを読んで「これをアニメ化しよう!」というところの企画から、ほんとみなさんに届けるまで、全てを一応見させてもらってるというお仕事になります。
今まではですね、今日のテーマにもなっております「ソードアート・オンライン」シリーズ だったり、今放送中の「るろうに剣心」だったりですね、さまざまな作品をかれこれいろいろやって、10 年くらいやっております。

《画面からプロフィールが消える。》

【司会】
はい、ありがとうございます。10年ほど、ということですが、ではいろいろお話伺っていきたいと思うので、こちらにお席ご用意しました、お掛けください。
今日はアニメ好きなみなさんがたくさんこちらで視聴されているかと思いますので、好きなことを仕事にするためのヒントなどをいろいろお話伺わせていただければと思います。
【丹羽】
はい!責任重大ですね。
【司会】
はい!よろしくお願いします。では失礼します。

《司会と丹羽が着席する。》

【司会】
はい、では丹羽さんには最初にアニメづくりの全体のことを教えていただきたいと思います。アニメづくりと一言で言っても、たくさんのお仕事があるんだろうなぁ、というのは漠然とは思うんですけれども、実際にどんなお仕事に分かれているのか、また、それぞれのお仕事がどんな役割をしているのか、そのあたり教えていただけますか?
【丹羽】
はい。今、図が出ておりますけれども、

《アニメつくりのフローを表した図が画面に表示される。企画する人、つくる人、届ける人の3つの段階に分けて、アニメがつくられてみんなに届くまでの流れと、段階ごとにいくつかの仕事の内容が書かれている。》

【丹羽】
本当に今日はちょっと時間が限られているので、
【司会】
はい。
【丹羽】
ざっくりですけれども、大きく分けて3つかなと思っております。
【司会】
3つ?
【丹羽】
はい、まずは 企画をする人というところで、これが自分がやったりしている仕事というところで、さっきも言いましたけども、そもそもこういうアニメをつくりたいっていうところをいって実際のアニメを生み出していくまでの一番最初の原動力となるお仕事となってます。
次につくる人です。これは実際たぶんみなさんがイメージしているアニメのお仕事っていうところに一番近いのかなと思うんですけれども
【司会】
そうかもしれないですね。
【丹羽】
実際にアニメの映像をつくっている人たちですね。
絵を描いたり、色を塗ったり、動画にしたり、というような、実際にアニメーションの映像をつくっている人たちと、もう一つは、届ける人ということで、これも非常に重要で、それこそアニメをつくったらもちろんつくりっぱなしではなくて、みなさんに届けなければいけない。
【司会】
そうですよね。
【丹羽】
なので、例えばじゃあこういうアニメをやっているんだよっていう宣伝をしたり、じゃあこういうアニメ、アニメをグッズ化したり、あと海外の人に届けたり、イベントをしたり、いろんなかたちでですね。
実はアニメっていうのを届けているんですけども、そういうことをやっている人たちというところで、この3つに分かれているということですね。
【司会】
3つともどれも大変大事な仕事だな、と今、聞いていて思ったんですけれども、本当にたくさんの人がこうして見て関わっているということが分かりました。またつくるだけでなく、届けるという役割も非常に大切ですよね。

《司会と丹羽の2人が映る画面に切り替わる。》

【丹羽】
そうですね、どれも本当に欠けることができない大切なお仕事だと思ってます、はい。
【司会】
ではですね、ここでトークイベントをご覧のみなさんにSlidoで質問をしたいと思います!
質問は、今、丹羽さんからご紹介いただきました、アニメに関わるお仕事の中で「みなさんが興味を持った仕事はどれですか?」です!
1番、アニメ作品を企画する人。これ丹羽さんが担当されているところですね
2番がアニメ作品をつくる人
3番がアニメ作品を届ける人です
では番号を選択していただきたいと思います!制限時間は1分間です!それでは選んでください!

《音楽が流れる。》

《Slidoでライブ投票が行われ、画面には各選択肢を選んだ人がどれくらいの割合いるか、投票の状況を示す円グラフが表示される。(Slidoの投票受付は終了しています)》

【司会】
さあこの中、3つ分かれていますけれどもどれが人気なんでしょうかね?
【丹羽】
でもねぇ、やっぱりイメージ的にはつくる人が多いんじゃないかなと思いますけどね。
【司会】
丹羽さんが企画する人ということで、先ほど冒頭で、ご紹介で「好きな作品をアニメ化する」なんていうお話しておりましたけど、それを聞くと自分の好きな作品アニメ化したい!なんてね、思う人もいるのかなと思いますけどね。
【丹羽】
これ今あれですか?リアルタイム?
【司会】
これが今リアルタイムで動いている流れでございますが、届けるのも大事ですよね、それがないと私たち見ることすらできませんもんね。
【丹羽】
そうなんですよ。でもなんか、バランスもいいのかな?
【司会】
やはりメインとなるつくる人が多いんでしょうか?
と言ったところで…はい、そろそろ終了したいと思います!
最終的にどのような割合になったのか、気になるところですけれども途中経過も見られていかがでしたか?

《投票の状況を示す円グラフが画面から消える。》

【丹羽】
なんかつくる人やっぱ多そうでしたね?
【司会】
そうでしたね。やはり絵を描きたいという人も多いのかなって感じましたけれども。
【丹羽】
はい。
【司会】
うーん、さあどういった割合なんでしょう?企画する人も魅力感じてる人多いんじゃないでしょうかね?
【丹羽】
そうですね、そうであってほしいですね。
【司会】
さあ、そろそろ答えが出るかと思います。
【丹羽】
気になる!どうなんだろう?

《投票結果が画面に表示される。》

【司会】
はい、結果が出たようですね!結果はこのようになりました!どうでしょう、ご覧になられて?

画面上の文字:投票結果
●アニメをつくる人(ひと) 48%
●アニメの企画(きかく) 31%
●アニメを届(とど)ける 20%

【丹羽】
やっぱつくる人ですね。
【司会】
うーん。
【丹羽】
意外と…、これオレンジなんですか?
【司会】
えーとですね、企画が31%、届けるが20%
【丹羽】
へぇー!
【司会】
はい、私の視力が合っていればそのような割合となっております。
【丹羽】
でも意外と多いですね、企画!
【司会】
そうですね、企画も、あと届けるも選んでいる方が、
【丹羽】
そうですね。
【司会】
いらっしゃるということでね、はい、みなさん結果出ました。お答えいただきありがとうございます!
ではこの後アニメに関わる仕事を実際にしている方々にご登場いただき、いろいろ教えていただくことになっておりますので、みなさん楽しみにしていただければと思います!今日はですね丹羽さん、こんなふうにですね、ご覧のみなさんに意見を聞いたりしながらですね、進めていきたいと思ってはいるんですけれども、実はですね、事前にたくさんの質問をもらっておりまして、その中で「アニメをつくるのにかかる時間を教えて欲しい」という質問が非常に多かったんですが、これについて丹羽さん教えていただけますか?

《画面にアニメをつくる人に関する仕事の工程を示す図が表示される。》

画面上の文字:権利の都合によりお見せすることができません

【丹羽】
そうですね、非常にですね、作品によって全然、違ったりはするんですけど、今出ているかたちで言うと、先ほどのつくる人がどういう仕事をしているのかという簡単な図なんですけれども、実は本当にアニメを1本つくるのに、これだけの工程がたくさんあって、
【司会】
すごい工程数
【丹羽】
そうなんですよ。かつ、僕らがじゃあ企画する人が企画してから、じゃあ実際にアニメのこの制作に入るまでっていうのも結構時間が当然かかったりするんですね。またこれ、できてからみなさんに届けられるまでっていうのも当然時間がかかるので、それぞれちょっと一概には言えないんですけど自分がその作品をつくっている中で、だいたいそうですね、1作品、平均的に2年はかかるかなっていう。
【司会】
平均で2年ですか?
【丹羽】
そうですね。僕らがだから企画して、やりたいってなってからじゃあお客さんに、みなさんに届くまでということで、まあ2年後?くらいを大体こう考えている、実際にかかってしまうっていう感じ。
【司会】
なるほど、へぇー。この1と2と3の中ですと、どこが一番長くかかるところなんでしょうかね?
【丹羽】
やっぱり2ですね。アニメをつくるっていうのが本当にいろんな絵を描く人が、じゃあ絵を描いたら、次は色を塗ったり、そもそも、その絵を描くために設計図—コンテっていうものがあったり、それをつくるだけでも大変ですし、そのコンテっていうのは何を元にするかというと、脚本、シナリオっていうものをつくったりということなので、本当にですね、割と途方もない作業だったりはします。本当はね、今日思いついたものは明日放送できたらそれが一番いいんですけど、なかなかそういうふうには今なっていないっていうのが。
【司会】
これだけ見ればね、明日放送なんて「いや無理だよ」ってすぐわかるかと思います。

《画面からアニメをつくる人に関する仕事の工程を示す図が消える。》

【司会】
はい、今日はですね、丹羽さんに加えましてですね、そんなアニメづくりの各工程に関わっている方々にお越しいただきたいと思いますが、どんな方々が今日来てくれるんでしょうか?というところを丹羽さん、教えていただけますか?
【丹羽】
はい。まずそうですね、企画する人としては自分がおりますけれども、つくる人のところで言うとA-1 Picturesというアニメーションスタジオでプロデューサーをしております、金子さんですね。そして届ける人というところで海外を担当している、栃木さん、そして新しい価値・体験を追求していただいている、松崎さんというこの3名をお呼びしております。
本当に届ける人がね、まだ20%くらいっていうね、さっきありましたけど、いろんな魅力を伝えてくれるんじゃないかなと思いますので楽しみにしてもらえればと思います。
【司会】
はい、いろいろと聞けるの楽しみです!

ありがとうございます。それではそんなお三方に加わっていただきたいと思います!お呼びしましょう!
金子さん、栃木さん、松崎さん、どうぞこちらへお越しください!

