Good Design
Award 2023
日本の総合的デザイン賞
受賞一覧
グッドデザイン賞とは
優れたデザインの製品や建築、サービス、システムに贈られるグッドデザイン賞は、
公益財団法人日本デザイン振興会が主催しています。
グッドデザイン賞は単にデザインの優劣を競うコンクールやコンテストではなく、
その審査を通じて、新たな創造の価値を発見して社会と共有することで、次の創造につなげていく仕組みです。
デザインの力でいかに暮らしや産業の質を高め、新たな社会の活力を生み出しているかが問われます。
グッドデザイン賞を受けたすべての対象の中で、さらに暮らし、産業、社会を推し進め、
未来を予感させる優れたデザイン100件がグッドデザイン・ベスト100として選ばれます。
さらにこのグッドデザイン・ベスト100に選ばれたものの中から、特に優れているものに対し、
大賞、金賞といったグッドデザイン特別賞が贈られます。
HT-AX7
2023年度グッドデザイン金賞受賞
2023年度グッドデザイン・ベスト100に選出されました
© 2023 Sony Interactive Entertainment Inc.
Access™ コントローラー
2023年度グッドデザイン金賞受賞
2023年度グッドデザイン・ベスト100に選出されました
審査委員のコメント:
これだけカスタマイズの高い自由度がありながら、破綻のないデザインに驚かされる。本体の円形構成によって「向き」の制約をなくし、操作ボタンも「高さ、長さ」など個々の状態に合わせやすい豊富なパーツ類が工具なく脱着できるなど、製品化までにユーザーと多くの対話をしたであろう、細やかな配慮が実装されている。標準コントローラーとの同時使用により操作分担しながら複数人で一緒に遊ぶこともでき、パッケージの開封から接続に至るまでの一連の流れも一貫性がありブレがない。同社の高い理想である「誰もが遊べる」コントローラー実現を目指した特別仕様でありながらも、特段高額としなかった事が同社の背景にある明確で強い意思を表しているといえる。審査委員一同、満票にてこれを高く評価した。
ELF-SR2
2023年度グッドデザイン・ベスト100に選出されました
審査委員のコメント:
立体映像を映し出すディスプレイはこれまで各社様々な方式で開発してきたが、同社はカメラで瞳を検知して左右の目に生成した3D映像を届けるという独自の方式である。眼鏡やゴーグルを必要とせずに、大画面化された3D映像を裸眼で見るという体験は想像以上に心地よくリアリティを感じるものである。今後あらゆる領域での実用化が期待できる。プロダクトとしても細部まで非常に洗練されており、スタンドや背面の造形処理も美しい。カメラ技術で培われた瞳を検知するというAIが、3D映像を裸眼で体験できるためのキーテクノロジーに昇華している。
Cinema Lineカメラ
FR7
2023年度グッドデザイン・ベスト100に選出されました
審査委員のコメント:
「形態は機能に従う」と言わんばかりのスタイリングでありながら、随所にデザイナーの美意識を感じる秀逸なプロダクトである。人の入っていけないシチュエーションや無人でなければ撮影できない現場等、これまでのシネマカメラでは不可能だった映像の撮影を実現することがこの製品のカメラとしての使命、一番の特徴ではあるが、無駄をそぎ落としただけではない、機能的、必然的に細部にまで施された美しい形態こそがこの製品の最大の魅力となっている。
DSC-HX99 RNV kit
株式会社QDレーザと共同受賞
2023年度グッドデザイン・ベスト100に選出されました
審査委員のコメント:
「ロービジョン」と呼ばれる日常生活に支障をきたすほど視力に問題を抱えた人向けの、視力に依存しない網膜投影ビューファインダーを搭載したカメラキットである。本製品は単に「見える」ことを目的に作られたものではなく、美しい風景を誰もが同じように感動したりシェアするなど写真に付随する楽しさを伝えたりすることを目指したことにあり、人間の感性を尊重する理念が最新の技術となって実装されている。その製品化までの成り立ちもユニークで、違う技術を持つ会社同士がお互いの理念をリスペクトする事で商品化にまで至ったその背景は、学ぶべき美しい姿勢であると言ってもいい。最先端のテクノロジーがただ利便性や不便さを取り除くものではなく、豊かな感性を満たすために作られた点を審査委員一同高く評価した。
mocopi
審査委員のコメント:
専門知識を要する高価な機材を使うことなく、最小限の小型モーションセンサーと機械学習、スマートフォンアプリの組み合わせによって、リアルタイムのモーションキャプチャを実現している。プロダクトデザインやアプリのUIデザイン、ハードとソフトをつなぐ体験のデザインや、パッケージ、コミュニケーションデザインまで完成度高く、新しいテクノロジーを「誰もが簡単に使える」デザインに落とし込み、VTuberといった新しい時代のクリエイターの可能性を広げることに寄与している。
審査委員のコメント:
これほどまで手軽に、ストレスなく立体音響空間を実現してくれるものはこれまでなかった。まず、一見小さなインテリア小物のような佇まいから想像出来ない迫力あるサウンドを響かせるのだが、本体から充電されたワイヤレス・リアスピーカーを持ち上げ、自分の背後左右に置いた瞬間、本格的なホームシアターのような立体音響空間に包み込まれる。ワイヤレススピーカーとして不可欠な充電という行為を、非常に巧みに、必然的にデザインしている事が、この立体音響体験をより気軽で身近なものとしている。力業ではなく軽やかに、必然的に導き出されるようにUXを実現した素晴らしいプロダクトである。