ソニーグループでは、「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」というPurpose(存在意義)のもと、約11万人のグループ社員が一丸となって、「感動」を創り、それをパートナーと共に世界に届けることに取り組んでいます。
近年のソニーの経営は3つのビジネスレイヤーでクリエイション側に軸足をシフトしてきました。まず、「感動」に直結する"コンテンツ"においては、2018年のEMI Music Publishingの買収を起点に、コンテンツクリエイションを強化してきました。「感動」を生み出す"プロダクツ&サービス"でも、クリエイターとともにエンタテインメントを創造することに注力しています。そして"半導体"の領域では、映画製作のクリエイターから世界中のスマートフォンユーザーまで、多くの人々のクリエイションをCMOSイメージセンサーが支えています。
ソニーは、「テクノロジーに裏打ちされたクリエイティブエンタテインメントカンパニー」として、これまで培ってきた技術を生かし、「感動を創る」クリエイションテクノロジーを磨いていきたいと考えています。クリエイティビティは「人」に宿り、人は「今」という時間を生きています。そのため、我々は「リアルタイム」をキーワードに、クリエイションテクノロジーに注力します。これらの取り組みを通じ、21世紀のソニーは、「感動を創る」ことに貢献する企業でありたい、と考えています。
我々が一貫して重視しているのは、Purposeのもと「感動」と「人」を軸とした長期視点の価値創造を行うことです。長期視点が欠かせないサステナビリティにおいても、「世界を感動で満たす」ためには安心して暮らせる社会や健全な地球環境が前提となるとの考えのもと、各事業がそれぞれの特性を生かしたさまざまな活動に取り組んでいます。今後も、人と事業の多様性を生かし、「感動を創る」ことに貢献し、長期視点での価値創造に取り組んでまいります。
代表執行役 会長 CEO
吉田 憲一郎
ソニーグループでは、感動を軸としたPurposeと、人に近づくという経営の方向性を継承し、グループ全体のさらなる成長に挑戦しています。2024年度から始まった第五次中期経営計画では、「境界を超える〜グループ全体のシナジー最大化〜」をテーマに、グループ間シナジー実現への取り組みの強化と、環境変化へのレジリエンスの向上をより一層進め、引き続き、持続的な成長を通じた企業価値向上に取り組んでいます。
各事業の注力施策としては、ゲーム&ネットワークサービス分野では、アクティブユーザー数とユーザーエンゲージメントの着実な維持・拡大と、自社制作ソフトウェアタイトルの充実およびPC展開に取り組みます。⾳楽分野では、新興市場への取り組み強化や⾳楽カタログの収益機会拡⼤などとともに、日本のアニメやアーティストのグローバル展開も加速します。映画分野では、エンタテインメント3事業間の連携の核として、グループの持つIPの価値最⼤化を進めます。エンタテインメント・テクノロジー&サービス分野では、収益性が高く、技術による差異化が進んだイメージングおよびサウンド事業の着実な成⻑と、成⻑軸事業の展開を加速します。イメージング&センシング・ソリューション分野では、モバイルセンサーを中心に売上成長と収益性の向上を両立させ、投資効率を高め、開発・製造の再強化に取り組みます。そして、2025年にパーシャル・スピンオフの実行が予定される金融分野では、顧客基盤の拡大及びソニーグループとの連携強化により、さらなる企業価値向上に取り組みます。
また、10年後の具体的な到達点を示すために新たに策定した長期ビジョン「Creative Entertainment Vision」では、フィジカルとバーチャルが重なる多層的な世界において、クリエイティビティとテクノロジーの力によって、クリエイターとともに無限の感動を創出し、届けていく、という未来像を掲げています。そうした未来に向けて、クリエイターやファン、パートナーとともに既存の枠組みを超えたIP価値最大化を着実に進めるとともに、事業と人材の多様性を継続的に進化させ、さらなる成長を実現していきます。
代表執行役 社長 COO 兼 CFO
十時 裕樹