《音楽が流れる。》

《金子、栃木、松崎の3名が登場する。司会と丹羽が立ってそれを迎える。》

【司会】
どうぞこちらにお願いします。ようこそお越しくださいました、ありがとうございます。はい、それではみなさんどうぞおかけください。

《全員着席する。》

【司会】
本日はよろしくお願いします!もういろいろとお話し聞けるの本当に楽しみですし、また「ソードアート・オンライン」SAOに携わっていらっしゃるみなさん!ということで、私もすごいファンでして、ファンを代表して、いつも本当に楽しませていただきありがとうございますと、お礼を伝えさせていただきます!
【4名】
こちらこそ!
【司会】
ありがとうございます!
そしてみなさんSAOに携わっていらっしゃるということを聞いておりますけれども、別々のお仕事をされているので、こうしてお集まりになってお話をするというのはなかなかない機会なんではないでしょうかね?
【丹羽】
そうですね。意外と僕はみなさん、それぞれお仕事させていただいてるんですけどね?それぞれは、初めて。
【金子】
ほぼ初めてです。
【栃木】
そうですね。
【丹羽】
なにかしらでは関わっているんですけど実は。
【司会】
本当に貴重なメンバーにお集まりいただいて、大変貴重なお話、いろいろと伺っていきたいなと思います。改めまして、ではまずはお一人ずつの自己紹介からお願いしたいと思います。アニメづくりでどんなお仕事をされているのかもあわせて、まずは金子さんからお願いします。
【金子】
はい、株式会社A-1 Picturesでアニメーションプロデューサーをしております、金子 敦史と申します。

《金子のプロフィールが表示される。》

画面上の文字:
アニメーションをつくる人 金子 敦史 (かねこ あつし)
株式会社A-1 Pictures 制作グループ 制作部 制作第1ルーム 室長
主な作品
●劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-
●ソードアート・オンライン アリシゼーション
●ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld
●ソードアート・オンライン FULL DIVE (OP・EDアニメーション制作)
●俺だけレベルアップな件
●Angel Beats!

【金子】
一応先ほど丹羽さんのお話にもあったところで言うと、アニメーションをつくる人というところからのご紹介、自己紹介になるんですけれども、基本的にはアニメーションつくる人と言っても実際に絵を描いたりしてくださる、そのクリエイターさんとお仕事をご一緒する、まあ、制作の仕事をしています。そこにまあ、ちょっといろいろと作品も出てますけれども、一番最初の「ソードアート・オンライン」の第1期のテレビシリーズからずっと制作として関わらせていただいております。
自己紹介はこんな感じで大丈夫ですか?
【司会】
はい、この後ではいろいろとお話聞かせていただきたいと思います。ありがとうございます。
【金子】
はーい。
【司会】
続きまして、松崎さんお願いします。
【松崎】
はい、ソニー・ミュージックソリューションズの松崎と申します、今日はよろしくお願いします。
【司会】
お願いします。
【松崎】
私の会社では、みなさまがまさに届ける仕事をしていまして、いろいろなかたちで楽しむことができるようにというのをお届けしています。

《画面にソニー・ミュージックソリューションズの会社紹介のスライドが表示される。》

画面上の文字:Sony Music Solutions Inc.
権利の都合によりお見せすることができません

【松崎】
例えば、みなさんがお家でテレビでアニメ作品を楽しむためのDVDパッケージをつくったりですとか、作品の原画を見ることができるイベントをつくったりですとか、もしくは声優さんですね、声優さんのトークイベントをつくったり、そういったお仕事をお手伝いしている会社になります。

《松崎のプロフィールが表示される。》

画面上の文字:
作品から新しい体験をつくる人 松崎 知子 (まつざき ともこ)
株式会社ソニー・ミュージックソリューションズ ビジネスクリエーションカンパニー エンタノベーションオフィス部長
主な作品
●ソードアート・オンライン<体験施設>
●Anime Japan<イベント担当>
●魔法科高校の劣等生<体験ブース担当>
●進撃の巨人<VRアトラクション制作担当>
●ムーミン(サウンド体験制作担当>

【松崎】
その中で私はまさにアニメ作品の世界に入って、主人公たちと一緒に冒険ができるような体験をつくる仕事をしています。今こういった、はい、出ている作品の体験を作らせていただいていました。
【司会】
はい、ありがとうございます!後ほどまた詳しく聞かせてください。では最後に、栃木さんお願いします。
【栃木】
株式会社アニプレックスで海外事業の仕事をしている栃木と申します。本日はよろしくお願いいたします。

《栃木のプロフィールが表示される。》

画面上の文字:
作品を世界にとどける人 栃木 淑人 (とちぎ よしと)
株式会社アニプレックス ライツ事業第2グループ 海外事業部
主な作品
●ソードアート・オンライン
●るろうに剣心 —明治剣客浪漫譚—
●山田くんとLv999の恋をする
●魔法科高校の劣等生
●86 —エイティシックス—

【栃木】
私はアニメの作品、みなさんがつくっていただいた作品を世界に届けるためにそれぞれの地域でのパートナー探しだったり、あとはイベントだったり、そういうことを担当しております。よろしくお願いいたします。
【司会】
はい、また後ほど詳しく聞いていきたいと思います!ありがとうございます。もうみなさん、それぞれのお仕事をしてくれているおかげで、私たちがアニメ作品を楽しく見ることができる、ということなんですね。改めまして、このあといろいろ聞かせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします!

それではみなさんお一人ずつにご自身のお仕事のことを聞いていきたいと思います。
まずは丹羽さんから、先ほどはアニメ作品づくり全体のお話について教えていただきましたが今度は丹羽さんご自身のお仕事、企画について、どんなお仕事をしているか教えてください。
【丹羽】
はい。そうですね、企画というのはですね。先ほども言ったんですけども、じゃあこういう原作があって、それをアニメ化したいって思って、実際にアニメ化するっていうお仕事なんですけど
【司会】
はい
【丹羽】
僕がじゃあそう思っただけでも、アニメは動き出さないのでじゃあどうするかというと仲間を集めていくっていうのが
【司会】
仲間を集める?
【丹羽】
はい、まず一番最初にやることですね。それは例えば、じゃあその原作があったら、その原作者さんにまずそもそも「僕アニメつくりたいんですけど仲間になってもらえませんか?」と。もちろんそこで「いいですよ」と言ってもらったら初めてですね、ようやく企画というものが動き出せるんですけども、プラス、アニメをじゃあどういう映像にしたいかっていうものを考えた時に、じゃあどういう監督につくってもらいたいか、どういうアニメスタジオにつくってもらいたかっていうのを考えて、一緒につくりましょう!って言ってとにかく仲間をひたすら集めていく。これだけ仲間がそろった、じゃあアニメつくり出せるね、っていうことでつくっていくような、大きく言うとそんなお仕事になります。
【司会】
なるほど、いろんな人を動かすための何でしょう?トーク力と言いますか
【丹羽】
トーク力…(笑)そうですね、なんだろ?
【司会】
お話上手にならなくてはいけない?
【丹羽】
いやいや、別にそんなことはないと思うし、別に僕がそうだと思わないので
どちらかというと、その「この作品をつくりたいんだ!こういうふうに届けたいんだ!」っていう熱意だったり、本当にだから「ビジョン」って言うんですかね?
目標をちゃんと設定して、みんながここに向かっていけばいいものができるよっていうそういう熱量を伝えていくっていうのが一番大事なことかなと思ってます。
【司会】
ありがとうございます。ではそんなお仕事をされているうえで常に気をつけていることはありますか?
【丹羽】
そうですね、先ほども言ったんですけども、とにかくビジョンが、僕が見てるビジョンみたいなところがちょっとその明確じゃないと、一緒にじゃあ仲間が一気に動くんで、「どこ行けばいいの?」みたいな、わかんなくなってしまうことがやっぱり出てしまうので。僕は 少なくとも「ここを見てます、みんなここに行きましょう 」「僕はこう信じてます、だから信じてください!」っていうもう明確なものをそういう旗をしっかり立てる、立て続けるっていうのが一番大事なことかなと思っております。
【司会】
なるほど、見ている方がどんなことをビジョンにして動かしていったんだろう?なんていうことを気になっている方いるんじゃないかなって思うのですが、
【丹羽】
はいはいはい。
【司会】
何か具体的な例とかいただけたりしないですかね?
【丹羽】
えっとそうですね。例えば「ソードアート・オンライン」だとしたら、やっぱりこう小説を読んでいる方々が、10代とか20代とか、学生さんだったり若い方が多いので、やっぱそういう方たちが面白いと思えるもの、例えば「ソードアート・オンライン」で言うとキリトっていう主人公がおりまして、こいつがまたかっこいいんですよ。
【司会】
かっこいいです。
【丹羽】
そう!このかっこよさっていうのって、なんか、じゃあどういう人がどう感じるんだっけ?みたいなところをとにかく突き詰めていって、「キリトの魅力」みたいなことをとにかくその紐解いていって、「ああ、ここか!じゃあこういう人たちのなんかこういう、なんか体験とかこういう気持ちに寄り添えるんじゃないか」っていうつくり方だったり、そういう、そうですね、目標の定め方っていうのが例えば、例としては1個あります。
【司会】
なるほど、そういったビジョンがキャラクターでつくられていって、
【丹羽】
そうですね、キャラクターが結構僕は大事だと思っているので、このキャラクターがこのお話の中でどう感じて、どういう行動をとるんだろうみたいな、そういうことをですね、やっぱりみんな気になることだと思うので、そこにしっかり寄り添うというのが大事かなと思ってます。
【司会】
勉強になります。そんな丹羽さんにとってやりがいと言いますか、やっていて楽しいなあと思われることってどんなことでしょう?
【丹羽】
いやこれはね、なんといっても、当然企画していったりつくっている時はもちろんそうなんですけど、やっぱりその見てくださった方々の反応を見るだったり、あるんですけど、一番嬉しい瞬間って、実はその作品の続編を発表した時にみんなが喜んでくれるんですね。そういう瞬間がすごく嬉しくて、ちょっと今日映像を用意したので、はい、ちょっとそれを見ていただければ、より伝わるかなと思います。映像お願いします。

《フルダイブというイベントの映像が流れ始める。前方に大きな画面がある暗い会場の中に大勢の観客がおり、ペンライトがいくつか光っている。》

【丹羽】
はい、これは「ソードアート・オンライン」の昨年行った大きいイベント、フルタイブっていうのがあったんですけど、そこで新作発表した時の、会場で発表した時の様子ですね。

