クラウドでキャリアが広がっていく。
ソニーのITエンジニアが語る、
未来が生まれる現場。
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あなたは「ソニーのITエンジニア」と聞いて、どんな仕事をイメージしますか?「ソニーのクラウド」と聞いて、どんなサービスを連想しますか?ソニーといえば、オーディオやテレビ、カメラといった製品を思い浮かべる人が多く、一般の方々から見てITのイメージは強くないようです。
しかし、実はソニーグループにはITエンジニアにとって絶好の活躍ステージがたくさん待っています。ソニーは「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす。」というPurpose(存在意義)を掲げており、エレクトロニクスからエンタテインメント、金融まで、実に多様な事業を行っており、幅広い領域でクラウドサービスが利用されています。新しいハードウェアと組み合わせて提供される事例や、短期間でローンチした新サービスの事例なども豊富にあります。
今回は、2021年2月11日にオンラインで開催された「Sony Group Career Forum 2022」の特別講演で、ソニーのITエンジニアたちに語ってもらったソニーのクラウドサービスに関してご紹介します。
- 鈴木 健
- 株式会社ソニー・ミュージックソリューションズ
デジタルプロデュース本部 デジタルソリューション部インテグレーションルーム
- 小野寺 徹
- 株式会社ソニー・ミュージックソリューションズ
デジタルビジネスカンパニー デジタルクリエーション部
- 長木 悠太
- ソニー株式会社
システム・ソフトウェア技術センター ソフトウエア技術第3部門 イメージングソリューション1部
- 川田 雅人
- ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
システムソリューション事業部 ソフトウェア開発部
【開発事例】
新しい体験と未知の可能性を生む最先端クラウド。
■登壇者が関わる最新クラウド事例
Stagecrowd
ソニー・ミュージックソリューションズによるライブ動画配信サービス。リアルなステージとは別の、オンラインだからできるエンタメを提供するプラットフォームとしてサービスを提供している。コロナ禍でライブの開催が困難になったことから2020年3月にサービスの検討が始まり、わずか約3カ月後の6月29日にローンチという、異例のスピードで開発を成し遂げた。
5Gによるリアルタイムクラウド中継
国際的なスポーツ大会などの映像を、5Gを使ってクラウドに直接送信することで、現在行われている飛行機による電波中継が不要になるソリューション。一般的なクラウドで扱われるデータと比べて遥かに大きい高画質映像データを、クラウド上に伝送してリアルタイム編集してソーシャルメディアに配信するなどの大規模な実証実験が既に成功している。
インテリジェントビジョンセンサー
AI処理機能を搭載した世界初※のイメージセンサー。画像チップが取得した信号をロジックチップでAI処理することにより、センサー内でエッジAIシステムを実現しており、高速なAI処理、メタデータの出力によるデータ量削減を可能にする。例えば、クラウドとAIサービスを提供する際に、ネットワークの混雑と遅延の改善、プライバシーの保護、低消費電力と低コストなどが実現でき、この特性を活かして、リテール、製造、建築、自動車など、様々な分野でソリューション活用が期待されている。
※ イメージセンサーとして。ソニー調べ。(2020年5月14日広報発表時)
【クラウド開発への取り組み】
多様なスタンスで新たなクラウド開発にチャレンジ
ソニーグループ内のエンジニアたちと、これまでにないクラウドを開発。
長木:私はクラウドの環境をすべてソニー内で開発しています。そのため、他部署との連携が多く、頻繁にミーティングを行っています。海外のエンジニアとの協業も多いです。例えば「5Gによるリアルタイムクラウド中継」では5Gネットワークを活用するために、ソニーモバイルコミュニケーションズとの連携や、通信キャリアの方々とも一緒に仕事をします。このように様々な要素技術を、その関係者たちとともにシステム上で取りまとめていく仕事は、とてもエキサイティングです。
クラウドサービスを企画して、プロフェッショナルたちを集める。
小野寺:新型コロナウィルスの影響でアーティストがライブができないと相談を受けることが増え、「Stagecrowd」の検討を始めたのは緊急事態宣言が発出される少し前でした。それからわずか3カ月でローンチできた理由は、そのために使えるシステム基盤をもっていたから。そしてもうひとつの理由は、ソニーにはプロフェッショナルが揃っているから。技術のプロはもちろん、権利関係のプロも揃っていますからね。私の仕事は、まず、ビジネス的なことも含めて新しいウェブサービスやアプリの企画を練ること。そして実際に開発を進める段階で、様々なプロたちに相談し、協力を要請していきます。
開発ディレクターとしてプロジェクトを推進。
鈴木:私は大学で情報システム専攻でしたが、ITエンジニアというよりも開発ディレクターとして様々なプロジェクトに携わってきました。現在はSaaS型ウェブサービス管理プラットフォームの運用にチームで取り組んでいます。「Stagecrowd」もこのプラットフォームにより、スピーディに具現化できたのです。ソニーミュージックグループは、企画する人とエンジニアの距離がものすごく近いのでやりやすいですね。プロジェクトに関係している人や、様々なスキルを持った人たちが近くに揃っていることが、スピード感が出せる秘訣。また私の場合ですと、外部のITベンダーに依頼して開発を進めるというケースも多いです。
