Corporate Distinguished Engineer
ソニーは、変化の兆しを捉え、ソニーの持続的な成長のために、技術戦略の策定及び推進と
人材の成長支援を行う技術者を「Corporate Distinguished Engineer」として認定しています。
既存の枠組みを超えて経営戦略のもととなる技術戦略を策定し、世界の人々と繋がり変化の兆しを捉え、
経営戦略の実行を技術で後押しし、ポテンシャルを持つ技術者を発掘し、成長支援を行う
Corporate Distinguished Engineerたちをご紹介します。
天辰 誠也
Seiya Amatatsu
メカ開発設計(設計/材料/加工技術・設計環境等)
設計環境においては、ソニーにおけるメカ設計環境のデジタル改革を推進。ソニーグループ全体でのメカのCAD統一や幾何公差、MBE(Model Based Engineering)といったメカ設計におけるグローバルスタンダードのいち早く導入。技術開発においては、サステナビリティ関連技術に注力し、オリジナルブレンドマテリアルの開発を主導するなどソニーのESG活動を牽引。バイオマス素材などのサステナビリティ関連技術に加え、アクセシビリティー関連の技術開発にも注力。メカ設計の深い知識を活かし、設計者育成のための環境整備にも尽力している。
Tobias Anderberg
リアルタイムおよび3Dのフォトリアリスティックなポイントレンダリング、ソフトウェア工学
映画やテレビのリアルタイムバーチャルプロダクションで使用されるフォトリアルなリアルタイム3Dレンダラーをの開発。ソニーによる初のCrystal LEDバーチャルプロダクションステージの技術設計および指揮。現在は、音楽・映画・テレビを含むエンタテインメント業界向けのリアルタイム、かつフォトリアルなポイントレンダリング技術の研究開発に取り組む。英国工学技術学会フェロー。
浅田 宏平
Kohei Asada
オーディオ・音響技術
入社以来、R&D組織と事業組織を往復しながら、一貫してサウンド系技術開発に従事。自動音場補正技術(AVアンプ・ホームシアター)の信号処理/アルゴリズム開発、世界初となったデジタルノイズキャンセリングヘッドホンのシステム開発など、多くの差異化オーディオ技術における商品化に貢献した。ソニーMVP 2008。矢上賞(慶應義塾大学 理工学部, 2023年)。
Alexander Berestov
深層学習に基づくカメラ信号処理
深層学習に基づくカメラ信号処理(センサー設計、オートフォーカスシステム、イメージプロセッシングパイプライン、コンピューショナルフォトグラフィー、コンピュータービジョンアプリケーション)に関する高度な知識を有する。VFX向けマルチビュー型コンテンツキャプチャシステムの開発、次世代コーデック(ポイントクラウドおよびメッシュ圧縮用のMPEG-1)の国際標準化にも尽力。
Kingshuk Bhattacharya
コンテンツの制作から編集、配信までに対応したエンドツーエンドのワークフローおよびソリューションの開発
メディアとエンタテインメント業界におけるAI活用に取り組む。一例として、Sony Pictures Networks Indiaの高品質なコンテンツデータをもとにSony Research Indiaと共同で、最先端の認識技術の開発、実装に従事。現在、テレビ番組の映像を配信する施設、プレイアウトセンター(国内外配信用に暗号化された50チャネルまでのリニア放送に対応)のシンガポールからインドへの移転するプロジェクトに取り組む。
Eric Diehl
コンテンツ保護、セキュリティ、ブロックチェーン
コンテンツ保護、デジタル著作権管理、知覚困難型電子透かし、フィンガープリンティング、耐タンパー性(ソフトウェアおよびハードウェア)、高度な暗号鍵管理技術、脅威分析、ブロックチェーン、Hyperledger Fabricの研究に従事。
Larry Gritz
コンピュータグラフィックス、オープンソース開発
ソニー・ピクチャーズ イメージワークスで、アニメーションや映画制作の視覚効果に使用されるコンピュータグラフィックス技術の開発に従事。特にリアルな3Dレンダリング、光や素材のシミュレーション、画像処理などを手がける。また、映画用の高性能コンピュータグラフィックスで広く使用されているプログラミング言語Open Shading Languageの設計者であり、OpenImageIOプロジェクトの創設者でもある。
