R&Dメンバーを解き明かす
2020年入社 工学研究科ロボティクス専攻卒
仕事内容:高効率な3D環境認識ソフトウェア開発(地図生成、経路生成)
専門分野:ロボット工学、ナビゲーション
自分のルーツになったエピソードは?
自律移動ロボットには、人間が立ち入れない極限環境でさまざまなタスクをこなすことが期待されていますが、実は、まさに極限環境の代表である「宇宙」へのあこがれが、私の研究の原動力なんです。原点は、高校時代に参加したJAXA主催のサマーキャンプ。家族が購読する科学雑誌に載っていた広告に、たまたま目が留まったという些細なきっかけで参加しましたが、小惑星探査機「はやぶさ」が帰還した直後で、かなり“熱い”タイミングでした。惑星探査活動のリアルに触れ、同世代と感動を一緒に味わったことで、「私もいつか宇宙に行きたい。宇宙で活躍するものをつくりたい」という想いがむくむくと大きくなりました。当時、理系科目の勉強は決して得意ではなかったのですが、この出来事がサイエンス・テクノロジーに興味を持ち、理系学部への進学を決めるターニングポイントだったと思います。
ソニーを選んだ理由は?
企業で研究活動を続けるにあたり、若手でも新規事業など自分で提案し挑戦できる機会があるかが、気になるポイントでした。就職活動の中で、ソニーには新規事業の創出や事業化を支援するSony Startup Acceleration Programというプログラムや、新たな事業や研究アイデアを発信するボトムアップ活動があることを知りました。そして、ここで挑戦したいと思いました。実際に入社して、年齢や社歴に関係なく提案できる雰囲気や、共感した提案には惜しみなく協力する文化を感じました。ソニーは事業の幅が広く、さまざまな分野の研究者が在籍しているので、自分一人の知識では行き詰まりそうなアイデアも実現できると確信しています。
この先の目標は?
人間の代わりにさまざまな作業を行うアシスタントロボットを開発し、暮らしをスマートにしたいです。一人に一体ずつアシスタントロボットがいるSFのような世界が実現できたらいいなと思っています。将来、自分が手がけたナビゲーション技術が、さまざまなロボットに搭載される未来が来たら、と想像しながら研究に打ち込んでいます。そして、やはり「宇宙へ憧れ」も持ち続けています。宇宙空間で探索や作業を行う自律移動型ロボットを開発して、人類史上誰も見たことがない景色を見たい、そのロボットを相棒にして私も宇宙に行ってみたいというのが、私の夢です。
日々の研究活動で大切にしている言葉は?
どんなテーマにも果敢にチャレンジしていくのが私の研究スタイルです。子どもの頃から、勉強でも遊びでも「できない」と言うのが嫌で、できるかどうかわからないことにもチャレンジしてきました。その精神は今も変わりません。「猪(イノシシ)」は畑を荒らす厄介者ではありますが、突進するときの猛烈なパワーにはあやかりたいです。これからも猪突猛進の勢いで研究に取り組んでいきたいと思います。
チャレさぽ2020:
「小型UAVによる害獣追い払い」特別賞受賞
チャレさぽ2021:
「自然な合成写真生成」特別賞受賞