《新作発表の映像が流れる。》

画面上の文字:
特報 完全新作オリジナル劇場版 ソードアート・オンライン制作始動

《観客から大きな歓声と拍手が沸き起こる。》

【丹羽】
この歓声、
【司会】
はい。
【丹羽】
ちょっと今も、すみません鳥肌立っちゃうんですけど、この歓声を聞くためにやってると言っても過言ではないくらい、本当に、エネルギーをもらう瞬間で。この映像をいかにつくるかみたいのも結構考えたんですけど、「どういう歓声もらえるかな」みたいな、考えたりしてるんですけど、やっぱりその、やったことが、みんなが喜んで、そしてやっぱ続きがあるっていうのはやっぱこう嬉しいです。楽しみにもなってくるじゃないですか?
【司会】
はい。
【丹羽】
やっぱそういうものを、なんかこうつくれてるっていうのがやっぱり一番嬉しいかなと思いますし、こういうかたちでSNSの方でもたくさん反響をいただいたりっていうのも非常に僕らの励みになっていますね。

《画面に新作発表に対して、ファンが投稿したSNSがいくつか表示される。》

【丹羽】
あと次もあるんですけど

《画面にソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイルオンラインⅡ制作決定のキービジュアルが表示される。》

【司会】
こちらも?
【丹羽】
これもですね、はい。「ソードアート・オンライン」のスピンオフの企画ではあるんですけども、つい先日、二期を発表させていただいて、こういうかたちで、リアル会場ではなかったんですけど 配信イベントで発表して、いろんなリアクション、非常に好意的なものをたくさんいただいて。

《画面に制作決定に対して、ファンが投稿したSNSがいくつか表示される。》

【丹羽】
これを見てですね、僕らもそうですし、つくってるみなさんとかもすごい励みになっているっていうのがあるので、やっぱりこう、どこまで行っても、見てくれてるみなさんの反応みたいなところが一番やりがいだったりしますね。
【司会】
なるほど、こう投稿とか見ると、ファン目線の話になってしまうんですけど、いいね!とかリツイート(リポスト)まではできてもコメントまでは、なんだかちょっと恥ずかしいな、なんて思ってためらってしまうんですけれども、でもそういった反応を、あれですよね?こう励みにされて
【丹羽】
そうなんです!
【司会】
そういうことは、ぜひコメントをみなさん、
【丹羽】
いただけると嬉しいです。
【司会】
はい、ありがとうございます。丹羽さんにいろいろお話聞かせていただきましたが、では、続いては金子さんにお話を伺っていきたいと思います。
金子さんはアニメをつくる仕事をたくさんされているということですけれども分かれているってことですね、アニメをつくる仕事がたくさん分かれているということを、教えていただきましたけれども、金子さんはその分かれている中でどんなお仕事をされていらっしゃるんでしょうか?
【金子】
はい、自分が今やってるお仕事はアニメーションプロデューサーという仕事になるんですけれども、
【司会】
アニメーションプロデューサー?
【金子】
はい、さっき自己紹介の時にもお伝えした、一応制作、制作というお仕事の中の えー、なんだろう?あるポジションなんですけれども、大きくざっくり言うと制作進行だったり制作デスクで制作、そのプロデューサー。そのプロデューサーっていうのが具体的に何をやってるかというと、具体的に、アニプレックスからいただいた、企画だったり予算だったりスケジュールの中で、この 監督さんに監督をしてもらってこのアニメーターさんにキャラクターデザインをしてもらおうみたいなのを、スタッフィングですね。
【司会】
はい。
【金子】
どなたにどんなお仕事をお願いしていくかというお仕事をご相談してアニメの映像をつくる仕事をやっております。
【司会】
なるほど。
【金子】
はい、ざっくり言うとそんなお仕事ですね。
【司会】
はい、いろいろとこうアニメを描く人たちなどに指示をしていくと。
【金子】
そうです、そうです。なので、アニメをつくる人っていうかたちで僕今日ここに出させていただいてますけど、厳密にはアニメをつくっていただく仕事というか、アニメをやっぱ実際にそのクリエイティブな仕事をやっている方々にお仕事をアニメのお仕事をご相談する仕事っていう言い方の方が僕は正しいんじゃないかなと思っているんですけど
【司会】
非常に大切な役割だなって今聞いていて思いましたけれども、今日は実際のイラストを見せていただけると伺っていますが、お願いできますか?

《イラスト制作の工程を紹介する画面に切り替わる。画面真ん中に「ラフ」の状態のイラストが表示され、その右側に主に制作に携わった人の名前が一覧で表示されている。》

画面上の文字:劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-
第4弾 キービジュアル ラフ
「ラフ」は権利の都合によりお見せすることができません

【金子】
えー、はい。今これが出ているのが2017年に公開された劇場の「ソードアート・オンライン」のオーディナル・スケール第4弾キービジュアルと出てますけど、キービジュアルっていうのは非常にその作品を、多くの方に見ていただくうえで大事な一枚絵ですね。これが今出ているのが、ラフの絵になっております。

《「背景」の状態のイラストが表示される。》

画面上の文字:背景
「背景」は権利の都合によりお見せすることができません

【金子】
はい、で、次こちらが、こちらは、キャラクターデザインを担当されてた足立 慎吾さんが担当された版権、絵になるんですけれども、背景会社の長島さんという方が描かれた背景を後ろに引いている状態になります。
【司会】
別々の方なんですね。

《「原画」の状態のイラストが表示される。》

画面上の文字:原画
「原画」は権利の都合によりお見せすることができません

【金子】
はい。で、次ちょっとごめんなさい、その背景はなくなったんですけど、引き続きこの絵を担当してくださった足立さんの原画、クリーンナップとも呼ばれますけれども、さらにラフの状態の時のキャラクターをブラッシュアップしたものって感じですね。

《「仕上げ」の状態のイラストが表示される。》

画面上の文字:仕上げ
「仕上げ」は権利の都合によりお見せすることができません

【金子】
で、こちらが仕上げ。その関わっていいただいているスタッフの中の色彩設計さん、色をつくる人ですね。色をつくる方で色を塗っていただいた状態のもの。
【司会】
色をつくる人もいるんですね?
【金子】
はい。
【司会】
すごい!

《「撮影」の状態のイラストが表示される。》

画面上の文字:撮影
「撮影」は権利の都合によりお見せすることができません

【金子】
で、こちらが撮影ですね。
【司会】
撮影?
【金子】
はい、いわゆる、このクレジット上だと「フィニッシュワーク」と呼ばれる工程にいらっしゃる脇さんという撮影監督の方が
【司会】
はい
【金子】
特効とも呼ばれるんですけども、特殊効果という
【司会】
はい
【金子】
キャラクターだったり、背景に質感を施す。
【司会】
質感を施す?
【金子】
はい、みたいな工程を挟んだ状態の
【司会】
なるほど、先ほどより影が入ったような
【金子】
そうですね、あのね、これたぶんね、近づいてよく見ると、普通に塗られた状態の剣とかにも剣のような重さだったり、
【司会】
おー!
【金子】
なんか、きらびかりというか、ちょっと作画だったり仕上げではできない処理をこう、さらに乗っけていただいてる感じですね。
【司会】
なるほどー

《「デザイン」の状態のイラストが表示される。》

画面上の文字:デザイン

【金子】
こちらがデザイン。ちょっと一気にまたガラッと雰囲気が変わったと思うんですけれども、一応僕がいるA-1 Picturesではたぶんこの状態までに1枚の絵をまとめて納品をしたようなかたちになりますね。

《「完成」の状態のイラストが表示される。》

画面上の文字:完成

【金子】
はい、こちら「完成」。これはもうアニプレックスの方に行った後にキャッチコピーだったり、タイトルだったり、いつどこで公開するだったり、この作品に関わってくれるクリエイターさんのお名前をデザインに組み込んでいただいたうえで、一番これが、一番これがというか、間違いなくこの状態でみなさんはご覧になってると思うのでおそらく先ほどの、一番最初のラフの状態からこう順繰りにこの絵を見たことがあるのは、もしかしたら、今日これがほぼ初出?なのか?わからないんですけど、もしかしたら、こういうかたちでスライドで出るのは初めてかもしれない。
【司会】
わぁー、貴重な一枚一枚、見させていただいてます。続いてこちら?

《別のイラスト制作の工程を紹介する画面に切り替わる。画面真ん中に「ラフ」の状態のイラストが表示され、その右側に主に制作に携わった人の名前が一覧で表示されている。》

画面上の文字:ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld BD&DVD 第5巻ジャケット ラフ
「ラフ」は権利の都合によりお見せすることができません

【金子】
これも、これはえっと一番最後のテレビシリーズの「ソードアート・オンライン」のアリシゼーション(War of Underworld)編のBlu-rayとDVDのジャケットの絵。はい、これは先ほどの足立 慎吾さんとはまた別のアニメーターの山本由美子さんという方に担当していただいたイラストになるんですけど、

《「フィニッシュワーク」の状態のイラストが表示される。》

画面上の文字:原画・仕上げ・フィニッシュワーク

【金子】
ラフの状態から今一気にこれは先ほどと違って、原画・仕上げ・フィニッシュワークまで工程をいっちゃってますけど、このアニメーターさんはもうご自身で塗りもそうですしフィニッシュワークまでちょっとご自身で担当されてみたいということだったのでちょっと通常の工程とは違うかたちでちょっと新しい試みとしてそのアニメーターさんに、その3つの工程を全てご相談させていただいたかたちになります。
【司会】
一人で3つの工程というパターンもあるんですか?

《「デザイン」の状態のイラストが表示される。》

画面上の文字:デザイン

【金子】
やれちゃうんですね。もうすごいツール、なんて言ったらいいんだろうかな?まあ昔だったら紙と鉛筆で絵を描くというのが当たり前のアニメーターのお仕事ではあったんですけど、今はもうすごい、アニメーターさんが使っている、絵を描くツールがすごい発達してるので、もういろんなことができちゃうので、たぶんそれはそれで、楽しい仕事だろうなとは思いますね。
【司会】
いやー、すごい技術ですね。はい。もう一枚…

《別のイラスト制作の工程を紹介する画面に切り替わる。画面真ん中に「原画」の状態のイラストが表示され、その右側に主に制作に携わった人の名前が一覧で表示されている。》

画面上の文字:ソードアート・オンライン アリシゼーション プログレッシブ- 星なき夜のアリア 第2弾キービジュアル 原画
「原画」は権利の都合によりお見せすることができません

【金子】
はいはいはい。これは一番最後に公開した、劇場版のまた「ソードアート・オンライン」の-プログレッシブ- (星なき夜のアリア)の2回目に公開されたキービジュアルの絵ですね。こちらはまたこの作品からキャラクターデザインを担当することになった戸谷 賢都さんが、この絵は担当されていらっしゃる、ちょっとこれは原画からになるんですけど
【司会】
原画になるんですか?
【金子】
これがまたちょっとこう、一気に

《「背景」の状態のイラストが表示される。》

画面上の文字:背景
「背景」は権利の都合によりお見せすることができません

【司会】
はい!
【金子】
彩りが、これはこれで実を言うとまだキャラクターがちゃんと塗られてないんで、背景上がりを、背景会社さんが描かれた背景を下に引いた状態になるんですけど
【司会】
うわーかっこいい!

