SONY

思いやりの心で、よりよい社会を
Sony Student Project Abroad (China)2012

SSPAとは?


ソニーは、社会貢献活動の一環として、海外の高校生を対象にした交流プログラム「Sony Student Project Abroad (略称:SSPA)」を実施しています。 これまで、1990年から10年にわたっては米国の高校生を、また2006年からは中国の高校生を対象にして開催してきました。

SSPA(China)2012について

SSPA(China)2012

6回目となる今回のテーマは、「思いやりの心で、よりよい社会を」。
第1回から一貫して取り組んでいる「環境保護」に関しては、ソニーシティ大崎の省エネ技術などを学ぶ学習会と敷地の自然に触れる自然観察会や、“Sony Tablet”※1を持ってオリエンテーリング形式でお台場の環境関連ポイントを巡り地球温暖化などに関するクイズに答えるワークショップ(「ARオリエンテーリング・ワークショップ」※2)を実施しました。また、東日本大震災の被災地のひとつである宮城県の気仙沼を訪問し、被災体験を聴き「震災復興」に関して学んだり、気仙沼の自然や産業、そこで暮らす人たちとの交流や気仙沼の高校生とのワークショップにも取り組みました。これらの活動により、心の絆や人と人の思いやりを通じ、数多くの試練を乗り越えて来た被災者の経験についての理解と共感を深め、日中高校生ともに、気仙沼の魅力を発見しました。
中国人高校生30名は、ソニー社員宅へのホームステイも実施し、気仙沼では地域の高校生と懇親したり、郷土芸能の明戸虎舞を鑑賞しました。このような人的、文化的交流や、各ワークショップに取り組むことで、環境保護や日本文化への理解を深めました。

  • ※1“Sony Tablet”はソニー株式会社の登録商標です。
  • ※2AR:Augmented Reality(拡張現実感)の略

SSPA(China)2012レポート

中国からやってきた30名の高校生。彼らが発見したものとは?
7日間を振り返ってレポートします。

歓迎会 7/23(月)

歓迎会
歓迎会
歓迎会

中国大使館より湯公使参事官、全国中華青年連合会より张団長、羊秘書長、弊社平井社長、久保田中国総代表、神戸SVP出席のもと開催。学生によりパフォーマンスや各都市の紹介が行われ、賑やかな会となった。

東日本大震災 被災地訪問/震災復興体験・勉強会 (宮城県・気仙沼) 7/24(火)

東日本大震災 被災訪問/震災復興体験・勉強会
東日本大震災 被災訪問/震災復興体験・勉強会
東日本大震災 被災訪問/震災復興体験・勉強会

中国の高校生たちは、初めて被災地を訪問し、地元ボランティアの案内で、気仙沼の内湾地域の被災/復興状況をその目で確かめた。また、日本一の復興商店街と言われる「南町紫商店街」を見学し、夜にはその商店街の代表者から、現状までの道のりや今後についての講話をいただいた。

日中高校生での気仙沼の魅力を発見するフィールドワーク/ワークショップと日中文化交流 (宮城県・気仙沼)  7/25(水)

日中高校生での気仙沼の魅力を発見するフィールドワーク/ワークショップと日中文化交流
日中高校生での気仙沼の魅力を発見するフィールドワーク/ワークショップと日中文化交流
日中高校生での気仙沼の魅力を発見するフィールドワーク/ワークショップと日中文化交流

気仙沼の地元の高校生とともに、「気仙沼の魅力を発見する」をテーマに、終日、体験型の学習を行った。魚市場見学や唐桑での散策を通じ、気仙沼の自然や産業を体感し、また地元で活躍するNPOや地場産業に従事する方々のお話も伺い、気仙沼に対する理解を深めた。その後、「気仙沼という“まち”で感じたこと」をテーマにワークショップを行い、お互いの高校生が感じた相違点を話し合い、新しい気づきを得た。プログラムの最後には、地元名物である気仙沼ホルモンバーベキューを囲み、双方の文化紹介なども開催し、親交をさらに深めた。

日中高校生での気仙沼の魅力を発見するフィールドワーク/ワークショップと日中文化交流

省エネ技術学習会と自然観察会 (ソニーシティ大崎) 7/26(木)

省エネ技術学習会と自然観察会 (ソニーシティ大崎)
“古紙の分別”(学生の手書きメモ) “古紙の分別”(学生の手書きメモ)
省エネ技術学習会と自然観察会 (ソニーシティ大崎)

ソニーシティ大崎の環境施策について学習した。その後、省エネ施設(バイオスキン)などを見学し、オフィスでのゴミの分別などの社員とともに進める環境活動を学んだ。
ソニーシティ大崎の敷地内にある、都市の環境に配慮した緑地での自然観察会でいきものを探す、スケッチする、触るなど、自然との触れ合いを体験し、環境保護への意識を向上させた。

AR オリエンテーリング・ワークショップ 7/27(金)