現在、同社にてオープンソースソフトウェアの開発を指揮し、映画制作で使用されるコンピュータグラフィックス技術を開発するとともに、視覚効果やアニメーションへの機械学習の活用についても探索。
コンピュータサイエンスの博士号を有し、映画芸術科学アカデミー会員を務める。オープンシェーディング言語の開発でアカデミー科学技術賞を受賞。映画業界を代表するオープンソース活動であるASWFで技術諮問委員を務める。
Sang Han
大規模クラウドアーキテクチャ/ソフトウェアエンジニアリング
オブジェクト指向およびWebプログラミングフレームワーク、マルチスレッド/同時処理、イベントメッセージング/キューイング/ストリーミング、リレーショナルデータベース、仮想化およびクラウド技術を使用して、エンタープライズグレードの高い快復力と動的スケーラビリティを備えたアプリケーションの設計および実装に従事。
オブジェクト指向プログラミングおよびUML設計、RDMBS/ドキュメント/XML/ネットワークDBのE/R&スキーマ設計、ブラウザベースおよびネイティブモバイルアプリのWebとマイクロサービスアーキテクチャ/アプリケーションスタック、およびデータウェアハウス/ETL/BIレポートシステムを得意分野とする。
主な実績は、アップストリームテレメトリデータを活用したオートスケーリングロジックの実装による短期的なボリューム変化に基づいた容量要件の予測、大規模で複雑かつ長期的なインテグレーションと開発プロジェクトのリスク管理。
さらに、ソフトウェアエンジニアリングのライフサイクルプロセスとアジャイルプラクティスを通じて4大陸に分散しているソフトウェアエンジニアのチームを指揮。データモデリングプリンシパルとオブジェクト指向の設計パターンを使用して、堅牢なモジュラーシステムの設計に携わるソフトウェアエンジニアの育成にも尽力している。
原口 竜也
Tatsuya Haraguchi
ネットワークサービス、エンタテインメント事業への先端技術応用
ソニー株式会社に入社後、ソフトウェアエンジニアとして情報推薦技術を開発。以降、株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントにおいて、音楽SNS運営、Webメディア運営、モバイルアプリ開発、音楽配信事業の経営管理など幅広く経験。現在はエンタテインメント事業における先端技術探索、音楽・アニメ・ゲーム等の各種エンタテインメントへの先端技術活用、技術ベースの新規事業創出活動を推進。
今井 憲一
Kenichi Imai
ゲームプラットフォームおよびSDK開発、オーディオ・ビデオのデジタル信号処理技術
ゲーム開発用SDKおよびシステムソフトウェアの開発を通じ、PSP®からPlayStation®5までの PlayStation®プラットフォームの開発に従事。特にオーディオ・ビデオ信号処理技術に精通し、ゲーム向けのオーディオコーデックの開発やHDR技術、オブジェクトベースの3Dオーディオ技術の導入を主導。現在はソフトウェア開発における開発環境の改善や新たな環境の提供、そしてエンジニアの技術向上を目指す活動を推進している。
磯崎 隆司
Takashi Isozaki
データサイエンス、統計的因果推論
博士(工学)。統計学の基礎を含むデータサイエンスを専門とし、データからの因果の探索・発見を中心とした統計的因果推論の汎用的メソッド・アルゴリズム研究と産業への応用に従事するとともに、因果推論に基づくデータアナリティクスの開発にも携わる。
礒津 政明
Masaaki Isozu
Web3、暗号資産、ブロックチェーン、計算論、ネットワーク技術
ソフトウェアエンジニアとしてワイヤレスネットワーク、ウェブサービス関連の研究開発に従事。新規事業創出プロジェクトにおいて教育事業会社の設立に貢献。プロダクトマネージャとして教育系ウェブサービスの開発、ロボット・プログラミング学習キットの商品開発を主導。ブロックチェーン、暗号資産領域において技術的側面から新規事業創出を推進。グッドデザイン賞金賞(2016年)。第15回 日本e-Learning大賞最優秀賞(2018年)。
伊東 克俊
Katsutoshi Ito
通信、信号処理、RFセンシング、国際標準化