《「仕上げ」の状態のイラストが表示される。》

画面上の文字:仕上げ
「仕上げ」は権利の都合によりお見せすることができません

【金子】
この後に、はい、この背景を基に色彩設計さんがこのロケーション・このシチュエーションに合うであろう色にこう塗っていただいてる感じですね。
【司会】
わーすごい!

《「撮影」の状態のイラストが表示される。》

画面上の文字:撮影
「撮影」は権利の都合によりお見せすることができません

【金子】
この後は撮影で、もうさらにクッとこう
【司会】
はい
【金子】
何でしょう?
【司会】
写真みたいな!
【金子】
もう、なんかすごいフォトリアルというか、今見ていただいているこの版権と呼ばれる絵もアニプレックスの方から、例えば「この作品はこういうふうに売りたい」「こういう絵が欲しいです」みたいのをいわゆるイメージみたいのをいただいて、現場にいるアニメーターさんだったり、監督さんとやっぱりこう、なんて言ったらいいんですかね、相談しながら、お互いこう意見を出し合って「じゃあこういう方向性で、今回はまとめよう」みたいな毎回毎回、そんなかたちで模索しながら「じゃあ一番いい絵は何だ?」みたいのは、こう一緒にそう、アニメーターさんと一緒に考えたりしている仕事です。

《画面からイラストの絵が消え、司会と金子が映る。》

【司会】
そんなこう、絵がイラストが完成するために、金子さんがいろいろこう、お話を進めていかれるということですけれども、そんなお仕事をされているうえで常に気をつけていることありますか?
【金子】
はい、えーとね、気をつけているのは、僕はもう今年40歳なんですよ。なので、年々当たり前ですけど年を重ねてってるんで、歳を重ねてってるからこそまず若い子たちの話をすごい聞くように心がけてます。たぶん今一番、アニメとかゲームとか漫画を楽しんで見てる方たちからの話を結構聞くようには心がけているのが一つ。
【司会】
はい
【金子】
もう一つは、僕はそのアニメの制作をしているわけで、なんのためにアニメをつくっているかというと、見てくださるお客さんに向けてアニメをつくっているんですけれども
【司会】
はい
【金子】
僕がお仕事でご一緒しているクリエイターさんって呼ばれる方々—監督さんだったり、アニメーターさんは、どちらかというと自分のためにつくっているっていう、なんて言ったらいいんですかね?こう、プロ意識を持ってる方がすごいやっぱ多いんですよ。
【司会】
なるほど
【金子】
だから自分のためにつくってる方が、自分のためにつくっているクリエイターさんと一緒に、お客さんに対してどうつくってもらうかっていう、その、お客さんとクリエイターさんの間にいるのが僕の仕事で、そのこう、バランスをどう取りながらアニメの映像をつくっていくのかっていうのは結構常に意識するようにしてますかね。
【司会】
そういったところが大事なポイントになるんですね。
【金子】
あんまりどっちかに寄りすぎちゃうと、あれ?なんか…なんかね、うまくいかないんですよ。これはちょっとなんともうまく言葉にできないんですけど。
【司会】
ありがとうございます。また最後に少し脱線する質問になるかもしれませんが、ご覧のみなさんから「どうすれば上手に絵が描けるようになりますか?」や「絵が上手くないとアニメの仕事ができないんですか?」という質問がたくさん来ているんですけれども、金子さんから絵が上手になりたいみなさんにアドバイスなどありますか?
【金子】
はい、えっとですねまず先に、絵が描けなくてもアニメの仕事はできます!
【司会】
はい、できる?
【金子】
できます!できます!僕も小学生のときは結構趣味の範囲で4コマ漫画とかもそうだし、いろいろ絵も描いていたんですけど、もうとてもみなさまに見てもらえるような画力なんか持ってないんですよ。なんですけど、今確かに僕はアニメの仕事ができてますし、なのでその意味で言ったらもう絵なんか描けなくても、いくらでもアニメの仕事に関わる方法はあるかなと。
【司会】
はい
【金子】
どうすれば上手に絵が描けるようになりますか?っていうのも、まあ、いろんなたぶん今は、勉強の仕方、絵を上手くなるために勉強する、なんて言ったらいいですかね、絵の上達の仕方っていうのは、たぶんいろんなかたちで、本だったり、インターネットからもそうだと思うんですけど、知れることとか学べることはあると思うんですけど、僕は結構その「誰にとって上手な」「その絵は誰にとって上手なのか」っていうのを—例えば自分が上手く描けてないと思っても、周りにいる10人が上手いねって言ってくれればそれは確かに上手い絵なわけだから、どちらかというとこう、なんて言うんですかね、諦めずに続ける意思みたいのがたぶん一番の近道なんじゃないのかなと。
【司会】
たくさん練習するという?
【金子】
たくさん練習もそうですし、たぶんこのリアルの世界というか現実でいろんなことを知ったり観察したりして、興味を持ってそれをこう自分なりに絵にしてみるみたいな。
【司会】
なるほど。いろんな人に見てもらったり?
【金子】
いろんな人に見てもらったり
【司会】
アドバイスもらったり?
【金子】
そうです、そうです。

《画面が全員映っている場面に切り替わる。》

【司会】
なるほど、そういったことが大事なんですね。金子さん、ありがとうございました。はい、金子さんにアニメをつくる仕事についてお話聞いてきましたけれども、丹羽さん、
【丹羽】
はい。
【司会】
丹羽さんは金子さんのお話を聞いてどう思いましたか?
また金子さんとのお仕事での関わりと印象やエピソードなどあれば教えていただけますか?
【丹羽】
はい、金子さんとはですね、それこそ「ソードアート・オンライン」が10年になるんですけども、その最初から一緒に仕事をさせてもらっていて
【司会】
最初から?
【丹羽】
そうなんです。ちょっと僕がまだアシスタントプロデューサーだった、あの要はプロデューサーのお手伝いするようなところから見習いみたいなところから、ときからなんですけどずっとご一緒させていただいて、とにかくですね、まあ、あの 一見ちょっと怖いかなみたいな、たぶん。手振ってても怖いように見えるんですけども。

《笑いが起きる。》

【丹羽】
非常にやっぱりその熱い方で。あの当然みんな熱い気持ちは持って仕事に臨んでいるんですけど、もう、溢れ出んばかりのもう熱量っていうのがやっぱ彼のその特徴であり、その現場のリーダーとしてやっているこう…理由なのかなっていう気がしてます。彼と関わっていたら本当にその、なんかこう、みんなやる気が出るし、なんかそういうエネルギーを持った方だなと思っていますので、(金子が)照れてますけど。
【金子】
いやいやいや…
【丹羽】
いやでもね、本当そう思ってますのでなんか本当にあの、いいアニメをつくるっていう意味でほんと信頼できる方だなと思っております、はい、とても尊敬してます。
【司会】
話を聞いていると「企画する」も、「つくる」も熱い思いというのが非常に大切ということなんだなと思いました。
ありがとうございます!とてもいいお話聞けました。

続いては、届ける仕事をしているお二人にお話聞いていきたいと思います。
まずはじめに作品を世界に届ける仕事をしている栃木さんにお話を伺いたいと思います。よろしくお願いします。
【栃木】
はい、よろしくお願いします。
【司会】
世界に届ける仕事って聞いてみると楽しそうっていう印象ありますけれども、また日本のアニメ、世界でもすごく人気あるなっていう印象もあります。
栃木さんのお仕事、どんなことをされているのか具体的に教えていただけますか?
【栃木】
はい、私が担当している仕事は大きく2つあります。
1つ目が自分の地域の担当として、その地域に対して先ほどもお話ししたようなパートナーを探したり、あとは、その地域のイベントでアニメのステージをやったりするお仕事で、私は具体的には韓国、東南アジア、中東、インドなど今担当させていただいております。
もう一つが作品担当というお仕事で、そちらはその作品の全世界での展開に対して責任を持つ制作委員会のみなさんとお話をするなど、そういうことをやっております。「ソードアート・オンライン」はそちらの作品担当として関わらせていただいております。
【司会】
非常に重要なお仕事されているんですね。また今回は動画のご紹介もあると伺っているので、では見ていただきたいと思います。
【栃木】
お願いします。

《ソードアート・オンライン -プログレッシブ- アメリカでのメディア上映会映像が流れる。》
権利の都合により1部音声だけの上映。

【栃木】
はい、こちらみなさんが今ご覧いただいているのが、「ソードアート・オンライン」 -プログレッシブ-のアメリカでのメディア上映会のときの様子ですね。
【司会】
上映会なんですね?
【栃木】
はい、お客さんもすごく嬉しい、喜んでいただいて。またちょっとこの後聞いていただくと分かると思うんですが、海外だとこの作品の途中でも、お客さんの気持ちが盛り上がると歓声が上がるというか。
【司会】
わぁ、聞こえました。

《映像の中で歓声があがる。》

【栃木】
こういう盛り上がり方をして、作品を本当に楽しんでくださるので。
(上映会の)最後のシーンですね。
【司会】
こちらは?
【栃木】
はい、こちらは現地の吹き替えの英語の声優さんと、あとは、写真を撮って最後のお客さんの喜んでくださってる様子だったり。
【司会】
なるほど、楽しそうですね。
【栃木】
もう一つ今回は、ちょっと変わったイベントの動画を持ってきたのでそちらもご覧ください。

