SONY

APPROACH

ユーザーリサーチ/テストを実施するための仕組み

ユーザーリサーチ/テストを迅速かつ効率的に行うため、国内外の拠点
と連携してユーザーリサーチ/テストを実施できる体制と環境を整えています。コロナ禍においても必要なユーザーリサーチ/テストを実施できるよう、オンライン方式を取り入れるなどの工夫を重ねました。さらに、社員や社員のご家族がアンケート調査やインタビュー、ユーザビリティテストに協力する「社内モニター制度」を設けています。これらの体制や制度により、優れた顧客体験と使いやすさの実現を支えています。

ユーザビリティテストの様子

社内基準の策定とノウハウ継承

ソニーグループの製品やサービスの設計代表者が集まり、画面上の言葉やアイコンの使い方、操作作法などのガイドラインを定めています。その一部は、製品・サービスが遵守すべき品質要求事項としてソニーグループの品質基準にも盛り込まれており、品質マネジメント体制のもと、継続的な管理、運用を行っています。また、ユーザーリサーチ/テストで得た知見や開発現場で蓄積されたノウハウ、UX (ユーザーエクスペリエンス) デザイン手法の活用事例などを、組織を越えて共有しています。ガイドラインやノウハウは社内ポータルサイトでも公開し、ソニーグループの誰もが参照できるようにしています。製品やサービスの開発現場では、これらを活用しながら、お客様にとっての使いやすさを追求し続けています

人間中心設計 (HCD) の人材育成と社内啓発活動

HCDについての理解を深めるため、社内外の有識者による講演会や、HCDを学ぶe-ラーニング研修を全社員に向けて実施しています。また、HCDのスキルを持つ人材の採用や育成にも取り組んでいます。お客様のニーズを捉えた体験を実現するための手法を学ぶ研修や、約半年をかけてHCDのプロセスや手法を体系的に学び、お客様視点の活動をリードできる人材を育成するプログラムを継続的に実施しています。これらを通じて、さまざまな立場で製品・サービスにかかわる社員がHCDの知識習得やスキル向上に努めています。さらに、2021年には、現場をリードする高い専門性と実績を持つ社員をHCD専門家として認定する制度を開始しました。2022年には5名のHCD専門家が認定され、開発現場におけるHCDのさらなる定着に取り組んでいます。