無線通信のデジタル化・高度化とともに、高周波制御・変復調・誤り訂正・情報圧縮・プロトコル技術の研究開発に従事。数値解析、シミュレーション、実機開発、国際標準化を通じて、方式提案、規格必須知財獲得、標準規格と親和性の高い差異化技術開発を牽引した。現在は、RFセンシング、電波環境可視化、In-Network Computing技術領域における最先端技術応用の可能性を追及しながら、次世代インフラ活用や、WaaS(wireless as a service)実現に向けての取り組みを提言。IOWN Global Forumユースケース作業班議長(2020年~)。
岩元 勇人
Hayato Iwamoto
半導体プロセス設計技術
入社以来一貫して、半導体ユニットプロセス技術、およびプロセスインテグレーション技術の研究開発に従事。特に、裏面照射型CMOSイメージセンサーの基本プロセス設計の確立に貢献し、量産現場での立ち上げを主導。さらに、世界的に高く評価されている積層型CMOSイメージセンサー(Cu-Cu接続方式)においては、要素研究から量産展開までを牽引。現在は、イメージセンサーやマイクロディスプレイデバイスなども含めた半導体プロセスのトータル設計を統括。
Markus Kamm
光学システムの開発
大学では物理学を専攻。卒業後、当初は液晶光学を専門とし、その後、照明光学とイメージング光学およびコンピュテーショナルイメージングへと知識を拡大。主に、プロジェクター、カメラ、デプスセンサー、スペクトルセンサーなどの製品に関連する光学システムの設計に従事。その過程でいくつかの商用シミュレーションツール(ASAP、 Zemax、 LightTools、 VirtualLab)を使用し、自身でツール(C/C++、 Matlab)も開発。現在は、ナノフォトニックの構成要素を古典的な光学システムに統合するために、物理光学と幾何光学の隔たりを埋める方法を探索している。技術的なスキル以外に、欧米の大学やスタートアップ企業との協業経験も有する。
菅 真紀子
Makiko Kan
アルゴリズムとハードウェアの統合デザイン
理学博士(数学)。ソニー入社後は誤り訂正符号、特にReed-Solomon・BCH等の代数的な符号や、ターボ・LDPC等の確率的な符号の研究開発に従事。全世界のデジタル放送方式にLDPC符号とその周辺技術を提案し、規格必須特許を多数獲得、方式立案とその受信機実装を担当。またLDPCの復号に用いられるBayesian Networkの派生としてDeep Neural Networkとその実装技術、センサー信号処理技術の研究開発にも携わる。
Yiotis Katsambas
Yiotis Katsambas
創造的コラボレーションを支えるアニメーション技術
ソニー・ピクチャーズ アニメーションの技術のニーズを重視した、創造的コラボレーションの強化を図る革新的アプリケーション開発を主導。中でもアプリケーションの『Flix』は、多くの大手アニメーション制作会社のストーリー開発プロセスを支援する商用アプリケーションとして広く利用されている。また、デザインプロセス、レンダリング、クリエイティブレビュー、ファイル管理、プロジェクト管理などの制作工程を効率化する革新的なアプリケーションを多数開発。世界的なヒット作品『モンスター・ホテル』、アカデミー賞受賞作品『スパイダーマン:スパイダーバース』、アカデミー賞ノミネート作品『ミッチェル家とマシンの反乱』など、数多くのアニメーション制作において技術面で大きく貢献。
Thomas Kemp
オーディオ、音声認識、機械学習
統計的機械学習に関わる業務に従事。そこでの手法を主にオーディオ関連の研究テーマ(音声認識、話者識別、音楽分析、音声分析)に加え、音楽、映像、ゲームのレコメンドシステムにも応用。専門分野は自動音声認識。最近では、ディープニューラルネットワークや、組み込みデバイス上で動作するための圧縮方法に取り組む。
菊池 啓記
Hiroki Kikuchi
先端光学技術
物理光学、レーザ光学、非線形光学(光と物質の相互作用)、レーザ応用技術が主な専門分野。レーザディスプレイ、レーザ顕微鏡(半導体製造検査設備)、全周囲型Light Field Display、ARグラス等の新規カテゴリ製品の研究開発に光学技術の専門性を持って取り組んできた。ナノフォトニクス分野を技術探索中。国内外の大学、研究機関、テクノロジー企業との共同研究開発の経験も有する。