《サウジアラビアでのイベント風景映像が流れる。》

【栃木】
はい、こちらがですね中東のサウジアラビアで開催されたイベントになっております。2ヶ月のイベントのために街を1つつくってしまうような規模のイベントで
【司会】
街を1つですか?
【栃木】
はい。その中にアニメタウンという、このアニメに特化した街をさらにつくって、ご覧いただいているように、いろんな作品の中で見てきたような景色が再現されていると思うんですが、こういったものをつくってしまう国も中にはあったりします。
【司会】
このいろいろな?
【栃木】
はい、今東京タワー映ってますね。
【司会】
すごいですね。
【栃木】
こちらにあの「ソードアート・オンライン」の松崎さんチームが昔手がけていただいたイベントを持って行って、現地のお客さんに楽しんでいただいてと、いうようなこともやったりしました。なので、下にちょっとアラビア語の字幕が今映っていたりしますね。
【司会】
すごい…すごい、すごすぎます!こんなにいろんなお仕事されてるんですね。
また、世界中ということは国や地域によっていろんな違いがありそうだなと、今見ていて思ったんですけれども
【栃木】
はい
【司会】
栃木さん、今日はSAOメインキャラクター、主人公のお二人が世界、また地域の民族衣装などを着たイラストをお持ちになってくださっているということでそちらも見させていただけますか?
【栃木】
はい。こちらが2017年の映画の公開のときに作成したご当地版権となっております。主人公の2人が、その地域のいろんな衣装を着ている絵を使って、当時のイベントをやったりですとか、特典をつくったりですとか、そういうことをやったりしました。

《画面に、各国地域の民族衣装などを着用したキリトとアスナのイラストが、栃木の言う通りの順番に次々と表示される。》

【栃木】
こちらアメリカ、フランス、ドイツ、スペイン、中国、韓国、タイ、シンガポールといろんな民族衣装も入ってきつつ、日本でもこういった展開をさせていただきました。
【司会】
はーい、わぁ、これはまた、国や地域の人たちによっていろんな反応がありそうですし。
【栃木】
反響もとっても良かったんですけれど、こういうものをつくることによって、その地域でのイベント特別感を持っていただくというのもありますし、パッケージとしてこういうものをつくることで「ソードアート・オンライン」というのは世界に本当に見ていただいている作品なんだぞっていうのをアピールしていくためにもとても良い施策だったかなと思っております。

《画面上からイラストが消え、司会と栃木が表示される。》

【司会】
楽しいです!今も一瞬でしたけれども、じっくりね、見たいななんて、見ているね、みなさんも思われてるかもしれないです。はい、ありがとうございます。
また、栃木さん最後になりますが、作品を世界に届けるお仕事で特に気をつけていることなどあれば教えていただけますか?
【栃木】
はい。えっと、作品と、あとその展開する先の国や地域の文化のバランスを取るところを気をつけております。やっぱりあの、世界にはですね、いろんな映像の表現の規制とかもありまして、とても激しい戦闘シーンはちょっと流せないとかそういうルールもあったりします。それを受け入れつつ、もなんですけれど、そのシーンを丸ごとカットしちゃうと作品の大事なところが見れなくて、お客さんもちょっとつまらなくなってしまうとかがあるので、例えばそしたらちょっと見え方を一部激しいところを、こうカット—ちょっとやりつつ、ストーリーはそのまま見ていただくようにすることで、お客さんがちゃんと楽しめるようにしたりとか小さいことも含めて、こういうバランスを取るのはいつも気をつけて仕事をしています。

《画面が全員映っている場面に切り替わる。》

【司会】
そういった調整もされることがあるお仕事なんですね、ありがとうございます。
栃木さんに、作品を世界に届けるお仕事について、いろいろお話聞いていきましたが、丹羽さんにも一言伺いたいと思いますが、丹羽さんは作品を世界に届けるために栃木さんと一緒にお仕事をされていることも多いかと思いますが、栃木さんとのお仕事での関わりや印象やエピソード教えていただけますか?
【丹羽】
はい、そうですね。今は特に、最近になって海外っていうのがやっぱりアニメ、たくさん展開するようになって、非常に重要なところかなと思っているんですけども、僕は本当、英語とかが話せるわけでもなくてやっぱ海外のその地域ごとのいろんな文化とかの違いっていうのも、まあ、あまりわからない中で当然その、日本のお客さん向けにアニメをつくっていたりはするんですけども、「海外実はこういう文化があってこういうのが受け入れられるんです」とか「逆にこういうのはちょっとダメなんです」みたいなところっていうのを非常に多くコミュニケーション取らせていただいてアニメ作りに活かしているっていうところですし、彼のそうですね、キャラクターとしては非常に真面目で、丁寧で。

《笑いが起きる。》

【司会】
(栃木が)大きく頷いておられますけれども
【丹羽】
さっきもね、水持ってきてくれてすごい優しい、
【栃木】
そういう連携も。
【丹羽】
優しさもあって。あるんですけど、なので、非常に僕が全くやっぱりこうわからないところをしっかり、やっぱカバーしていただいてるっていうところとか、もうほんと非常に信頼しております、はい。
【司会】
そうですよね。世界中のいろんな方々とのコミュニケーションは言語以外にも、おおらかさとか優しさとかも必要そうな感じを受けました。
【栃木】
そうですね。
【司会】
はい、貴重なお話ありがとうございます!では最後に、栃木さんと同じく「届ける」お仕事をされている、特に作品から新しい体験をつくるお仕事をしている松崎さんにお話を聞きたいと思います。よろしくお願いします。松崎さん、作品から新しい体験をつくるというのはどんなことなのか?きっと見ているみなさん想像できないかと思うので、具体的に教えていただけますか?
【松崎】
はい、私はまさにこの新しい楽しみ方をつくるというプロジェクトのリーダーをやっているんですけれども、これはどんなものかというと、ファンのみなさん、いつもアニメ作品を見ていると思うんですけれども、その中に入って体験できたりとか主人公たちと同じ体験ができるというものをつくったりしています。これはリアルに体験できるという方法とバーチャルですね、あの今VRなどに入って体験できる方法と両方を作り出しています。
この体験施設をもちろん企画をするところから、あとはやっぱりこれを実現するためにはたくさんの最新技術を使わなければいけないので、そういったソニーの技術も含めていろいろな技術を、何が使えるのか?そしてどうやったら組み込んでいけるのか?っていうところをいろいろやっている仕事をしております。
【司会】
完成までたくさんの時間や人が関わったんじゃないのかな?
【松崎】
はい、そうですね。これもアニメと同じで大体4年から5年ぐらいかかって、はい、企画からスタートして。
【司会】
4・5年?すごいですね。満を持して、もういろんな方が今体験をしてくださっているという状態なんですね。またソニーの技術も使われているということですけれども、何に使われて、どんなことに使われているのか気になっているんですけども。
【松崎】
これはですね、この体験を進むときにですね、ガイドで「ソードアート・オンライン」に出てくるキャラクターのユイちゃんがガイドをしてくれているんですけれども、このユイちゃんの声をですね、実はソニーの技術の音声合成という技術で出しております、これはテキスト、つまり文章ですね。文章を入力するとですね、ユイちゃんの音声になって出てくるっていうそういった技術になっていまして、声優さんが吹き込んだみたいにですね、なめらかなかたちで音声が出てきています。
【司会】
いろいろお話、今聞かせていただきました、技術についてもお話し聞かせていただきましたが、そんなお仕事をされているうえで特に気をつけていること、というのはどんなことがあるんでしょうか?
【松崎】
そうですね。アニメの作品を楽しむというのもあるんですが体験施設というところでもありますので、アニメをよく知っている人も知らない人も楽しむことができるように、というのは非常に気をつけています。やっぱり来て、なんかアニメわからなかったからちょっとなっていうふうになってしまうと体験価値が下がってしまいますので。逆に言うと、体験が楽しかったので「じゃあこのユイちゃんってどんなキャラクターなんだろう」とか「キリトとアスナってどういう活躍を本当はしてるんだろう?」っていうかたちで今度はアニメに興味を持ってもらってアニメをまた見直してもらったり見てもらったりということができるといいなとそういった思いでちょっといろいろ気をつけながらつくっています。
【司会】
またアニメを見て、そしてまた体験したくなって
【松崎】
そうですね、はい。
【司会】
きっとみなさん、すごくすごく楽しまれているんじゃないかな、と思います。
はい、松崎さんに作品から新しい体験をつくるということについてお話聞いていきましたが、丹羽さんにもここで一言いただきたいと思いますが丹羽さんは、松崎さんとも一緒にお仕事されているということですが松崎さんとのお仕事での関わり、印象やエピソードを教えていただけますか?
【丹羽】
はい。松崎さんチームはほんとすごいんですよ、とにかくチームがやっぱりすごくて、あの厳密には、そのアニプレックスの人ではないので、一緒に、最初からアニメを一緒につくってきたわけではないんですけど、とにかくですね、作品愛をすごく持ってくれて、いろんなアイデアが出てきて、僕らも本当に驚かされることが多いんですけど、やっぱりその、なんか、例えば、本当こういう「ソードアート・オンライン」の設定、こういうゲームを実際の体でこうやりたいんだけどみたいなことを言ったときに、できちゃうんですよ、この人たちは。つくっちゃうんですよ。
【司会】
夢じゃないんですもんね。
【丹羽】
そうなんです。だから、そうそう夢を本当にね、現実的に、ほんと魔法みたいなものを使う人たちだなと思ってますし、いわゆるそのアニメがやれるその規模感っていうところをかなりこう…、もう、遥かに超えた大きいもの。だって、歌舞伎町のビルの施設ですよ?
【司会】
本当ですよね。
【丹羽】
そんなつくれないですから!ダンジョンつくっちゃいますから!本当そういった意味でちょっと僕らが常に、やっぱほんと驚かされることばかりやっていただける、本当に素晴らしいパートナーだなと思っております。
【司会】
本当にもう技術の学びがある人たちもアニメに携わることができるというのも、「アニメ好きだけど、絵が描けない」なんていう人もね、こうやってアニメに関わってできるんだなって非常に勉強になるお話聞けました。ありがとうございます。みなさんそれぞれの役割でお仕事をされているというお話、よくわかりました。それぞれのお話聞いてきたんですけれども、丹羽さん、
【丹羽】
はい
【司会】
みなさんそれぞれで、どんな連携をしているのかについて教えていただけますか?
【丹羽】
はい、本当にこう、みなさんが一度に会するというのが今日が初めてなので、実は直接的ではないんですけども、例えば海外の地域から「実はこういうアニメが流行ってる」とか、「こういう原作が流行ってて、こういうものがウケるんですよ!」みたいな意見をもらったら、それをもとに、じゃあ例えばその企画してみたり、そういうアニメをつくってみたりっていう、今実はそういう連携もかなり進んでいたりしますし、ほんと松崎さんたちがつくるようなその施設とかイベントみたいなところもキービジュアル、イラストを書いてもらったりみたいなところは、はい、あって、それをA-1 Picturesにつくっていただいたりあと細かくキャラクターが出てきたりみたいなところで、じゃあその監修をしてもらったりみたいなところで、常に実は何をやるにもみんなは密接に関わっているっていうのが、はい、このアニメのチームかなと。
【司会】
なるほどー。栃木さんが世界でいろんな見聞きした情報を、
【丹羽】
そうです、そうです。
【司会】
みなさんに共有したらまた広がる、
【丹羽】
そうなんです。
【司会】
情報が広がって、金子さんもどうですか?イラストを指示するうえで
【金子】
まあまあ、そうですね。常に日々、いろんな方から、ここにいらっしゃる方々以外の方からもですけど、なんか常にこうインプットするというか、お互いがこう、まあ情報交換ではないんですけど、たぶんいろいろこうインプットとアウトプットの繰り返しをきっと「ソードアート・オンライン」っていうコンテンツを使ってみんながこう関わってるのかなっていう気はすごい今日改めてしましたね。
【司会】
はい、よりでは深く関わって、連携を取っていって、ますます今後の作品、また、届ける仕事のうえでの新しい体験の施設とか、そういったものに反映されていくということ、私たち楽しみにしております。はい、そして今ご覧いただいているね、ご興味を持っているみなさんもお話聞いてアニメ作品づくりのいろいろなお仕事に興味が湧いたのではないでしょうか?
では、ここからのお時間は、今アニメ作品に関わるお仕事をされているみなさんが子どもの頃、どんな子どもだったのかということ、また、どんなことに夢中だったのかを聞いてみたいと思いますが、その前に、ご視聴されているみなさんにお答えをいただきたいと思います。
みなさんに聞きたいのは「今、夢中なことは何ですか?」です。
Slidoにアクセスをして、今夢中なことを答えてください。
入力が難しいという場合はお近くにおられる大人の方が代わりに答えていただければと思いますのでよろしくお願いします。今お子さんが夢中なこと、では1つ回答をお願いします!

