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ワークショップ

電池をつくって、エネルギーについて考えよう! 手づくり乾電池ワークショップ 身近にあるツールのことを知ろう! 電池は生活になじんだ身近なツールですが、意外とそのしくみは知られていません。このプログラムで電池のしくみや種類を楽しく紹介します!

どんなワークショップ?

「手づくり乾電池ワークショップ」は、ソニーの現役エンジニアと一緒に自分たちの手で電池をつくることに挑戦するプログラムです。身の回りにあるものをつかって電気を発生させる電池をつくり、エネルギーについて学びます。

電池のしくみを知ろう!

まずはデモンストレーションから。講師のみなさんが、勢いよく回る小型のプロペラを出して、「これはどんなエネルギーで動いているでしょう?」と子どもたちに問いかけます。「乾電池!」「太陽電池!」「コンセント!」とみなさん元気に答えていきますが、正解はなんと「バケツ」。正確には銅の三角コーナーと塩水が入った亜鉛製のバケツなのですが、その事実に子どもたちはびっくり! 実はこの不思議な「バケツ電池」には電池に必要な4つの要素“プラス極(三角コーナー)、マイナス極(バケツ)、電気を通さずプラス極とマイナス極をわけるもの(三角コーナーに着けたプラスティックの足)、電気を通すもの(塩水)”がしっかり備わっていたのです。基本的にはこの4つの要素さえ満たせば電池はできるのだと講師は説明しました。

電池のしくみを学んだあとには、同じように4つの要素をつかって、自分たちの手で電池をつくっていきます。材料はプラス極に備長炭、マイナス極にアルミホイル、電気を通さずプラス極とマイナス極をわけるものにキッチンペーパー、電気を通すものに塩水です。備長炭に塩水に浸したキッチンペーパーを巻き、その上からアルミホイルを巻けば「炭電池」のできあがり! プラス極の備長炭とマイナス極のアルミホイルそれぞれに導線をつなげると、プロペラがまわります。電気が通っていることを確認して、子どもたちは嬉しそうな表情です。

つづいて、普段つかっているマンガン電池やアルカリ電池のような「一次電池」のほかに、充電できるタイプの「二次電池」があることを学びます。今回はこの二次電池づくりにも挑戦。つかうものは、あらかじめ用意されていた水槽、塩、鉛筆。水槽に入った水の中に塩を入れ、リトマス試験紙の役割を持つ紫キャベツの液も入れて紫色の水にしました。その水槽に左右2本の鉛筆を立ててフタを設置。これで準備完了です。次のステップは「充電」。出来上がった水槽型の電池にバッテリーをつなぐと、水の色にみるみる変化が。左右2本の鉛筆を中心に半分が赤、半分が青にわかれていきました。これは赤が方にプラス極(酸性)、青い方がマイナス極(アルカリ性)の働きを持ち、充電が成功した証拠。ここにまたプロペラをつないでみると… 短い時間ですがプロペラは勢いよく回りました。この反応に子どもたちは、大きく沸きました。

手作りマンガン電池でレース

今度は材料キットをつかって、マンガン電池づくり。まずは、中紙(セパレーター)を入れた小さな亜鉛缶に水を注ぎます。中紙に水がよく浸み込んだら、その水は捨てます。つぎに、マンガンの粉の入った袋をよくもんで、ダマにならないように缶の中に細かくマンガンを入れていきます。きれいに缶いっぱいに粉が入ったら、缶の口をぴったり閉じていきます。電極キャップをつけて真ん中に炭素棒を差し込み、自分たちでデザインしたシールを貼って、熱収縮性のカバーを被せて封入。手作り乾電池の出来上がりです。形も普段おうちでつかっている電池のようになりました。

最後に出来上がった電池をつかって、班ごとにわかれてチーム対抗レースを開催! おもちゃの列車を手作り乾電池をつかって動かして行うリレー競争です。びゅーんと走ったり、ゆっくりペースだったり、マンガンの詰め方によって電池のパワーもまちまちの様子。抜きつ抜かれつの白熱の戦いに、会場は大盛り上がりになりました。そして、レース終了後には表彰式。レース優勝チームには記念品が渡されて、終了です。普段つかっているような電池をみんなで楽しくつくりながら、電池のしくみを学ぶことができました。