ARオリエンテーリング ワークショップ
ARオリエンテーリング ワークショップ
ARオリエンテーリング ワークショップ

お台場の各ポイントを“Sony Tablet”のカメラで撮影し、AR技術で認識すると、環境クイズが現れ、そのポイントを競うというゲームを行った。炎天下にもかかわらず、タブレットを片手に公園を駆け巡り、ゲーム終了後には、環境及びSmartARに関する講義も行われ、真剣な眼差しで解説に聞き入っていた。

ホストファミリーとの活動 7/27(金)、 7/28(土)、 7/29(日)

ホストファミリーとの活動
ホストファミリーとの活動
ホストファミリーとの活動

初対面の時は緊張している様子だった学生も、ホストファミリーの温かいもてなしに、すぐ打ち解けられた様子。日本の家庭生活や夏祭り・花火・鎌倉や浅草散策など、観光だけでは体験できない日本の夏を満喫できたようだ。

歓送会 7/29(日)

歓送会
歓送会
歓送会

最後の歓送会では、学生からのパフォーマンスや、3グループに分れ、行われた成果発表など、この1週間が有意義な学びの場となったことが感じられた。
最後には歓送会参加者全員によるテーマソングの合唱と共に、涙のお別れも・・・。

SSPA(China)2012 学生の声

昆明市   谢苏杭

今回の日本への旅行はソニー訪問からスタートしました。そこで、私はソニーの最先端技術と責任ある企業としての活動を感じました。その後、新幹線で気仙沼に行きました。壊れた建物や町並みなど、地震と津波の傷跡がいまだにあり、津波で市街地の奥に流された船も印象深いものでした。被災地最大の復興商店街-52店舗をもつ南町紫市場を見学した後、人と人に繋がり「コミュニティの力」で、災害を乗り越えようとしている被災した人々の「立ち上がろうとする力」に感銘を受けました。最後に、ホームステイの家族と一緒にすばらしい週末を過ごしました。父親、母親と三歳の弟の三人家族です。お寿司を作り、かき氷や折り紙も楽しみました。忘れられない二日間になりました。時間はあっという間で、歓送会でホームステイの家族と告別しなければなりませんでした。私たちは“今度のさようならは終わりではなく、新しいスタート”だと思いました。日本とソニー、私を待っていてください!さようならとはおわりではない、もうひとつ新しいスタートと信じています。(昆明・谢苏杭さん)

天津市   马宁

ソニーに対する印象は主に高品質で、信頼性があることですが、今回の訪問でソニーが環境の為に努力していることに、深い印象を残しました。ソニー大崎ビルの外装ルーバーに深い趣味を持ちました。この高保水性セラミックルーバーの設置でビル表面温度が低くなることに驚きました。企業が責任感を持っているかがとても大切で、ソニーは社会に対して責任を持って、環境保護の分野で21世紀の発展を前進させるのだということを強く感じました。気仙沼で、震災後に故郷を守って牡蠣を養殖しているきれいなおばさんの話も聞きました。きれいな環境は、彼女のきれいな笑顔を生み、その笑顔こそ、故郷の好きな自然を守ります。私たちも彼女の笑顔に感動しました。笑顔は国を超えて、どこでも通じる切符です。微笑みは世界に通用するもので、世界とつながることができます。これからの人生で他人に理解されない時、方向を迷う時、前向きな気持ちで、笑顔を作って生活していこうと思いました。家族との初対面は、ちょっと恥ずかしかったですが、優しい笑顔で安心しました。人と人の交流は心と心の交流です。中日の経済文化スポーツなど様々な話を伺いました。とても楽しかったです。今回、ソニーが与えてくれたチャンスに感謝し、これから国や地域・言葉の壁を越えて世界に接し、心から信頼できる友達を作れるという自信がつきました。
プログラムは終わりましたが、私たちは成長していきます。中日両国の友好もきっと深くなるでしょう。それを、私たち一緒に願っています。(天津・马宁さん)

长沙市   王琬珺

日本に対する最初の印象は、見知らぬ人からの優しい笑顔です。第二の印象は、日本の美しいガラスです。最初の何日間は、ほぼ毎日ガラスに“Kiss”していました。第三印象はエスカレーターの左と右の順番を守るマナーです。これこそ“細部の力”だと思います。きれいな桜と富士山、青い海、最新の技術であっても、日本で、一番感動したのは、おそらく細部の力、そして、その力によって作り出されるものです。ホームステイの家族に貰ったポストイットとヘアピン、ソニー大崎のエレベーターの延長ボタン、“ソニーの森”の花、草と虫、ずっと私の手を繋いできてくれたお姉さんのような青柳さん(ホストファミリー)、様々なゴミ分類箱など、こういう様々な細部の力は、まるで小さな水玉のようで、最後に海になって、無言でこの島の人々を守ってくれます。(長沙・王琬珺さん)