《Slidoでコメント受け付けが行われ、画面には子どもたちの回答が続々と表示される。(Slidoのコメント受付は終了しています)》

《音楽が流れる。》

【金子】
これきっとあれじゃないですか?丹羽さんの名前とか…たぶん打ってくれる、打ってくれる子とか…。
【丹羽】
やめてください。
【司会】
今夢中になっているのは「丹羽さん」って

《笑いが起きる。》

【丹羽】
画面、出てる!出てる!
【司会】
出てますね!イラストを描くことです、とあります。気になるのありますか?どんどん出てきますね。ゲーム!やはりゲーム 好きな、
【栃木】
ロブロックスとかも入っているんですね。
【司会】
うーん!「イラストを描く」多いですね。「アニメを見ること」、「アニソンを聞くこと」いろいろあります。
【金子】
親子でサーキット走行とかもある。

《笑いが起きる。》

【司会】
そんな方も見ておられるんですね、はい。
【金子】
あー、ミニ四駆か
【司会】
いろんなお答え出てきておりますね、たくさんありますね。
漫画を読むことかな?聞くことかな?っていうお話も出てきております。と言ったところで、はい、回答の締め切りをさせていただきます!
みなさんお答えいただきありがとうございました。みなさんの夢中なこと、こちらで見させていただきました。ありがとうございます。

《画面上からSlidoの回答の表示が消え、全員映っている場面に切り替わる。》

【司会】
それでは今お越しいただいているみなさんにも、同じ質問聞いてみたいと思います。では、松崎さんから教えていただきたいと思います。どんな子どもだったのか、子ども時代に夢中だったこと、今の仕事に通じていると振り返って思われることなど教えてください。
【松崎】
私はいろんなものに興味がありすぎてですね、どれか1つに集中して何かを突き詰めたっていうことがないんですけれども。本当に外に出てはいろんなものを見たり聞いたり触ったりしたり、急に家の中でこもってパソコンやったりテレビ見たりというかたちで、本当にいろいろ見たり、聞いたりっていうのが多かったです。
そんな中で、本もそんなにたくさんは読んでいなかったんですけれども、たまたまSF小説の「2001年宇宙の旅」というちょっと古いものなので、みなさんご存知ないかもしれないんですけれども、アーサー・C・クラークという方が書いたSF小説を読んで、それが本当に面白くて。すごくSFなんで技術の話も
現実に沿ってるというか、現実的なのに、ちゃんと物語としても面白いし、今後どんな未来が来るんだろう?っていうのが本当にワクワクするようなお話で。本当にそこからたくさんのそういった小説を読みました。やっぱりそこからとても技術であったり、そういうテクノロジーっていうのに興味が湧いて、そういったところを仕事にしたいな、と思いつつ今は結局アニメ作品をこういった技術を使って再現するっていう仕事に実はそこに繋がっていったんじゃないかなと思います。
【司会】
そうだったんですね。アニメを子どもの頃よく見ていて、アニメの仕事という流れでは…なかった?
【松崎】
そうなんですよ。
【司会】
なるほど、ありがとうございます。
はい、では続いて栃木さんにも聞いていきたいと思いますいかがでしょうか?子どもの頃夢中になったことやものはなんですか?
【栃木】
はい、子どもの頃は野球だったり、音楽だったりいろんなものに夢中になっていたんですが、その全部の基礎の部分には漫画とアニメがありまして、子どもの頃の一番最初に覚えている記憶も漫画を開いた画面だったりとか、野球を始めたのも漫画の、野球漫画を見たところからすぐ練習始めたり、音楽も音楽漫画読んだところからギターをすぐ買って始めたりとか、すごく影響を受けやすくて。でもその全部のベースのところに漫画とアニメがあった子ども時代だったかなと思っています。
【司会】
そんな子ども時代に将来なりたいと思われた職業ってなんだったんですか?
【栃木】
はい、えーと、もうプロ野球選手から、ギタリストに変わってっていう段々変わっていったんですけれど、そのきっかけでイギリスに、音楽漫画の舞台になっていたのでホームステイにお金を貯めて行ったときにやっぱり海外に関わる仕事がしたいなっていうのは漠然と思うようになりました。
【司会】
漫画をきっかけにイギリスに?
【栃木】
はい。
【司会】
そうだったんですね。では今の仕事に興味を持った理由や出来事というのはどんなことだったんでしょう?
【栃木】
はい、えっとですね、実は僕の場合はまさにそれがこのSAOという作品で、大学時代頃からすごく好きになって、就職活動のときもこのSAOみたいなVRをつくりたいと思って、そのVRをつくりたいなと思ってこのソニーに就職をしました。
ただ、たまたまそのVRの仕事にすぐには担当はならなかったので、いろいろ考えた中でやっぱりアニメそのものに関わりたいと思うようにだんだん変わり、そのためにグループの中でアニメに関わる仕事をやっていたところにちょっと弟子入りをさせていただいて、そのお仕事手伝わせていただいたりとかしながらちょっとずつ経験をためて、なんとか4年かけてアニプレックスの方に移らせていただいたというようなかたちでした。
【司会】
すごいですね、「ソードアート・オンライン」をきっかけに。
【栃木】
はい。
【司会】
今SAOを、携わっていらっしゃるという、なんだか夢のあるお話だなと今聞いていて思いました。
【栃木】
はい。
【司会】
ありがとうございます。では、続いて金子さんはいかがでしょう?子どもの頃夢中になったものやことなんでしょうか?
【金子】
はい、子どもの頃夢中になっていたものは栃木さんと同じようにやっぱり漫画・アニメあと映画がとにかく好きで、とにかく空想をしたり、なんか妄想するのがとにかく大好きな少年でした。だし、すごい内向的な子だったと思います。
【司会】
そうなんですね。そんな子ども時代に将来なりたいと思われた職業はなんだったんですか?
【金子】
それで言うともう本当にちっちゃい頃から、そのさっき言った通りアニメとか映画を見ていろいろ影響を受けたんですけど、やっぱね、作品もそうなんですけど、作品が終わった後に出てくるスタッフの名前が、もうとにかくやっぱちっちゃい頃からすごい意識していて。
【司会】
そうなんですね。
【金子】
それを踏まえてとにかくそっち側の世界の仕事を就きたい、そっち側に行きたいなっていうのがあって。いわゆるクリエイターと呼ばれる仕事に従事したかったですね、はい。
【司会】
そうなんですね、もう子ども時代からクリエイターにという?
【金子】
えーっとね、はい。たぶんあったはず。ちょっとそれをね、今僕はいろいろ思い出しながら今ここで語ってるんですけど、ただやっぱりなんかさっき言った通り、こう内向的なんで、ちゃんとそれをやりたいって周りにはたぶん言える子ではなかったはずですね。
【司会】
なるほど、沸々とじゃあ心の中で。
【金子】
心の中で僕だけがこう、温めていてみたいな。
【司会】
なるほど、ということは今の仕事にもう興味を持った経緯と言いますか、きっかけも、もうすでに子ども時代からの思いが?
【金子】
ありました、はい。アニメもしくはやっぱり映画、とにかく映像の業界に行きたくなった。10代から20歳になったぐらいのときに、特にやっぱこう映像の業界に行きたいっていうきっかけというか、僕の中でもこうなんか定まった覚悟が、覚悟になるエピソードがあって、そこからもう勇気を持って飛びだそうと思うんだけれども、結局、クリエイターになりたい、じゃあそれってアニメーターのことだとしてですよ、アニメーターになるためにじゃあ僕は絵の勉強をちゃんとしてきたのかっていうと、そういうことではなかったので。きっかけはクリエイターになりたかったけれども、どちらかというと、さっき自己紹介でもご説明した通り、その「クリエイターさんと一緒にお仕事をする」お仕事という意味で制作のお仕事に就くようになりましたね。で、そこからもうずっとアニメの制作を15年ぐらいやっています。
【司会】
15年…!
【金子】
はい。
【司会】
なるほど、ありがとうございます。では、見ているみなさんも、今からこう熱い思いを抱いていれば、同じように、金子さんのようなお仕事を、クリエイターに携わるお仕事に?
【金子】
はい、もう誰でもできます。
【司会】
誰でもですか?
【金子】
誰でもできます。本当に誰でもできます。
【司会】
はい、ぜひね、みなさん参考にしていただければと思います。
最後に丹羽さんに聞いていきたいと思います。子どもの頃夢中だったものやことはなんでしょうか?
【丹羽】
はい、そうですね、今大人になっているようなんですけど、どこで大人になったか全然覚えてなくてですね。
【金子】
僕もです。

