ソニーのデザイン部門は今年で60周年を迎えました。
これを記念し『ONE DAY, 2022/2050 Sci-Fi Prototyping』展を開催いたします。
ソニーの最先端技術を詰め込んだAI x Roboticsカテゴリーを中心とした、
デザイナーとエンジニアが創る「2022年のリアル」と、
デザイナーとSF作家がコラボレーションし、
Sci-Fiプロトタイピングの手法を用いて描き出したその先の「2050年のありうる未来」。
いつかどこかで交差するかもしれない二つの世界のデザインクリエーションをご体感ください。
ONE DAY, 2022
「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」というSony’s Purposeのもと、
ソニーの事業ポートフォリオは常に進化を続けています。
新たな注力領域であるAI x Robotics分野においても、
ソニーのデザイナーとエンジニアは日々新たな挑戦に取り組んでいます。
「2022年のリアル」のエリアでは、その現在進行形のプロダクトとサービスをご紹介いたします。
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aibo
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人と共生する自律型エンタテインメントロボット。周辺環境や人々を認識するセンサーデバイスと、本体とクラウドが連携するソニー独自のAI技術により、人に寄り添い、唯一無二のパートナーとなる存在を目指しました。
オーナーと心を通わせることができる存在として「生命感」をテーマにデザイン。思わず抱きしめたくなる造形を目指し、有機的な曲線をシームレスにつなげた丸みを帯びた佇まいにしました。さらに、人を目で追い視線を交わしたり、まばたきや瞳の変化、躍動感に満ちた体の動きやしぐさによって、感情を豊かに表現します。家族のように心を通わせながら寄り添い合うという、ロボットと人の新たな関係性を提案します。
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VISION-S Prototype
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「モビリティの進化への貢献」にむけて現在開発が進められているEVのプロトタイプ。センシングによる安心・安全、エレクトロニクス事業で培ったエンタテインメント、5GやOTAによるアダプタビリティの三つをキーに、かつてない豊かな移動体験の具現化に挑戦しました。
多数のセンサーが円周状にボディを取り囲む様から、「OVAL」をコンセプトにデザイン。アンロックと同時にフロントからリアへと流れる光は、センシングが人を包み込む様子を象徴しています。インテリアにおいては、各自のシートに取り付けられたスピーカーが、”360 Reality Audio”による豊かな音場を作ります。またフロントシート前面で弧を描く「パノラミックスクリーン」は、カード型UIや独自のスワイプ操作で直感的なインターフェースを実現しました。
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Airpeak
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ソニーのイメージングとセンシング、AIロボティクスの技術を結集し、映像制作クリエイターに向けて開発されたドローン“Airpeak S1”。フルサイズミラーレス一眼カメラα™を搭載しながら、独自開発の推進システムにより空中での安定した姿勢制御や、機敏な飛行でダイナミックな映像制作を可能にしています。
マグネシウムやカーボンを駆使した徹底的な軽量化と、表面積を極限まで小さくし空気抵抗を抑えた形状、高速でも安定した飛行を可能にする無駄の無い造形を導き出しました。機体やコントローラーに加え、事前確認や飛行ルート設定が行えるWebアプリ“Airpeak Base”と、現場での撮影用モバイルアプリ“Airpeak Flight”から成る独自の空撮システムにより、高いユーザビリティーと効率的な撮影体験を提供します。
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Flow Machines
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Flow Machinesは、音楽においてクリエイターの創造性を拡張することを目指す、ソニーコンピュータサイエンス研究所(ソニーCSL)による研究開発及び社会実装プロジェクト。AIアシスト楽曲制作ツールFlow Machines Pro/Mobileは、音楽クリエイターの意図に合わせて、メロディ・コード・ベースラインを作曲し、提案します。
「Cowriting with AI(AIとコライトしよう)」をコンセプトに、UIでは各スタイルパレット画面の背景に、そのAIの性質に合わせて自動生成されたビジュアルムービーを流すことで、まるで新しい音の生命体と共創しているような作曲体験をつくり出しました。クリエイターとAIの共創が新たな音楽の地平を拓きます。
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Camera Robot
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パフォーマンスやライブなどで、アーティストの動きに合わせて移動しながら撮影できる移動カメラロボットです。ステージ上でアーティストの近くから撮影することができ、動きと迫力のある映像表現を実現します。人の操作でロボットをコントロールしながら撮影したり、ロボットを自律的に移動させて撮影することが可能です。人では難しい、ロボットならではの新たなカメラワークの実現を目指しています。
ロボットがステージ上で目立ったり威圧感を与えたりすることのないよう、丸みを帯びた親しみやすいデザインにしました。デザインと技術を融合させたロボティクス技術の応用例の一つとして、現在研究開発を進めています。
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Guide Robot
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人が生活する環境で、人と共存できる移動ガイドロボットです。人の動きに合わせてついて行ったり、人を先導して案内します。周囲の環境に合わせて速度変更や危険回避を行いながら、指定された場所やルートを自律的に移動することも可能です。様々なサービスやアプリケーションと組みあわせ、場所の案内、情報発信や宣伝などの用途に活用できます。複数台での運用も可能で、お互いが連携しながら効率的に作業を行います。
様々な用途へ展開可能なシンプルな構造に、旋回半径を表す円弧を取り入れたデザインにしました。デザインと技術を融合させた人と共存するロボティクス技術の応用例の一つとして、現在研究開発を進めています。
