若手デザイナーが焚き火で語る ソニーのデザイナーになってみて

クリエイティブセンターには、毎年数名のデザイナーのたまごたちが⼊社します。
今回は2年⽬、3年⽬、4年⽬と過ごしてきた若⼿デザイナー3⼈に
「ソニーのデザイナーになってみて」をテーマに、焚き⽕を囲んで⾚裸々に語ってもらいました。

  • 吉戸妙織のポートレート

    吉戸妙織

    入社4年目
    プロダクトデザイナー

    主にオーディオ、モバイルの業務に関わる
    趣味は山登り(初心者)

  • 佐藤愛のポートレート

    佐藤 愛

    入社3年目
    UI/UXデザイナー

    主にテレビ、ホームオーディオの業務に関わる
    趣味は漫画を描くこと

  • 芹澤大輔のポートレート

    芹澤大輔

    入社2年目
    コミュニケーションデザイナー

    主にカメラ、コーポレート関連の業務に関わる
    趣味は音楽を聴くこと

最近、仕事どう?

各々の仕事について

吉戸みんな最近どんな仕事してる?

芹澤僕はカメラのブランディングの仕事やパッケージデザインを主な業務としています。⼀⽅で、ソニーグループ全体のコーポレート関連として広報等のビジュアルコミュニケーションも担当しています。

吉戸芹澤君は2年⽬だけど、もう世に出た仕事ってある?

芹澤ありますね。例えばカメラ関連では、Sony Future Filmmaker Awards という短編映画アワードのロゴを担当させてもらいました。カメラといえど製品そのものの仕事だけでなく、このようなコンテンツや、社内外の多くの⼈を巻き込む仕事もありますね。パッケージ業務だと、今はテレワークが基本ですが、パッケージデザインは物理的作業が必要な為、僕⾃⾝は会社の設備を使うため出社することが多いです。フィジカルに仕事をしている分、思い⼊れも強いですね。

佐藤さんは僕の1年上の先輩ですが、最近どのような仕事をされていますか?

佐藤私はTVやサウンドバーといったホームオーディオのUIデザインを担当しています。サウンドバーやブルーレイディスクレコーダーに組み込まれているメニュー画⾯のUIと、TVもいくつかのモデルのUIを担当しています。働き⽅は基本的にはテレワーク中⼼ですが、TVやレコーダーなどは実機での確認が必要なので時々出社しています。また、私はデザイナーから新たなUIや機能を提案する開発系のプロジェクトにも携わっているのですが、実験を⾏ったりするのでその都度出社しますね。最近は出社の制限も前より緩和されたので、⼈とのコミュニケーションのために出社することもあります。

吉戸私は去年までオーディオのプロダクトやCMF(色、素材、仕上げ)、パッケージのデザインを担当していました。プロダクトデザイナーとして⼊社したんですけど、元々あまり専門性に縛られたくない気持ちもあって、⾊々な仕事に挑戦させてもらっていますね。

佐藤吉戸さんはこの4年間の中で、印象に残っている仕事はありますか?

吉戸特に印象に残っているのは1年⽬に担当したポータブルスピーカーの仕事かな。初めて担当した製品でプロダクトからCMF・パッケージ・Webまで関わらせてもらいました。海外で売られているのを知り合いや家族が⾒つけてくれたり、買ってくれたりして不思議な気持ちになりました。楽しかったというか、1年⽬ですごく⼤変な仕事だったんですけど(笑)。 こういった経験もグローバル企業だからこそかもしれないですね。1年⽬からここまで任せてくれる嬉しさと同時に責任も感じた仕事でした。

海外の人とは仕事してる?

芹澤海外の話が少し出ましたが、みなさん海外志向はありますか?僕は以前、アメリカのラスベガスで⾏われたCESという電⼦機器の⾒本市で展示ブースのグラフィックを担当させてもらったことがあり、⼊稿作業等で現地の人たちと英語でやり取りしたことは⼤変学びになりました。それをきっかけに最近はようやく重い腰を上げて英語を真剣に勉強しています。

吉戸私も出張はまだ無いのですが、海外拠点のデザイナーたちと⼀緒に開発系のプロジェクトに取り組んでいます。貴重な機会ですが、アイディアを考えて発表するのは全て英語なので、私も絶賛英語ミーティング特訓中です(笑)。

佐藤英語⼤変ですよね…! 私も海外との案件でスマホアプリの画⾯を作っていたのですが、毎週スケッチをアップデートして英語でプレゼンするのに全部台本を⽤意してました。英語は本当に必須ですね…できなくても仕事としては回ってくるので、覚悟が必要です(笑)。 ただ、クリエイティブセンターでは英語研修のプログラムも⽤意されていて、デザイナー育成の環境がとても整っている印象です。お⼆⼈も是⾮受けてみてください。とても楽しいですよ。

学生時代、どうだった?