木村 徹也
Tetsuya Kimura
System Architecture設計
カムコーダ、デジタルカメラの商品開発におけるUser Interfaceの設計を中心に、ソフトウェア開発業務を開始。記録・再生メディアのデジタル化に伴い、システム開発におけるソフトウェアが占める割合の拡大に対し、フレームワークやOSの領域を通した全体アーキテクチャ設計に従事。特にDigital Imagingの領域では、主力商品の共通システムを設計する中で、LSI仕様の設計領域にも関わり、商品開発全体のシステムアーキテクチャ設計に責任を持つ。
小林 由幸
Yoshiyuki Kobayashi
Deep Learning、機械学習基盤技術
Deep Learningを中心とするAI・機械学習技術、信号処理技術、およびアプリケーション開発に従事。特に画像を扱うDeep Learning、進化的計算によるアーキテクチャの自動最適化を伴う機械学習手法、高い開発効率を実現するGUIベースのツール開発、音楽情報処理に専門性を持つ。機械学習の実応用に向けたコンサルテーション・人材育成にも携わる。
関連リンク:
「技術情報の発信」が実現する人や企業、研究分野の成長(2024年3月4日)
機械学習を誰もが使える当たり前の技術に
(2021年8月20日)
AI×ロボティクスにおけるソニーらしさとは?(2019年3月1日)
Cottalango Leon
VFXやアニメーション用画像処理ツールおよびインフラストラクチャ—のエンジニアリング、エンタテインメント業界向けオープンソースソフトウェア開発
VFXやアニメーション制作プロセス、特にコアインフラと制作現場での活用を目的としたツールの開発に従事。専門はカスタムのデジタルアセット管理システム、アーティストコラボレーションツール、サードパーティーのクラウドソリューションを活用したシステム統合、オンプレ/クラウドベースの分散型ジョブ処理システム、大規模データ転送ツール、カスタムの従業員ライフサイクル管理システムの開発。現在は、Academy Software Foundation(ASWF)と連携し、映画の再生・レビュー・承認作業のための一元化されたオープンソースツールを開発。機械学習やAIのエンタテインメント業界での応用やデータセンターと大規模データマネージメントに関する研究に取り組む。
アーティストコラボレーションツール「Itview」の開発でアカデミー科学技術賞受賞(2016年)。ASWFのOpen Review Initiativeにおける技術運営委員会メンバー。The Visual Effects Society (VES)メンバー。
南野 活樹
Katsuki Minamino
音声処理、言語処理、AI 技術
カーナビゲーション、エンタテインメントロボットAIBO/QRIOの音声認識アルゴリズムの開発に従事した後、ソニーインテリジェンスダイナミクス研究所にて、ロボットの知能モデルに関する研究開発に取り組む。以降、HMI(Human Machine Interaction)、音声UI、音声エージェント、エンタメコンテンツ制作のための、音声・言語AI技術の開発を主導。
光藤 祐基
Yuki Mitsufuji
生成モデル、音楽技術
博士(情報理工学)。2011年仏IRCAMの研究員として音楽向け音源分離の研究に着手。2015年より課長としてチームを率い、「グランツーリスモスポーツ」のエンジン音生成、「Sonic Surf VR」としてビジネス化した波面合成における技術貢献で、文化庁メディア芸術祭等を含む複数の受賞を経験。2013年開始のAIを用いた音源分離では国際コンペティションにて三期連続ベストスコアを達成。その後、様々な製品やサービスでAI音源分離の実用化に成功。現在、東京工業大学 特任准教授を兼任。
武川 洋
Hiroshi Mukawa
AR(Augmented Reality) グラスのディスプレイ技術
ARグラス向け光学ディスプレイの方式考案、研究から始まり、セット開発、事業化、更に、ARディスプレイモジュール商品の開発、事業化を主導してきた。また、近年、R&Dセンターにて、空間トラッキング機能付きARグラスのプロトタイプを開発、一般公開デモを実施。製品戦略と様々な光学ディスプレイ方式のトレードオフを踏まえ、技術戦略の方向付け、開発体制構築、推進を主導している。