《笑いが起きる。》

【丹羽】
分かります。

《笑いが起きる。》

【丹羽】
その頃の気持ちの延長でやっているようなもんなんですけども。おそらくじゃあ今日見てくださっているね、みなさんと同じくらいの頃って考えると、本当に何も考えてはいなかったかなと思います。目の前のものにとにかく夢中になっていたっていうことで、それこそそのゲームとか、あと部活もですね。非常に一生懸命やっていた覚えがありますし、絵描いたりみたいなこともまあ、そのときはやってたこともあったかなと思うんですけど。本当にいろんなことをやってきたかなと思っています。
その中でこう、強いてあげるならカードゲームを非常にですね、はまった覚えがありまして。とにかくですね、もうそのときはもうカードゲームのことしか考えられなくて。カードゲームってその決められた枚数でデッキみたいのを組んで、自分で戦略考えて、みたいな、どういうふうに展開して、みたいなことを考えるのが大好きで。友達と遊ぶのももちろん、そうだったんですけど、家でですね、僕一人で一人二役やって。
【司会】
一人二役?
【丹羽】
デッキを2つ置いて、自分対自分をひたすらこうやって。「そうくるか」とか言いながら、

《笑いが起きる。》

【丹羽】
やっていたりするくらい、もうなんか夢中になったらずっと。相手がいなくてもなんか、どうやってやる方法、なんかやれる方法ないかな?なんて考えながらやっていたりするくらい。まあ夢中になると本当にずっとそれをやっちゃうみたいな子どもだったかなと思っております、はい。
【司会】
カードゲームって頭が良い人がやるものみたいな。
【丹羽】
頭良くなるかなと思ったんですね、たぶんね、その頃。
【司会】
あ、そうだったんですか?

《笑いが起きる。》

【丹羽】
今ちょっと活かされてるか全然わかんないですけど、楽しかったんでよかったかなと思います。
【司会】
その集中力というところもね、一人で二役できるぐらいってすごいなって、今聞いていて思いました。
では、そんな丹羽さんは、今の仕事に興味を持った理由、出来事というのはどんなところだったんでしょうか?
【丹羽】
はい、元々はですね、仕事を始めたときは、実は音楽の仕事をやっておりまして。CDをお店に売るみたいな。
【司会】
はい。
【丹羽】
要はCDメーカーとしてのですね、仕事をしていたんですけど、やっていく中で当時当然音楽大好きでやってはいたんですけど、アニメの主題歌がですね、飛ぶように売れると。
【司会】
うんうん。
【丹羽】
っていう時期が、ちょうど僕がそのやっているくらいの頃で。まだアニメっていうものが、たぶん今見ている方、人たちはあんま想像できないと思うんですけど、言ってもそこまで大きいこう、なんでしょう、その、大きい声でアニメ大好きです!ってなんか言う人があんまり多くない頃。いわゆるその、オタクと呼ばれる方々の、なんかそういう文化でしかなかった時期っていうのがあったんですけど。
【司会】
子どもが見るものみたいな?
【丹羽】
そうです、そうです!そうそう、っていうところだったんですけど、ちょっとなんか、少しそれが変わり始めてるなっていう、なんか空気感が出ていて、なんかそこがすごく気になって。で、今のアニメの仕事に移ったというようなかたちですね。
【司会】
なるほどー。アニソンから関わっていって今は企画の仕事を。
【丹羽】
そうですね。
【司会】
されている。
【丹羽】
不思議ですよ、はい。
【司会】
そういった経緯なんですね。非常に面白い勉強になるお話聞かせていただきました。
では、もう1つみなさんにお伺いさせていただきたいんですが、今注目していること、今後やりたいこと、目指していることをお一人ずつ教えていただきたいと思います。まずは、松崎さんからお願いします。
【松崎】
はい。私は目指していることをちょっとみなさんにご紹介したいなと思うんですけど、今、あの先ほどご紹介した通りアニメの世界の中に入って冒険できる施設というのを今回つくったんですが、これはあの新宿につくったので、東京都ではないところに住んでいる遠くに住んでいるみなさんはなかなか体験することができないだろうなと思っています。
なので、そういった遠いところからでも、こう、施設に居る人たちと一緒に冒険できるようなしくみっていうのをぜひつくっていきたいなと思っていまして、「京都と新宿で一緒にクエストを攻略しよう!」みたいなことができていったらいいなと思って。そういったのをちょっと新しい技術を使いながら実現していきたいなというのを今目指しています。
【司会】
ぜひ!もう、すごく大変なことなんだろうなというのはわかりますけれども、ぜひ。やはり地方の方は東京の人羨ましいなぁなんてこともあるので、実現してほしいなって思います!
【松崎】
がんばります!
【司会】
はい、すごく大変かと思いますがぜひお願いします!ありがとうございます。
では、続いて栃木さんいかがでしょうか?
【栃木】
はい。僕もやりたいこと2つありまして、1つは、とにかく見ていただける国をどんどん増やしていきたいというところです。僕も担当させていただいたこの4年間でも、中東で見てくれる方が増えたり、インドで増えたり、最近だとアフリカも出てきていたりと、どんどん世界中に広がってるなっての感じているので、これをますます増やしていきたいっていうのが1つです。
もう1つが、先ほどのサウジアラビアのイベントみたいに、そのある国のいろんなパワーというか、そことアニメのコンテンツが一緒になると、なかなか想像できない規模のイベントだったりができたりするので、そういうものをつくってみることができたらとっても幸せだなぁなんて思っております。
【司会】
いやもう、日本のアニメですけれども、SAOは。そうなると日本から海外に行こうっていう人が増えて、
【栃木】
そうですよね。
【司会】
逆バージョンみたいなものも見られるかもしれないですよね。
【栃木】
はい。
【司会】
ぜひ、期待しております!またテーマパーク、サウジアラビアみたいなね。そういった取組、見させていただきたいなって感じました!ありがとうございます。
では、続いて金子さんいかがでしょう?
【金子】
はい、えっと、僕はちょっと今のお二人のコメントとは若干ちょっと方向性が違うかもなんですけど、
【司会】
はい。
【金子】
社会人になって15年、ずっとアニメの制作をやってきている、きたんですけど、ちょっとあえて1つだけ今日、厳しい、厳しいというか…。なんか大変だな、大変というか、きついことを言うと、なかなかやっぱりアニメの制作の現場は、ちょっと大変なお仕事だと思っています、僕は。ずっとやってきたからこそ、それはちょっと今日お伝えはしつつ、大変とはいえやっぱり時代とか、いろんな技術の発達も相まって、だいぶそのアニメの制作の現場もちょっとこう様相というか、雰囲気が変わってきているんですね。なので大変な現場なんだけれども、大変だからこそ、僕たちがつくっているのはかけがえのないものなんだ、そのエンタテインメントなので、エンタメ。かけがえのないものなんだというところで、自分の仕事をやってくださる方に仕事を楽しいと思える現場をつくりたいと思っていますね。
【司会】
なるほど。
【金子】
はい、なので、そのためにはじゃあ僕が今具体的に何をやれているかというと、まあちょっと今いろいろとこう考えたりしていることはいくつかあったりするんですけど、何かをつくるって大変なんですが、えっと少しでも楽しい気持ちを忘れずに、アニメをつくれる現場を目指しています!はい、もう本当そこだけですね今は。
【司会】
嬉しいですよね、クリエイターのみなさんも、こう、楽しくて、和やかな現場だったりすると、より作品が捗ったりしそうですね。ありがとうございます。
では、丹羽さんいかがでしょうか?
【丹羽】
はい。僕はもう、ほんとずっとこの仕事を続けたいなって思っています。やっぱ、チームで物をこうつくっていったり、届けたりっていうのは、本当に楽しいなと思っていて。
なので、まあそうですねなんか、これに注目っていうことではないんですけど、やっぱ そのチームを、チームメイトがですね、何に注目しているかみたいなことに対して注目していきたいなと思っています。そこでいろんなものがですね、どんどんどんどん生まれていくし、たぶんこの仕事で本当にいろんなアイデアがまた還元されて、いいものができていくかなと思うので。なんて言うんでしょうね、まあなんでもいいんでとにかくチャレンジは続けたいですし、失敗することもあるだろうし、なんか面白くなんなかったな、みたいなこともあると思うんですけど、いろんなこうチームとして、いろんなことにチャレンジしていくと、またこのチームでやりたいなみたいなモチベーションにもなるかなと思いますし。なんかそういう、はい、あのー、とにかく、続けていくために何ができるかみたいなことをずっと考えていきたいなと思っております。
【司会】
なるほど。アンテナを張って、チャレンジを、失敗を怖がらずに、突き進んでやっていくということが?
【丹羽】
人のアンテナも、気にしながら。はい。
【司会】
なるほど、ありがとうございます。
さあ、ここまでいろんなお話聞かせていただきましたが、ここからのお時間はご覧のみなさまから届いた質問に時間の許す限り答えていただきたいと思います!まず、初めの質問はこちら。「テーマソングや声優は誰がどのようにして選ぶんでしょうか?」という質問です。では、丹羽さんにお答えいただきましょう、お願いします。
【丹羽】
はい。そうですね、テーマソングと声優はそれぞれちょっと選び方が違うというか、決め方違うかなと思っていて。
まず声優さんで言うと基本的にはですね、じゃあまず映像の責任者として監督がいらっしゃるので、監督、プロデューサーである自分たちとか例えば原作がある作品だったら原作者さんとかで、あとは関わるスタッフさんとかっていうところで、一番多いのはオーディションというものをやって、どの方が一番このキャラクターに合うかなっていうのをいろいろと考えて、議論して。結構これも時間はかかるんですけど。
【司会】
そうなんですか?
【丹羽】
たくさんの声優さんの声を聴いて、「あ!こういうところがいいね」とか、なんか…、「ここをもうちょっと、こうしたらいいかもね」みたいなことを本当にいろいろ議論しながら決めていたりします、はい。
【司会】
なるほど。
【丹羽】
テーマソングはそうですね。こちらもどちらかというと、こう僕らから提案するみたいなプロデューサーサイドからってのは多いんですけども、それをじゃあ監督に聞いてもらったり、原作者さんに意見もらったりみたいなことでやったりしています。作品によってはアーティストと監督が話し合って歌詞を決めたり、どういう音楽にするかみたいな決めたりっていうのもよくあるので本当にいろんな意見が入ってつくられているというところですね。
【司会】
そうやってつくられていくんですね!ありがとうございます。では、続いての質問に参ります。続いてはこちら!「昔のアニメと今のアニメどこが違いますか?」
という質問です。では、この質問は金子さんと栃木さんにお答えいただきましょう!金子さんいかがでしょうか?
【金子】
はい、これ昔のアニメという、昔のアニメと今のアニメで言うと僕の昔なのか、これをご覧になっているみなさんの昔なのかでちょっと話違うと思うんですけど。
一言で言うとクオリティがもう桁違いにちょっともう乖離が、差があるかなって感じですかね。例えば昔のアニメ、今もあると思うんですけど、僕がちっちゃい頃のアニメなんて、アニメーターさんと呼ばれる方々が描く絵が一話数あたり二千数百枚だったり、三千五百枚ぐらいでつくられていたアニメとかがいっぱいあったんですけど、今はもう余裕で一万枚を超えてしまうような作画の枚数をかけてつくっているアニメっていっぱいありますし。何より技術の向上も相まって、なんて言ったらいいんですかね。テレビアニメっていう、その…。テレビアニメのスタンダードをちょっと超えちゃっているかなっていう感じがあります。だからとにかくクオリティがたぶん桁違いに上がったっていうのが。アニメの現場にいる僕としては、まず違うかなって感じですかね。
【司会】
ありがとうございます!では、続いて栃木さんお願いします。
【栃木】
はい、まさに金子さんが今おっしゃったように、クオリティが上がった結果だと思うんですけれど、受け入れ方の面では、海外で見てくれているお客さんの層というか質が全然変わってきているなっていうのはこの数年でも感じています。昔はいわゆる自分で自分のことを「私はオタクです」って呼ぶような本当に好きな人が見てくださっていたんですけれど、今はどこの国に行ってもそうじゃないもっと広い人たちから、「作品見たよ、次の作品も楽しみにしているね」みたいなコメントいただけたりするので、本当に、アニメがもう、なんですかね。メジャーなというか、たくさんの人が見てくれる文化にいろんな国でなっているんだなっていうのを最近は感じています。
【司会】
ますます盛り上がっていっているんですね。ありがとうございます!
では、続いてに参ります。続いての質問はこちら!「アニメ以外のソニーの技術がアニメのお仕事に使われることはあるのでしょうか?」という質問です。この質問で最後になるということでございます。では、こちらは松崎さんにお答えいただきましょう!
【松崎】
はい、そうですね。先ほどもあった通り、非常にたくさんの技術を使って体験を再現しているというところです。先ほど音声合成を紹介したんですけれども、それ以外にも実際「ソードアート・オンライン」もアバターになって世界の中に入っていくんですけれども、そのアバターをコントローラーではなくて自分の体の動きで操作できるようにするっていうのもやっておりまして。そうすると本当に戦ったりとか、そういった走ったりみたいなところがですね、自分の動きと一緒にアバターも動くので、よりリアルな体験にできるというところでなっています。
そして先ほどもあった通り、もっともっと体験をいいものにしていきたくて、もっといろんな技術を使っていきたいなと思っているので、たくさんのエンジニアのみなさんともこれからお仕事をしていきたいなというふうに思っています。
【司会】
はい、もうますます夢が現実に、
【松崎】
そうですね。
【司会】
なっていくということでしょうか!楽しみですね!はい、ありがとうございます。
質問をくださいましたみなさん、ありがとうございました。全部答えられなくてごめんなさい。以上で質問コーナーを終了させていただきます。
では、あっという間ですが、最後になります。ご覧のみなさまへお一人ずつメッセージをいただきたいと思います。では、続けてになりますが松崎さんからお願いします。
【松崎】
はい、今日参加されているみなさんはきっとアニメが大好きだと思います。そのままアニメを仕事にするっていうところだけではなくって、本当にいろんな仕事がありますので、一見、違う仕事をしていてもですね、ずっと好きでいることでですね、どこかで繋がってくるということがあると思いますので。そうですね、まずは好きなことを仕事にするというのと、アニメを好きな気持ちをずっとずっと忘れずに持っていってほしいなと思っています。
【司会】
はい、ありがとうございます!では、続いて栃木さんお願いします!
【栃木】
はい。今の好きな気持ちに加えて何か一つ自分の武器を鍛えておくだけでも、それをきっかけにアニメに関われる仕事もあるってことをお伝えしたいなと思います。
あと人との縁もとっても大事なので、自分がアニメを好きなんだよ、この作品が好きなんだよってことを伝えておくと誰かがチャンスをくださることもきっとあると思うので、そういうところも大事にしていただけたらなと思います。ありがとうございます。
【司会】
はい、ありがとうございます!では、続いて金子さんお願いします!
【金子】
はい。僕は業界入る、社会人になる前は、クリエイターになりたかったんですけど、結果的にはその夢は叶わなくて、今は制作をやっているんですけど、15年やってみてわかったのは、ちょっとたぶん僕は制作って仕事が向いているなと思いました。なので、自分の夢っていうのはたぶん日々変化したり、進化するものだと思うので、どうか今、掲げている1つのことに対してこだわったりしないで、ちょっとこう、すごい視野を広げながらいろんなことに興味を持ったら、すごい良いんじゃないのかなと思いました。
例えば僕がつくっているアニメっていうのを、そのロケットに例えるのであるならば、そのロケットをつくるうえでその設計図をかく人とか、材料をつくる人だとか、その材料を運んでくれる人とか、実際に組み立ててくれる人って、たぶんそのロケットは、ロケットでもいろんな関わり方があると思うんですよ。だから自分はどういうふうにそのロケットに関わるかっていうのをちょっとこう、いろんな視点で見てみたらいいんじゃないかなと個人的には思っております。
【司会】
はい、ありがとうございます!では、丹羽さんお願いします!
【丹羽】
はい。アニメの映像もこうやって、金子さんはじめ、すごく頑張ってつくっていますので、細部まで見てもらえればと思いますし、それ以外の、アニメの映像以外のこともですね、実はこういう人たちが本当に本気になってつくっておりますので、ぜひね、いろんなものをグッズとかも含めてですね、注目してもらえばと思います。
アニメの業界で働きたいという夢をもし、お持ちであればですね、当然それに向かっていければいいかなと思うんですけども、日々過ごす楽しいことのすべてのことがですね、まあ糧になる、そして全部活かせる業界かなと思っておりますので、ぜひみなさんと一緒にお仕事できることを楽しみにしております!今日はありがとうございました。
【司会】
ありがとうございます!本当に素敵なお話の数々、たくさん本当にありがとうございました!
では、最後に丹羽さんからSAOのお知らせがあるということで、お願いできますか?
【丹羽】
はい、えーとですね、告知になっちゃいます。「ソードアート・オンライン」 -プログレッシブ-(冥き夕闇のスケルツォ)これは昨年公開した映画のBlu-ray、DVDが発売中ですので、はい、ぜひこちらチェックしてくださいお願いします!
はい、そしてですね、最初にお見せしたイベントの映像ありましたけれども、そのイベント、-フルダイブ-というものがですね、映像パッケージとなってこちらも発売中ですので、こちらもお願いします!
はい、「ソードアート・オンライン」はですね、新作の映画を今まさにつくっているところ、というところですので、こちらの続報も期待していただければと思います!
はい、そして先日情報解禁しましたが、スピンオフのガンゲイル・オンラインも二期が制作決定しておりますので、こちらもあわせてお願いします!
【司会】
はい、続々ですね!
【丹羽】
すいません、なんか。
【司会】
楽しみに、みなさんも見ておられる方もしておられると思います、ありがとうございます!
では松崎さんからもTHE TOKYO MATRIX(ザ トーキョー マトリックス)のお知らせいただけますか?
【松崎】
はい。先ほども紹介している新宿の歌舞伎町にあります、THE TOKYO MATRIX(ザ トーキョー マトリックス)まだまだやっています。年内含めてずっとやっておりますので、ぜひみなさん、お友達とそして親御さん、大人の方みんなで集まってですね、遊びに来ていただければと思いますので、よろしくお願いします!
【司会】
はい、私も行きます!ありがとうございます!
はい、みなさんお楽しみいただけましたでしょうか?アニメのお話たくさん、本当にね、聞かせていただきました。子どもの頃のね、お話なんかもとても面白かったですよね。
では、みなさんに最後に私から、アンケートのお願いがございます。今日のオンライントークイベントをご覧になった感想をお聞かせいただきたいと思います。

