SONY

デジタルスチルカメラ

RX0

RX0が解き放つ無限の可能性

映像表現と、それを実現するハードウェアとしてのカメラ。
両者は、常に互いを補完し、進化の触媒となることで、アートとテクノロジーの未踏領域を切り拓いてきました。
これからの新しい映像表現は、どのようなカメラによって実現されるのか。その純粋な問いからRX0はスタートしました。

すべては未知の映像のために

プロ・アマチュア問わず、未知の映像を作り出そうとするクリエーターのあらゆる発想に応えられること。また、逆にインスピレーションを与えて、これまでにない発想を引き出せること。そのためにカメラは、空間、時間、環境のすべての制約から撮影者を解放する必要がありました。
ここから導き出されたのは、RXシリーズで培った高画質と小型化を両立できる1.0型のイメージセンサーを軸に、悪天候下や水中などの過酷な状況でも自在な撮影を可能にする防水性と堅牢性を備えるということです。その上で、どこまで小型化できるのか。デザイナーが挑んだのは、RXシリーズのアイデンティティを継承しながら、新しい小型デジタルカメラのあり方を追求することでした。

RX0では、新しい映像表現を開拓するために、従来のカメラが持つ様々な制約を取り払うことが必要でした。画質はもちろん、撮影の自由度に関わる要素を解放し、撮影者の意図や発想に応える無限の可能性を感じてもらいたいと考えています。

デザインマネージャー 浅井

見えない世界を可視化し、
開発チームを導いた
コミュニケーションデザイン

新たな製品を作るためには、チーム全員が1つのビジョンを共有し、現実化するプロセスが必要となります。そこで、エンジニアが製品を開発するのと同時期に、コミュニケーションデザイナーが、RX0で撮影可能となるであろう「新しい映像表現」を視覚化したトライアルムービーを制作しました。
これらのムービーによって、企画、設計、デザインの3者が、まだ見ぬRX0の世界観や目標を共有することができ、互いに良い影響を与えながら、それぞれの専門性を1つのプロダクトへと結実させていく流れが生まれたのです。

また、早い段階でのイメージの視覚化は、コミュニケ—ションデザインにおいても、製品カタログやWEBサイト、イベントの展示まで、統一されたコンセプト訴求につながりました。
製品カタログでは、被写体のダイナミックな動きを1枚の静止画として提示し、機動性に富むマルチな視点をアピール。また、製品発表の場となった世界最大のコンシューマーエレクトロニクスショーのIFAでは、多視点をイメージした26基の75インチモニターによって多様性を表現し、製品が持つ品質と世界観、そしてその背後にあるストーリーを表現しています。

RX0のコミュニケーションデザインでは、新しい映像表現をイメージさせると同時に、この製品が持つ本質や背後にある開発者の想いが伝わるように心がけました。内部のパーツ類や削り出した金属ボディ、実際の落下テストや耐荷重テストのシーンなどを用いたのは、ビジュアルを通し価値や意義を語ることで、RX0を理解していただきたいと思ったからです。

デザイナー 木村

シンボリックなディテールに
込めた想い

クリエーターの眼となり意図通りのイメージが撮影できることを目指したRX0では、レンズを筐体正面の中央に置き、三脚穴もその光軸の真下に配するなど、カメラとしての基本を貫きました。そして、スナップからスタジオ撮影まで幅広く対応するため、35mm判換算で24mmという扱いやすい広角単焦点のZEISS® Tessar T*を用いて、高解像かつ歪みの少ない撮影を可能としたのです。
小型カメラではデザイン的な表現の余地が少なくなりがちですが、RX0は金属の塊から削り出して作るボディの周囲に、滑り止めと放熱促進の役割を兼ねるリブを施し、RXシリーズの品質や堅牢性を印象付けるシンボリックな造形を生み出しました。このリブは、視覚的な美しさと、表面積を増やすことによる放熱効果の両面から、断面形状の異なる多くのバリエーションによる検証を重ねてたどり着きました。

個と群。使い方を選ばない
自在なフォーメーション

RX0は、デジタル時代におけるカメラのシステム化はどうあるべきか?という問いにも独自の発想で答えを出しました。単体での撮影だけでなく、別売りのカメラコントロールボックスを使用することで、高精度な同期による、多視点撮影を行うことができます。
多視点撮影では、複数台のカメラのアライメント(整列具合)を正確に合わせることが必要となります。そこで、レンズが常にボディの中央になるようにこだわり、水平、垂直のどちら方向に並べる場合でも、カメラを逆さ吊りでセッティングした場合でも、正確に効率よく設置することを可能としました。
さらに、水深100メートルまで防水性を高めるハウジングや、多様な映像表現に必要な各種フィルターを装着可能なアダプターなどを、目的やシーンに応じて、組み合わせられます。

デザイン開発の当初から、RX0のコンセプトイメージの中に、複数台を用いた多視点撮影の構想がありました。小さくても違和感なく使え、小さいからこそこれまでにない撮影に挑戦していただけるように、全体形状もディテールも、試作や現場での検証を重ねて作り込んでいます。

デザイナー 南川

クリエーターのアイデアに
RX0を掛け合わせる

同じ被写体でもアイデアと、RX0の持つ可能性を掛け合わせることで、映像表現は無限に広がっていきます。カメラがクリエーションの限界を決める時代は終わろうとしています。
インスピレーションを妨げることなく、もっと自由に、どこまでもアクティブに。全てのクリエーターと共に、RX0はこれからの新しい映像表現を追求していきます。