西川 純
Jun Nishikawa
物理学、物性物理学、光学/レンズ設計、特に今までにない超広角カタディオプトリック光学系の創出
プロジェクター用投射レンズのレンズ設計、および製品化。教室、会議室、ホームシアター、デジタルシネマ用途で、超短焦点系から長焦点系までの全投射領域を網羅する光学系や超広角カタディオプトリック光学系をベースにした、全方位スクリーン用の超短焦点レンズなどの従来にない光学系開発に従事。現在は、光学に関するグループ横断活動ではリーダーとして、組織の壁を越えたグループ全体の光学・フォトニクスの技術連携促進や、全社からの有志メンバーによる、認知予備能をベースとした豊かな長寿社会する活動の推進に取り組む。
関連リンク:
絵を描くように設計を。超短焦点レンズの開発者が語る、カタディオプトリックの奥深き世界(2023年11月13日)
野本 和正
Kazumasa Nomoto
ディスプレイ技術、半導体技術、デバイス物理全般
有機半導体、化合物半導体、アモルファス/多結晶シリコン、CMOSに関する材料・プロセス・デバイス・評価技術、ディスプレイデバイス技術、デバイス物理全般に専門性を有する。材料-プロセス-デバイス-システムまで、理論と実験の両面から基礎研究と応用開発に従事した後、近年は有機・フレキシブルディスプレイ分野で業界を主導。ディスプレイ業界分析、協業戦略策定、教育活動にも精通している。博士(理学)。SID Fellow
荻窪 純一
Junichi Ogikubo
ソリューション開発 、システムアーキテクチャ/ソフトウェアアーキテクチャ設計、映像信号処理、AI
放送番組、映画、音楽ライブ、教育、警察など、さまざまな顧客領域に対して、撮像を中心とするコンテンツ制作システム開発に従事。ハードウェアデバイス、ソフトウェアライブラリ、アプリケーション、クラウドサービスなど、複数の技術レイヤーとサービススタックを使い、ソリューションを構築。撮影、制作、配信、共有、体験のエンドツーエンドのソリューションを、社内外のパートナーとともに実現。AIやComputer Visionを用いて、クリエータから視聴者までをつなぐ体験価値の創出に取り組む。
小倉 敏之
Toshiyuki Ogura
技術戦略、技術マーケティング
テレビ用ディスプレイと駆動回路/システムの開発、映像処理システム、テレビシャーシ開発などを経て、デジタルイメージングおよびテレビの技術戦略の立案から市場導入までを担当し、現在コンテンツ体験の進化を軸とした制作/配信/再生を網羅するエコシステムの発展を主導。さらに、家庭でのエンタテインメント体験の進化の方向性探索、感性的映像体験進化の探索などを通じてコンテンツ体験の高度化にも取り組んでいる。Sony Outstanding Engineer 2016、IDW ‘18 Best Paper Award, SMPTE “The Presidential Proclamation 2022”を受賞。
関連リンク:
8Kのリアリティは、誰がために?(2019年5月13日)
8Kブラビア「Z9H」ソニーの表現力が映す、新しい8K映像の世界 “8Kリアリティ”体験
Corporate Distinguished Engineer 小倉 敏之が米国映画テレビ技術者協会「Presidential Proclamation」を受賞
大池 祐輔
Yusuke Oike
イメージセンサーアーキテクチャ、イメージセンサーデバイス技術
CMOSイメージセンサーのアナログ回路技術、デジタル信号処理技術、画素デバイス技術の開発に関わり、先進的なセンサーアーキテクチャーの技術開発から商品化までを実現。近年は、⾼画質イメージングに加えて、測距センシングやイベント駆動型センシングなどの先進技術開発に従事。現在は、新規なセンサーアーキテクチャーとニューラルネットワーク信号処理の融合による技術研究と価値創出活動を推進。博士(工学)。International Image Sensor Society Inc. 役員。
佐藤 和美
Kazumi Sato
システムソフトウェア開発、システムソフトウェアアーキテクチャ、オープンソース
