SONY

Feature Design

2014 BRAVIA®

BRAVIA 2014年モデルのリモコンの写真

コンテンツとの
出会いをつくる

膨大なコンテンツと人をどのようにつなげ、
未知なる世界との出会いをどう生み出すか。
より快適なインターフェースと操作性が、
新たなユーザーエクスペリエンスをもたらします。

User Interface Design

〈 2014 BRAVIA 〉

コンテンツとの出会いをつくるUI

昨今のテレビでは放送波だけでなくあらゆる膨大なネットワークコンテンツが楽しめるようになりました。そういった環境下でいかに「コンテンツとの出会い」の仕組みをシンプルにできるかが、今回のユーザーインタフェース(UI)の課題でした。そこで生まれたコンセプトが「ワンフリックエンターテインメント」です。これは、ホーム画面から各コンテンツサービスのアプリを立ち上げ、そこからコンテンツを探すという面倒な操作をすべて省き、テレビ視聴中にリモコンを上フリック操作するだけで、魅力的なコンテンツにすぐにたどり着けるUIの仕組みです。まるでテレビチャンネルを切り替えるかのような感覚で、映画やネット動画、写真コンテンツまでもが次々に閲覧できる、手軽なUIを目指しました。

さらに、膨大なコンテンツの中から、好みの番組をすばやく選べるように、視聴履歴からユーザーの嗜好をプロファイリングし、使うほどにカスタマイズ。一番おすすめのコンテンツや今一番人気のあるコンテンツがリアルタイムに表示されるため、いつでも新鮮なコンテンツを発見できます。

「コンテンツそのものを
大切に」

今回「コンテンツとの出会い」をコンセプトに、各サービスのコンテンツをいかにダイレクトに展開し、表示できるかを最優先に考えました。そのためUIのデザインはできる限りアイコンなどを使わず、視聴中のコンテンツや、下に並ぶコンテンツプレビューをそのまま美しく見せることにこだわりました。極端なことを言ってしまえば、UIの存在を感じさせないことがお客様にとっての最高のエクスペリエンスではないか。そう考えながらUIをデザインしました。

プロデューサー/デザイナー 近藤

操作性から研ぎ出されたジオメトリー

今回のリモコンは、コンテンツが一覧表示されるUIに合わせて、縦横に自由にスクロールできるフリックオペレーションをメインに設計。これまでのリモコンにはない操作のため、デバイスの選択から試行錯誤し、最終的にタッチパッドデバイスが最適だという結論にたどり着きました。しかし、通常のリモコンのようにまっすぐな形状だと、フリックしたときに親指の動きが斜めになってしまい、スムーズにスクロールしません。そのためフリックしやすい角度に切り出し、中央から折れ曲がった特徴的な形状にしています。背面も手にフィットする台形にカットするなど、操作性を追求していくなかでジオメトリックな造形に近づきました。

タッチパッドというとスマートフォンを連想しがちですが、液晶画面をタッチ操作するスマートフォンと異なり、リモコンはテレビ画面を見ながら操作するもの。そのため、リモコンを見なくても感覚的に操作ができるように、どこを押してもクリックできるように設計。デバイスや形状は違っても、リモコンならではのシンプルで心地よい操作性をそのままにしています。

「自然と出てきた
ひとつの回答」

UI上のちょっとした動きでリモコンが使いにくく感じてしまうため、スムーズなタッチ操作を実現するのはとても大変でした。ハードとソフトの両面から、心地よいタイミングでなめらかに動くように調整していきました。その上で、フリックの動きに対するリモコンの形状はどうあるべきか試作を繰り返し、答えとして出てきたのがこのジオメトリックな造形でした。

プロデューサー/シニアデザイナー 及川

「Pure Geometry」という
コンセプトの先に見えてきた、
ブラビアの新しい価値。
それは、居住空間におけるテレビの価値を再定義し、
これからのテレビの在り方までデザインしています。