学生時代、どうだった?

吉戸みんな出身大学はバラバラだけど、どんな学生時代を過ごしてきた?

芹澤僕は、いわゆる「学校の勉強」が苦手だったのですが、昔から物作りが好きだったので、美術系の大学に入り、今は、その延長線上にいると思っています。僕の出た⼤学では、いわゆるインダストリアルデザイン的な指向ではなく、どちらかといえば⾃⼰表現やアートワークとしての活動が多かったですね。その⼀⽅で、⼤学のコミュニティを活⽤して学外でのクライアントワークを⾃発的に⾏ったりしていました。

吉戸私は美術⼤学の製品デザイン専攻で学んでました。名前の通り割と絞られた専攻だったので、芹澤君とは反対にガッツリ4年間プロダクト関連の制作に打ち込んでいたタイプでした。学⽣の頃は殆ど学校に住んでましたね(笑)。

芹澤みんな一度は学校に住みますよね(笑)。あの頃の体力はもう無いです。

佐藤私は元々、⾼専のデザイン学科で5年間勉強していて、そこから⼤学の⼯学部のデザイン学科に3年次編⼊しました。⾼専の時に全国⾼等専⾨学校デザインコンペティションという⼤会に参加していました。例えば、ソーシャルデザインみたいな考え⽅で都市のあり⽅を考えるといった課題が出されるコンペで、モノだけでなくコトも含めて考える楽しさを知りました。そこでの学びがきっかけでデザイナーとして働いている今がありますね。

どうして採用されたと思う?

芹澤そんな学⽣時代を経て皆ソニーを受けたわけですけど、ぶっちゃけ、なぜ採⽤されたと思います?

佐藤「どうしてソニーを受けたの?」よりも難しい話題ですね(笑)。でも私は明確にこれだなと感じていることが⼀つあります。それは提案を完遂し切る⼒です。課題に対して、必要なストーリーの最⼩単位を⾒極めて、クオリティとタイムマネジメントのバランスを取る⼒を評価されたと感じます。⼊社後もよく褒められるところですね。

吉戸私はなんだろう。学生向けのワークショップに参加したときは、とにかく楽しんで課題を仕上げました。最終日には、もう終わってしまうのかと悲しんだぐらいです。この話も含めてクリエイティブセンターには仕事を楽しんで取り組んでいる⼈は多いと思います。"⾯⽩がり⼒"は確実に求められていることだと感じますね。

芹澤分かります。皆さん本当に楽しそうにしていますよね。デザインが⼼の底から好きなんだなと。⼤の⼤⼈がワイワイしながらデザインについてあーだこーだ議論する様には、愛おしさすら感じますね (笑)。僕は多分、過剰なくらい⾃信満々にプレゼンするから採用されたんだと思います。

吉戸そんな単純な話?(笑)。でも確かに、私はこれ作れます、これが好きですと、ハッキリと伝えられる素直さはこの職場では必要とされている気がしますね。

この先、挑戦したいことは?

佐藤じゃあ最後に、みなさん、これからチャレンジしたいことや興味があることはありますか?

芹澤ソニーでは、若⼿に⼤きい裁量を持たせてくれることもそうですが、他分野へのチャレンジや興味を受け⼊れてくれる⾵⼟があると感じています。だから、僕は今コミュニケーションデザイナーという肩書きはありますが、いつか製品そのもののデザインにもトライしてみたいですね。やはりソニーと言えばウォークマン®の会社だと個人的には思っているので(笑)。

吉戸たしかにクリエイティブセンターの中でも、何⼗年もずっと同じ製品を担当している⼈ってあまりいない気がしますね。みんな様々な領域を経験しているイメージ。私はそうだな…世の中的にやっと海外へ⾏けるようになってきたので、肌で感じるリアルな知識は蓄えたいですね。プロダクトに限らずですが、⾔葉だけで交わす知識と実際に⽬で⾒て感じる経験には差があるなと思っていて、コロナの影響で⼯場視察等にも⾏く機会が無かったので、今後そういった経験はしていきたいです。

佐藤私はソニーに⼊ってみて改めて、⾃分の考えていることをしっかり伝えられる⼈になりたいなと思いました。UIで⾔えば、⾔葉だけで説明するのではなく動くものを⾒せたりとか、実装スキルを蓄えたりしていきたいと思います。クリエイティブセンターでは、様々な得意分野を持った⼈が集まっているので、逆説的に⾃分に⾜りないものに気付くことが多いです。すごく刺激的な職場だと感じていますね。

芹澤多才な⼈も多いし、とにかく皆さん暖かいですよね。今回お二人とお話しして、改めてこの職場に⼊ってよかったなと感じました。今⽇はありがとうございました!