LinuxなどのOS、ネットワーク技術、ファイルシステムなどのシステムソフトウェアの知識と開発経験。最先端のオープンソースソフトウェア技術に精通し、ロボティクスや自動運転、センシング分野に関する技術知見も有す。ソニー製品やシステムソリューションのシステムソフトウェアのアーキテクチャを開発。ソニーグループ内におけるオープンソース推進も行っている。社内のオープンソースプログラムオフィスとの連携やシステムソフトウェア・ロボティクスアーキテクチャ、メタバース・デジタルツインに加え、オープンソースに関する教育にも取り組む。Sony Outstanding Engineer(2008年)。
澤志 聡彦
Tokihiko Sawashi
イマーシブオーディオおよび音響システムアーキテクチャ開発
室内、車室内やヘッドホンで、常に音楽リスニング体験を向上させるための開発に従事。現在は全天球の音を表現できるオブジェクトオーディオ、360 Reality Audioの制作、配信、再生を実現するアーキテクチャの開発、またヘッドホンでも全天球の音を再現するため、個人最適化したHRTF、制作スタジオの空間再現、再生機器の特性を最適化し、その場にいるかのような臨場感を実現する再生システム開発を行っている。
Dietmar Schill
無線通信、信号処理
通信情報理論で博士号を取得後、階層変調と放送伝送システム全般に長年にわたり従事。現在は、音声および言語処理、AI、RGBおよびマルチスペクトルセンサーを使用した画像およびビデオ処理、光学、ミリ波レーダー、屋内測位、近距離無線通信(NFC)、デジタル通信など、EUを中心に幅広い技術分野のプロジェクトと研究者たちをけん引。
ドイツの大学カリキュラムにおける中間試験「フォーディプローム(Vordiplom)」までの経営学修士課程を修了。
澁谷 昇
Noboru Shibuya
システムアーキテクチャ、プロダクトプランニング
組込システムからオープンなシステムまでの製品開発を経て、システムアーキテクチャ開発から商品化・市場投入までの豊富な製品開発プロジェクトの経験を有する。
顧客のニーズを技術で解く提案力を活かし、新しい価値を創造するプロダクトプランニングを実行。課題解決のために必要な技術を探索、活用する技術の目利き力を活かし、ソニーで外科内視鏡・手術顕微鏡開発領域を主導。近年は新しい医療価値を創造する検討を進めている。
Johannes Solhusvik
Johannes Solhusvik
CMOSイメージセンサー設計
車載向けハイダイナミックレンジ(HDR)CMOSイメージセンサーに関する発明、チップ設計、技術開発のリーダー。開発した3つのHDR技術は、現在では自動車業界の標準であり、大手自動車部品メーカーやOEMがその使用を義務付けられている。また、これらのHDR技術開発により、ソニーグループが業界でのリーディングカンパニーとしての地位を築いていくことに貢献した。2008年に初めて開発した三重露光ハイダイナミックレンジセンサー読み出し方式は、世界のOEMや大手自動車部品メーカーで広く採用された。2つめの2011年開発のデュアル変換ゲイン(DCG) 読み出し方式は、単一露光におけるダイナミックレンジの範囲を拡大し、イメージの重ね合わせで生じる動体撮影時のノイズ(モーションアーティファクト)抑制を実現。この発明は自動車業界のみならず、セキュリティカメラ市場にも影響を与え、現在ではほぼすべてのCISベンダーが使用する業界標準技術となっている。この技術開発により、「2017 Image Sensors Europe Awards」において「Biggest Breakthrough Development」賞を受賞。3つめは、スプリットダイオードHDRピクセル技術の開発で、点滅光(LED照明など)や光の強さが一定でない環境下でのHDR撮影時のフリッカー(ちらつき)抑制を実現。これらのHDR技術はいずれもCMOSイメージセンサー業界で利用され、画質の向上やより安全な自動車の実現を可能にしている。
Michael Spranger
Michael Spranger
人工知能
AI研究者、ロボット研究者。ロボット知覚、世界モデルの構築、行動制御など、ロボット工学の研究および自律型ロボットシステムの構築に貢献。また、自然言語処理や人工言語の進化といった非常に珍しいテーマに取り組むなど、AI・機械学習の分野にも寄与。