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ONE DAY, 2050
ソニーのデザイナーとSF作家がコラボレーションし、Sci-Fiプロトタイピングの手法を用いて
「2050年の東京」を描き出しました。
「WELL-BEING」「HABITAT」「SENSE」「LIFE」の4つのテーマに基づき、ソニーのデザイナーは
「デザインプロトタイピング」を、SF作家は「SF短編小説」を創出しました。
今回展示する「デザインプロトタイピング」は各テーマの世界観に寄り添うサービスやプロダクトの提案です。
※すべてフィクションです。ソニーの商品やサービスには直接関係ありません。
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WELL-BEING, 2050
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2050年、テクノロジーがどれだけ進化しても、人生におけるストレスや挫折をゼロにすることは難しいでしょう。だからこそ、そこから立ち直る回復力──レジリエンスを身につけるサポートをすることが、人々のウェルビーイングを高めてくれるかもしれません。突然の失恋、仕事の失敗、家族の死……あなたがくじけそうになったとき、AIカウンセラーがあなたの感情の変化やストレス値などのデータから最適なカウンセリング方法をカスタムメイドし、あなたに合わせた姿形に変化することでレジリエンス獲得をサポートします。
デザインプロトタイピング: 「Resilience Program」
人々がレジリエンスを身につけるサポートをしてくれる、2050年のAIカウンセラー。あなたのストレスや感情の変化をどのように感知し、どのような姿でストレスを緩和するのかを表現しました。
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HABITAT, 2050
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2050年には、気候変動の影響によって住む場所をなくした「気候難民」や、政治的問題から居住する国を出なければならなくなった移民が増えていくだろうと言われています。人々が水上移動式住居によって、世界中の海上を移動して暮らす未来がやってくることも考えられます。そして、そのような集団は、海の遊牧民のように自然環境と共生する独自のエコシステムをもつようになっていくかもしれません。
デザインプロトタイピング: 「Floating Habitat」
多種多様な文化圏の人々が生活する海上における人と人の共生、あるいは自然環境との共存は、いかにして可能なのでしょうか。2050年の海上での人々の生活とエコシステムを「住居」の視点から表現しました。
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SENSE, 2050
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パンデミックによりマスク着用の文化が生まれましたが、それは2050年でも変わらないかもしれません。視覚・聴覚に続いて嗅覚を用いたエンタテインメントを体験するための重要なアイテムとして新しいマスクを構想しました。五感の中でも感情や記憶に直接影響すると言われている嗅覚の研究が進み、香りのデジタル化が可能になった2050年において、人々は思い思いの香りを共有し、新しいエンタテインメントを体験しているかもしれません。
デザインプロトタイピング: 「Sensorial Entertainment」
2050年、香りを楽しむエンタテインメントとはどのようなものか。蓄積された膨大な感情データをもとに過去に嗅いだ香りの再現を可能にするサービスとツールを構想しました。
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LIFE, 2050
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2050年、ベーシックインカムを筆頭に、新しい社会保障制度が社会に実装されているかもしれません。そんな時代では、生きるために必要な「ジョブ」と人生を楽しむための「ワーク」が分離し、人々のライフスタイルや人生設計が変わる可能性があります。複合的なセンシング技術の発展や、金融資産にとどまらない自己資産の高度なシミュレーションにより、人生における挑戦を下支えし、自らの意思で人生をデザインすることを助けてくれるサービスが実現されているかもしれません。
デザインプロトタイピング: 「Life Simulator」
ライフスタイルや価値観が多様化すれば、個々人に最適化された人生設計が求められるはず。人生の可能性を高精度にシミュレーションできるサービスを構想しました。
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Information
ONE DAY, 2022/2050 Sci-Fi Prototyping
- Co-organized by
- Supported by
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「KYOTO STEAM-世界文化交流祭-」 について
アート×サイエンス・テクノロジーをテーマに、未来志向で革新的なプロジェクトにより構成されるフェスティバル。「世界の未来に希望が持てる社会を構想し発信すること」をビジョンとし、フェスティバルの起点となった〈KYOTO CULTIVATESPROJECT〉の理念「京都は耕す、育む、磨く」を体現する祭典を目指しています。アーティスト、科学者や研究者、職人や技術者、さらには子どもから大人までが参画し、企業や大学・研究機関と協働して、多彩なプロジェクトを進めており、その成果やプロセスを、展覧会、公演、トーク、ワークショップなどの形で発表します。
ONE DAY, 2022/2050 Sci-Fi Prototyping
トークセッション
- 日時:
- 2021年12月20日(月)17:30-20:30
- 場所:
- Ace Hotel Kyoto バンケットルーム「ベルビュー」
※本イベントは終了しました
- Co-organized by
展示に際し、多様な領域で未来を探索・創造しているクリエイターの方々とソニーのデザイナーによるトークセッションを12月20日(月)に開催。
本展示のメイントピックスである「WELL-BEING」「HABITAT」「SENSE」「LIFE」の4つのテーマに基づき、インタラクティブな議論を展開しました。
- トークセッションの映像:
- 「未来を創造する- Sci-Fi Prototyping」
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- 富安 健一郎氏(株式会社INEI/コンセプトアーティスト)
- 川田 十夢氏(AR三兄弟)
- 石井 大輔(ソニーグループ株式会社クリエイティブセンター センター長)