ソニー・インタラクティブエンタテインメント
グローバルマーケティング - ゲームズ
バイスプレジデント
私は昔からゲームが大好きで、なかでも夢中で遊んだのがPlayStation®でした。2018年にソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)のグローバルマーケティングチームから誘いを受けた時には、迷うことなく入社を決めました。私たちグローバルマーケティングチームは、PlayStationの全プラットフォームにおけるマーケティングを担当しています。もともとPlayStationが大好きな私ですから、プレイヤーの気持ちは手に取るように分かりますし、それが業務にも役立っています。また、いわゆる世界最高峰のクリエイターと一緒に仕事ができることもこの仕事の醍醐味です。コンセプトの段階からスタジオのクリエイターと手を取り合って協力し、プレイヤーへの理解やマーケットの分析を行って、ゲームの市場投入に向けて一緒に戦略を練ります。
PlayStation StudiosやSIEのゲームには2つの大きな強みがあります。一つは、数々の素晴らしい作品を世に送り出し、歴史ある優れたゲームIPを持っているということです。SIEの強力なゲームIPは、ゲームクリエイターにとっても魅力的だと思います。SIEでは、クリエイターが開発したいゲームや体験を自由に作ることができます。そして、クオリティ高い作品に仕上げることを最優先に、制作に充分な時間をかけてもらいます。この自由な環境があるからこそ、最高のゲームを提供できると考えています。もう一つは、SIEには魅力的なストーリーを作り上げる業界屈指の脚本家が多数在籍していることです。「The Last of Us」「God of War」「Horizon Forbidden West」「Ghost of Tsushima」などのゲームは、ここ5年で圧倒的な世界観を持つ代表作の一例です。PlayStation Productionsで映画やテレビドラマ化されたことからも、これらが優れた作品であることがわかります。
私はジャンルを問わずゲームをプレイしますが、なかでもストーリー性のあるものが好きです。一人で遊ぶストーリーゲームは、PlayStation Studiosが得意としているジャンルで、映像や音のみでなく、感情移入ができる点が気に入っています。ゲームに最も期待する感情は、おそらく楽しさやうれしさといったものでしょう。しかし実際には、「The Last of Us」のように悲しみや喪失感といった、ゲームではあまり見られない感情になる作品もあり、プレイヤーに強い印象を与えています。ストーリーや世界観にプレイヤーがどれくらい没入できるかは、クリエイターの腕の見せ所です。感情移入できるゲームこそが、何度もプレイしたくなる優れた作品なのです。
私たち一人ひとりに個性があり、SIEにおいてもその多様性は大切にされています。ゲーム開発に携わっているメンバーが、実際にそのゲームをプレイするコミュニティを体現する存在であることは、本当に有益です。
ゲーム会社にとって企業文化が「楽しい」ことは当然のように聞こえるかもしれませんが、SIEは常に「楽しい職場」です。特に私はゲームへの「祝福の気持ち」を大切にする文化が好きです。新作の発売やそのヒットを祝うため、メンバーが一丸となって努力します。(コロナ禍を経て)仲間がオフィスに戻ってきて、一緒に祝えるようになったことはとてもうれしいです。ソニー全体に共通していることですが、映画、音楽、ゲームなど、どのような仕事に携わっていても、日々に感動があり、働いていて幸せだと感じます。そして、プレイヤーの「感動」が、何よりの仕事の活力となっています。
私は常に連携を心がけていて、社内のチームや、マーケティングチーム全体、SIE内の関係者など仲間と協力しチームをまとめることが好きです。また、ソニーグループ各社との連携も、ソニーグループの一員だからこそ可能なことであり、私たちグループにとっての強みだと思っています。ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントやソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)とはゲームや映画、音楽などのプロモーションを3社共同で行い、そのシナジーを生かしています。このような連携は他社にはない強みで、非常に恵まれていると感じています。最近の例では、昨年発売された「God of War Ragnarök」があります。SIEの音楽チームとSMEが協力し、ゲームのエンドロールとキャンペーンの楽曲制作にHosierを起用しました。Hosierはゲームの祭典「The Game Awards 2022」において印象的なパフォーマンスを披露し、連携は大成功を収めました。ソニーグループ各社が製品に対する想いを分かち合う、貴重な機会になりました。