AI、ML(機械学習)、ロボット工学における技術スキルと探究心の幅は広く、記号処理から機械学習、モーター制御に至るまで多岐にわたる専門知識を有する。AI分野ではIJCAI(国際人工知能会議)、機械学習の分野ではNeurIPS(Neural Information Processing Systems)、ロボット工学の分野ではIROS(インテリジェントロボットとシステムに関するIEEE / RSJ国際会議)など各分野のトップの学術会議で研究成果を発表。これまでに60を超える査読付き論文を発表し、特許取得も実現。AIコミュニティ、機械学習、発達ロボティクス、計算言語学の分野において活発に活動している。
住岡 徹次
Tetsuji Sumioka
システムLSIアーキテクチャ設計、システムLSI開発
20タイプ以上ものシステムLSIの開発経験を通じた幅広い知識と技術を有する。特に商品の要件をLSIで実現できるレベルにブレークダウンし、LSIの仕様とシステムアーキテクチャへ落とし込む技術、信号処理アルゴリズムを最適なサイズでハードウェア化する技術、先端プロセスを用いた大規模SoCの設計技術と設計トータルのマネジメント、ソニーと他社の技術を融合したLSIの開発・生産・ビジネススキームの構築に専門性を持つ。
鈴木 輝彦
Teruhiko Suzuki
映像信号符号化技術、映像信号処理技術
MPEG-2、AVC、HEVCなど主要なビデオコーデックのアルゴリズム開発とその標準化に従事。コーデックと関連する信号処理技術に加え、Blu-Ray、AVCHD、XAVC 等の製品やコンテンツ制作への応用に、広い見識と高い専門性を有する。近年は、ポイント・クラウドを用いた圧縮技術の開発を進めており、映像制作およびセンシング技術への応用開発を進めている。
関連リンク:
経済産業省の産業標準化事業表彰を受賞(2020年12月18日)
標準化とは、社会インフラを作ること(2019年3月1日)
高岡 俊史
Toshifumi Takaoka
高知能、低レイテンシー カメラシステム開発
センサー信号処理、アクチュエーターおよびその制御技術をベースにしたカメラ制御ソフトウェア開発に従事。特にセンサーを物性から把握し、カメラ信号処理と組み合わせ、それらの要素技術を顧客価値に昇華させるシステム開発に専門知識を有する。
近年は、ヒトの運動神経の限界レスポンスに寄り添えるアクチュエーションと高度なAIを組み合わせることで映像制作のイノベーションにチャレンジし、それを民生レベルに展開する取り組みを行っている。
高島 芳和
Yoshikazu Takashima
コンテンツ制作、コンテンツ配信における最先端技術の活用
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントのビジネス(映画やTVドラマの撮影、ポストプロダクション、配信、コンテンツ保護、マーケティング等)の技術サポート、最先端技術の調査・評価・導入。コンテンツ制作のクラウド化やリモート化、新規映像・音声フォーマットの導入とビジネスの立上げ、AI・データ解析のエンタメ分野への応用。ソニーグループ内外の技術パートナーやクリエイターとともに、スタジオ技術代表としてハリウッドにおける技術活用の推進をリード。映画、音楽、ゲーム、アニメを含むソニーグループ全体のエンタテインメント分野における先端技術の導入に取り組む。修士(応用物理)。Motion Picture Laboratories, Inc 役員。南カリフォルニア大学 Entertainment Technology Center 役員。
辰巳 哲也
Tetsuya Tatsumi
プラズマ物理およびこれを応用した微細加工技術
専門分野はプラズマ物理。これを応用したドライエッチング技術等の半導体デバイス製造プロセスの研究開発に長年従事しており、基礎研究からデバイス開発、量産展開に至るまでの幅広い知識・専門性を有する。また社外の共同研究機関や大学でも研究を先導した経験を持ち、プラズマ中の分子の解離制御、加工表面の反応メカニズム解析、各種材料に対する光・イオンダメージ形成等の研究に関しては世界的にも第一人者として知られる。博士(工学)、応用物理学会フェロー、東京工業大学特任教授。
豊島 顕
Akira Toyoshima
保険・金融ビジネスにおける先端技術活用
専門分野は保険・金融ビジネスにおけるテクノロジーアドバイザリー。耐障害性を重視した金融独自のバックエンド技術からクラウドコンピューティング、AI・機械学習による業務効率化等に専門知識を有する。テクノロジーエバンジェリストとしても活動し、金融グループのITスキル向上やデジタル人材の育成を推進。