《アンケートのQRコードが表示される(アンケートの受付は終了しています)。》

【司会】
今画面に出ているQRコードを読み込んでいただき、アンケートにお答えください。アンケートにお答えいただくのは、後ほどでも結構ですが、ぜひ今この時間にQRコードの読み込みをお願いいたします。いかがでしょう?みなさん。読み込みできましたでしょうかね?よろしいでしょうか?みなさんQRコードの読み込み今いただいております。読み込みできましたでしょうか?ありがとうございます。
あっという間ではございましたが以上をもちまして「CurioStepサマーチャレンジ2023 オンライントークイベント アニメってどんな人がつくっているの?アニプレックスの人に聞いてみよう!」を終了させていただきます。最後までご覧いただきましたみなさま、本当にありがとうございました!
最後に「ソードアート・オンライン」10周年記念映像をご覧いただきたいと思います
みなさま、本日はありがとうございました!さようならー!

《「ソードアート・オンライン」10周年記念映像が流れる。》

《音楽が流れる。》

俺は生き延びてみせる
この世界で
私待ってるお兄ちゃんがちゃんと私たちの
家に帰ってくるその時を
自分に言い訳せず全力を尽くして戦うことを
選び続けているこの人の強さ
僕後悔はしてないよ
ユウキあなたはこの世界に降り立った最強の剣士
私は歌っていたいだけそれが私の望み
最高の歌だったよユウナ
ありがとう
キリト
僕の親友
僕の英雄
あなた方リアルワールドの人々に向けて
差し出す右手は持っています
なぜなら私は人間だからです
見つけたの彼の先にこの世界の生き方
行きましょうキリトくん
おうアスナ

戻る
  • 教育プログラム「CurioStep」について
  • 子どもたちの好奇心を個性豊かに育み、世界を動かす夢とチカラになるように、
    CurioStepでは、ソニーの多様なテクノロジーとクリエイティビティを活かした、
    さまざまな教育プログラムを展開しています。

育ちざかりの好奇心に、世界を動かす夢とチカラを。CurioStep ENTER