Sense of Quartz
箱に代わる、
新たなホームシアターの形
これまでテレビの引き立て役に徹していた
ホームシアターのデザイン。
その価値観が大きく変わろうとしています。
モノとしての所有感を満たしてくれる、
新しいホームシアターの形がここに誕生します。
Design Concept
ホームシアターシステム箱からの脱却
四角い箱のイメージが多いホームシアター用のスピーカー。しかし平行面のある箱は、必ずしも音響的に良い形状とは言えません。そこでソニーは箱に代わる、新たなホームシアターの形を模索。その手がかりになったのが〈ブラビア〉との共通コンセプトとなる「Sense of Quartz」です。「Quartz」の持つ力強いダイナミックなフォルムや、鉱物のような多面体カットを取り入れることで、箱から脱却した新しい形を創出しました。
3つのデザイン要素-
- Distinctive Form
- 圧倒的な臨場感を象徴するタイナミックな造形
- Quartz Facet
- クリアな音質を生む精巧な多面体カット
- Intelligent Luminance
- サウンドエクスペリエンスを高める光の鼓動
Industrial Design
ホームシアターシステム音の良さを表現したユニット
ブルーレイディスクホームシアターシステムBDV-Nシリーズでは、スピーカーのユニットをむき出しにし、音の良さや迫力をダイレクトに表現。このデザインは、ユニットを保護するものがないため、振動板自体を強度のある素材で作る必要がありました。そこで素材としてさまざまなものを試し、最終的に最も音質の良かったグラスファイバーを採用。さらに、振動板の形状及び表面仕上げや、エッジの形状及び色など、すべてのパーツで音響のシミュレーションを実施し、音質を追求しました。
まるで映画館の中に座っているかのように、フットライト的に光り体験を盛り上げる、足下のライティングも新たな試みのひとつ。スピーカーは容積が音質に大きく影響するため、限られた容積のなかでLEDライトの設置を実現させています。
多面体カットに秘めた機能
箱から脱却したデザインは、ブルーレイディスクプレーヤーにも貫かれています。前から見ても物量感を感じさせないように、大きく前傾した印象的な佇まいを表現。一番の特長である多面体カットされた操作面は、面一つひとつに機能を持ち、その役割に最適な角度をデザイン。水平に近い面は指によるキー操作を。真ん中の広い面ではNFCを内蔵し、機器によるタッチとライティング機能を。最も傾斜した面はディスプレイエリアになっており、画面の見やすさが計算されています。
※BDV-N9100W/N9100WLは海外でのみの発売です。日本国内での発売予定はありません(2013年5月現在)
フォルムを描く」
ホームシアターのデザインの難しさは、最高の音とデザインの両立です。音質を保つにはどうしてもユニットが厚くなりますが、デザイン的にはやぼったい。そこでユニット部分以外を大胆にカットすることで薄く見せるなどの工夫をしています。こうすれば平行面も減り、今までのスピーカーにないダイナミックなフォルムを描けます。ただしランダムなカットになるため、最終的な形状にたどり着くまでには何度も音響設計とシミュレーションを重ねましたね。
プロデューサー/デザイナー 鄭
圧倒的な映像美や臨場感を伝える「Sense of Quartz」
という
新たな価値観を生み出したように。
これからも〈ブラビア〉とホームオーディオの体験が
進化する限り、
ソニーデザインはさらなる表現を
求めて
進化し続けます。
価値観に応える」
数年前までスピーカーはあくまでサブ的なものとして、インテリアに隠し込むデザインが主流でした。しかし次第にスピーカー自体の所有感を求める声が大きくなり、良い音を感じさせるビジュアル的価値観をユーザーが重視しはじめました。私たちはこうした志向を「Show off(自慢する)」と表現し、重要なキーワードとしてとらえていました。そうした背景もあり、ホームシアターは「Quartz」をより造形的な価値へと結びつけてデザインに昇華したのです。
チーフアートディレクター 詫摩