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アートの本場で"モードチェンジ"を提案 銀座ソニーパークプロジェクトが「MANGA in New York」を開催

Fri.Oct 27-Sun.NOV 5,2023 MANGA in New York presented by Ginza Sony Park Project

10月27日から米・ニューヨークにてマンガとソニーのテクノロジーを掛け合わせた、「MANGA in New York」が開催されています。本プロジェクトは、2018年に「変わり続ける実験的な公園」として開園して以来、遊び心ある様々なプログラムを展開してきたGinza Sony Park Project(銀座ソニーパークプロジェクト、以下、Sony Park)が、初の海外エキシビションとして手掛けています。今回は、銀座だけでなく、さまざまな「場」を使ってソニーグループの魅力を発信しているGinza Sony Park Project主宰の永野大輔に話を聞きました。

「場」を使ってソニーの魅力をお伝えするSony Park

——今回なぜ、「MANGA in New York」を開催することになったのでしょうか?

永野:私たちSony Parkチームの目的は、「場を使ってソニーグループの活動やブランド価値を拡張すること」だと思っています。現在、銀座にある「Sony Park Mini」という10坪ほどのポップアップスペースで、アーティストの鼓動を感じる実験的なプログラムを開催し続けています。昨年は、銀座から離れ、京都で「Sony Park展 KYOTO」を開催し、ありがたいことに連日大盛況でした。その京都での成功体験が後押しとなり、ソニーの魅力をお伝えするSony Parkのこの活動を海外でも展開できないか、という思いが具体化していきました。

Sony Parkはもともと、都市の中に新しい公園をつくるプロジェクトなのですが、ニューヨークのように、世界中から多くの人が集まるグローバルな都市で開催したいと思いました。その後、ニューヨークの中でも色々と場所を検討し、会場をチェルシー地区のギャラリーに決めました。

公園の本質は「モードチェンジ」が起きてリズムのできる場

——なぜ、マンガをテーマにしたイベントを開催することにしたのでしょうか?

永野:チェルシー地区は、世界的にも著名なアートギャラリーが多く並ぶアートの発信地です。週末にはたくさんの人がギャラリー巡りに訪れますが、日本のマンガをテーマにした場を提供したら、アート鑑賞とはまた違って面白いなと思ったのです。

私は、公園の本質は「モードチェンジ」が起きる場所だと思っています。公園は、定義のないフリーなスペース「余白」があるから、使う側にその用途が委ねられており、気分転換をしたり、休憩したり、人々や街のリズムを変えられるような場所です。そこで、アートの街で、日本を代表するポップカルチャーのひとつであるマンガに浸るというモードチェンジを起こすべく、ソニーのテクノロジーと掛け合わせた新しい体験を提供したいと考えています。

一冊読むと、今のソニーグループが感じられるマンガ

——会場ではどのような体験ができるのでしょうか?

永野:会場では、日本の6組のアーティストとともに、ソニーのPurpose & Values (存在意義と価値観) から抽出した6つのテーマをもとにして描き下ろしたオリジナルストーリーの"MANGA“をお楽しみいただけます。そのテーマとは、「Pioneer」「Dreams」「Diversity」「Creativity」「Curiosity」「Sincerity」です。ただマンガが読めるだけでなく、マンガの世界観と連動した『におい』とともに読み進められる新しいマンガ体験をつくったり、床面の触覚をコントロールする技術でマンガのもつSF感を拡張させたりするなど、 最新テクノロジーを掛け合わせた新しい体験も色々と考えています。展示自体はリアルな3次元の世界で体験できますが、2次元ならではのマンガの世界観が損なわれないように構成しています。また、ご家族でも楽しんでもらえるように、子ども向けのワークショップやライブドローイングも開催します。

会場では、6つのマンガをまとめたものを一冊の本として置いているのですが、実は、一冊全部読むと、今のソニーグループが感じられる内容になっています。ここで多くを説明してしまうとつまらないので、ぜひマンガを読んで皆さんそれぞれに感じていただけるものがあるといいなと思っています。「MANGA in New York」開催期間中、銀座のSony Park Miniでもニューヨークと同じオリジナルマンガが読めるので、ぜひ足を運んでいただけると嬉しいです。

うえだとささみ by 一乗ひかる ウォーカーズ by 寺田克也 電遊道中膝栗毛 by たかくらかずき 案内人 by 平岡政展 インタールド by ますだみく ドリームビル by millennium parade 6つのテーマをもとにして描き下ろしたオリジナルストーリーのマンガの表紙

——今回のアーティストの方には、普段マンガを描かれない方もいらっしゃいますが、どのように選ばれたのですか?

永野:現地で受け入れられるマンガを知るために、アメリカで流行っている様々なミュージックビデオやカルチャーをリサーチしました。そして、作者の方のジェンダーやジェネレーション、作風などのバランスを考えて、6組のアーティストの方にお願いすることにしました。実は普段マンガを描いたことのないイラストレーターの方もいますが、今回はゼロからオリジナルストーリーを描くことをお願いしました。アーティストの方にとってはかなり労力のいる、チャレンジングなものだったと思いますが、この企画を面白いと感じてくださり、一緒に取り組んでいただけたことはとてもありがたかったです。

新・Ginza Sony Parkは、グローバルにソニーグループの魅力を伝える場にしたい

——最後に来年の新・Ginza Sony Park完成に向けて、コーポレートブログ読者の皆さんにお伝えしたいことはありますか?

永野:ソニーグループのブランド活動というときに、私はいくつかの方法があると思っています。
Sony Parkは、主にソニーグループ全体や、6つの事業を分解しグループアーキテクチャーを表現する場です。社内で「マンガをテーマにする」というと、有名なアニメ作品をテーマにした方が集客できるのではないか、という声もありました。でもそれだと個々の商品やサービスの宣伝になってしまいます。それも大事なことですが、ソニーグループのテクノロジーやブランドを表現するうえでマンガをインタフェースにすることによってより多くの方に身近に触れてもらえる機会を提供したいと考えています。

2024年完成予定の新・Ginza Sony Parkは、グローバルにソニーグループの魅力や情報発信ができる場にしたいと思っています。今回のニューヨークでの試みはそのための実験の場でもあります。銀座には国内外からの多くのお客さまが訪れていますが、銀座に来たからには、Ginza Sony Parkをチェックしなければと思ってもらえるような場所を目指していますので、「MANGA in New York」とともに、2024年の新・Ginza Sony Parkでおこなわれる企画も楽しみにしていただけたらと思います。

『MANGA in New York』概要 ※記載の日時は全て現地時間

名称:MANGA in New York presented by Ginza Sony Park Project
期間:2023年10月27日(金)〜11月5日(日)
時間:10:00〜18:00
会場:Studio 525(525 West 24th Street, NYC)
料金:入場無料
Web:MANGA in New York presented by Ginza Sony Park Project(日本語)
MANGA in New York presented by Ginza Sony Park Project(英語)
ハッシュタグ:#MANGAinNY

東京・銀座のSony Park Miniでは、10月28日(土)より「MANGA in New York」の雰囲気を感じていただけるサテライトスペースをオープン、オリジナルマンガを手にとってご覧いただけます。また、ニューヨークから届く写真や映像で現地の様子を体感することができます。

『MANGA in New York』 サテライトスペース概要

期間:2023年10月28日(土)〜11月6日(月)
時間:11:00〜19:00
会場:Sony Park Mini
料金:入場無料