上野 吉史
Yoshifumi Ueno
グロースハック・デザイン思考などからなるサービスデザイン開発技術とデータ分析
パーソナルコンピューター VAIO立ち上げ時期からVAIO向けアプリケーションの設計に従事。PCアプリケーションセンター設立とともに、Windows/Macアプリケーション開発でソニーグループ内の各事業組織へ貢献。以降Growth理論、デザイン思考、データ分析等技術を中心にクラウドサービス開発に従事。現在はデータの利活用とAIによるソリューション開発とデータ分析による事業への貢献を推進している。
植野 洋介
Yosuke Ueno
アナログ回路設計技術
データ変換やクロック生成、データ通信を中心とする、半導体のアナログ回路技術の研究開発と商品化に従事。ゲーム向けに始まり、テレビチューナーやGPSなどの無線通信向けなどを経て、近年は積層型CMOSイメージセンサーや距離センサー向けの研究開発と商品化に貢献。新たな機能実現と共に、継続的な高精度化/高速化/低消費電力化/小型化に取り組む。
Magdalena Wasowska
セキュリティ、プライバシー、ブロックチェーン、データ分析、AI / ML、クラウドサービス
ワルシャワ大学でゲーム理論をはじめとする数学を研究。1996年にソフトウェアエンジニアとしてソニーに入社以来、組み込みソフトウェア、クラウド技術、セキュリティ、プライバシー、ブロックチェーン、ビッグデータ分析、ML/AIなどさまざまな技術の知識を習得し、研究・品質保証から製品化・工場プロセスまで幅広い製品開発の経験を有する。最近の例は下記の通り。
- プライバシー保護セキュア計算技術(差分プライバシー、マルチパーティ計算、準同型暗号)
- 不正検知システム(ルール、機械学習、ニューラルネットワークの組み合わせ)
- 分散型デジタルアイデンティティと暗号資産管理のためのブロックチェーン&Web3技術
また、彼女のチームでは、ソニーの製品やサービスにおいて悪用可能な脆弱性を発見するための攻撃的セキュリティ・サービスも提供している。
山川 真弥
Shinya Yamakawa
半導体デバイスのシミュレーション、半導体デバイスのモデリング技術開発
半導体のプロセス・デバイスシミュレーション技術、モデリング技術開発に従事。先端CMOS開発では、応力による特性向上メカニズムを解明。イメージセンサーでは、3次元シミュレーション技術の開発と導入、Trモデリング技術を通じて、新規センサーデバイスの実現に貢献。半導体の最高峰学会の1つであるVLSI Symposiumの委員長を務め、業界の発展にも尽力。博士(工学)。
山本 一幸
Kazuyuki Yamamoto
インタラクション技術
各種センサーや表示デバイス、および先端アルゴリズムを活用したインタラクション技術に専門性を有する。これらの分野に関して、コンセプト創出から、開発、設計、知財ポートフォリオ構築、および人材育成を主導し、タッチパネルUI、モーションジェスチャUI、ハプティクスフィードバックなどの商品化に貢献。
多数の差異化要素技術の特許獲得の他、特許庁の技術動向調査委員としての活動実績を有す。
芦ヶ原 隆之
Takayuki Yoshigahara
コンピュータビジョン全般/画像を題材とした、計測工学、統計解析、数理最適化、機械学習
カメラキャリブレーションやトラッキング、セグメンテーションといった要素技術から、ステレオビジョンや3D再構成、ビジュアルSLAMのような画像センシング技術、そして顔・物体認識、姿勢・行動推定のような画像解析まで、カメラ画像を使った新しい機能あるいは新しい事業に向けた開発を幅広く手がける。R&Dマネジメントとして、AIおよびRobotics領域の技術開発の推進、およびAI人材育成やResponsible AIに関わる活動に取り組む。
豊 禎治
Teiji Yutaka
リアルタイムグラフィックスやUIなどのインタラクティブ技術
初代PlayStation®の開発を手掛け、長期にわたりゲーム領域に従事。現在では中長期を含めたゲームをはじめとするインタラクティブエンタテインメントに貢献する先端技術の研究を主導。特に、リアルタイムレイトレーシングを使った写実的CG表現や知的処理を用いた感情認識などを含むUI技術など広範な先端技術の研究に取り組んでいる。