ソニーの現役デザイナーから色のもつイメージや意味などデザインの基礎について話を聞き、「知る」「理解する」「考える」「まとめる」というデザインの流れを学びながら、「自分マーク」をデザインするワークショップです。
このワークショップは、ソニーのデザイン部門で考案されたプログラムで、ソニーのデザイナーが製品などをデザインする際にも行うデザインのプロセスを子どもたちが体験します。
ワークショップのはじめに、他の参加者と簡単なゲームを通じてコミュニケーションをとります。デザインをつくることも、メッセージを他者へ伝える「コミュニケーション」のひとつです。アイスブレイクのあとは、デザインについてのお話です。「赤色にはどんなイメージがある?」「青はどうだろう?」子どもたちに講師が問いかけ、一緒に考えます。温かいイメージかな?信頼できそうなイメージかな。色にも意味があることが分かりました。。企業のデザイナーは、会社や製品のイメージをデザインを通して世の中に伝えるという大切な役割を担っていることを学びます。
いよいよ「自分マーク」デザインのスタートです。はじめにコンセプトの基となる自分分析に取り組みます。名前や年齢、自分の好きなものやことや、最近がんばっていること、将来の夢…。、「わたしってどんな子なんだろう?」と、普段、自分のことを改めて振り返る機会がなかった子も、自分自身をじっくり見つめ直しながら一生懸命考えて、「自分分析シート」に書き込んでいきます。。「鬼ごっこが好き」「ねこのぬいぐるみが好き」「将来はお医者さんになりたい!」たくさんの好きなものや夢がシートの上に並びました。
「自分分析シート」が自分を表す言葉であふれてきたところで、それらの情報を整理してコンセプトをつくっていきます。
自分にとって一番大切なこと、みんなに伝えたい、知ってほしいことは何だろう?それを伝えるためにはどんなマークをつくろうかな?と、アイデアを絞り込んでいく作業です。
“なんのために”“どのような”マークをつくろうかな?ということをシートに“文字で”書き込みながら考えていきます。
考えたコンセプトをもとに、「自分マーク」の絵アイデアをいよいよスケッチブックに描いていきます。電車が好きだから電車の絵を入れたいな。こんな文字があったらいいな。僕は「大道具さんになりたいんだ」私は「一輪車を上手くなりたいんだ」など、思い思いの絵がスケッチブックに溢れます。
子どもたちがスケッチブックに描いた絵をスキャンしてデータを取り込み、缶バッチの円の中にレイアウトしながら、デザイナーといっしょにデザインを仕上げていきます。子どもたちは、パソコンの中で自分の描いた絵の色や大きさ、組み合わせが自由自在に変化していくことにびっくり!複数の絵を組み合わせてひとつのデザインにしていく技術に、子どもたちもワクワクした表情で見つめます。デザイナーと相談しながら、缶バッチの円の中で、表現したい「自分マーク」のイメージに近づけていきました。
出来上がった「自分マーク」をプリントして、缶バッジにするための機械へはめ込みます。レバーを力いっぱいギューッと引いてパーツを合わせると…。
世界にひとつだけの、とっても素敵な「自分マーク」が出来上がりました!子どもたちは自分自身を表現した缶バッチを作り上げ、達成感に満ちた表情でした。