クラウド、イメージセンサー、AIで、新たな世界に挑戦。
川田:私は長年エレクトロニクスやエンタテインメント領域でのクラウドサービス開発・データ分析・デジタルマーケティングの仕事に携わってきましたが、現在はイメージセンサーの市場をリードしているソニーセミコンダクタソリューションズに所属しています。センサーとクラウドは、最も離れているとも言えます。しかしソニーは昨年「インテリジェントビジョンセンサー」を商品化し、センサーの中でAIによる情報処理が行われる時代になりました。この“Edge AI”を“クラウドAI”と協調・分散処理することでどんな世界を生み出せるかというチャレンジ、即ちAIセンシングソリューションに取り組んでいます。
【ITエンジニアを成長させる土壌】
働きやすさがスキルアップに繋がっている。
やりたいことが、やりやすい。
小野寺:ソニーという会社の名前を使うと、様々な分野で活躍する人に会え、交流できます。それは、大きなメリットであり、チャンスです。個人では会えないような方々にも会えるので、多方面に可能性が拡がるなと、いつも感じます。そういう意味でも、ソニーは、やりたいことをやりやすい会社なんですよね。
分からないことは、まわりの人が教えてくれる。
長木:社内の研修制度も充実しているのですが、様々なスキルを持っている人も充実しているといえます。知らないことを聞くと、教えてくれる人が大半です。しかも、詳しく教えてくれたうえに、じゃあどうしようかと親身になってくれる。新人時代から、仕事を覚える上で、本当にありがたかったですね。
自分のペースでスキルアップしていける。
川田:スキルアップのためには、仕事をしながら新技術をどんどん習得していくことが大事です。チーム内はもちろん、クラウドベンダーとも積極的に協業することで、新しい技術を習得できることもあります。また、どういう技術を習得するか目標を決め、上司とも話しながら、自分自身のスキルを決めていくことが大切です。私は会社の制度で留学させてもらいましたが、そのような機会も用意されています。社内外のミートアップの機会を利用することや、技術者たちとコミュニケーションツールで交流することもお勧めです。自分のペースで、そして自分のやり方で、様々なチャレンジができますよ。
【働くほど広がる可能性】
社内での転職で思い通りのキャリアを。
自らの意思で異動できるし、技術を身につければ声もかかる。
川田:ソニーでは社内募集制度などを利用して、自ら手を挙げて異動することができます。私もエンジニアから商品企画に応募したこともあります。そのようにしてジョブチェンジする人がたくさんいますよ。また、クラウドのスキルはソニーのどの事業領域からも求められますから、思わぬ部署から声がかかるということも多いと思います。私は社内でも異業種の業務経験が多いのですが、それはクラウドやデータ分析のスキルを身に付けた結果だと言えます。それこそが、ソニーでクラウドをやる魅力じゃないでしょうか。
新しい経験が、さらに面白い状況を生む。
小野寺:特にソニーミュージックグループの場合は、人事異動で会社が変わったかのように仕事が変わります。私の場合は珍しくて、デジタルの仕事をずっと変わらず続けているのですが、まったく違った部署から異動してくる人たちをたくさん見てきました。そして感じるのは、もともと持っていた知識を生かしつつ、新しい場所で学習していくと、さらに面白い状況が生まれるということです。そういう心構えがあれば、いい方向に向かっていきます。
部下のスキルを伸ばすことも、チームリーダーの仕事。
鈴木:私は立場的に、自分のことよりもチーム全員のスキルや知識をいかに伸ばすかを考えています。クラウドサービスを立ち上げていく中で、メンバーそれぞれのフィールドを広げることを考慮することが大切です。それは、チーム全体としての底上げや、新しいチャレンジにも繋がっていきますから。
【学生からの質問】
講演中に寄せられた疑問に答える
Q:自分のキャリアを見つめ直すのは、どんなタイミングですか?
川田:自分やチームの仕事が一段落ついたときです。クラウドは、作って終わりじゃない。世の中に出してからが勝負なので、それを続けるか新しいことにチャレンジするかは、各々のキャリアプランに照らして考えればいい。私の場合、クラウドをやっていたのに、センサー・クラウド連携という機会をいただき、今半導体の会社にいます。1年前は、思ってもみなかったことです。ソニーにいると、自分が考えている以上のチャンスが待っているんですよね。
Q:ひとつのことをやり続けたいという考えは、ソニーグループには向いてないですか?
長木:クラウドの仕事を続けていると、例えばネットワークインフラとか、アプリとか、多くの可能性に目を向けることができるようになります。今回の登壇者もクラウドをやってきた方々なので、様々な経験をしたことでしょう。一方で、ひとつのことをやり続けるというのも当然大切なことで、ソニーグループとしても必要なことです。実際、ひとつのことを追求し続けている技術者もいるし、そういう選択肢は広くあります。
Q:入社する前から、様々な仕事に挑戦したいと思っていましたか?
川田:私はドクター卒ですが、研究ではなく商品開発をやりたいと思っていたんです。しかし、結果として、R&Dや組み込み、商品企画、クラウド、データ分析などと、幅広い仕事に携わってきました。ただし、ソフトウェアアーキテクトが自分のコアであり、そこはブレていません。
Q:ソニーで働いて良かったと思うことを教えてください
鈴木:人との出会いですね。それは、ソニーで働いているからこそ。社内外含めて、本当に多様な才能を持った方々と出会えます。特にソニーミュージックグループは変わった人が多くて面白いですよ。
幅広い領域で事業を展開しているソニーグループには多種多様な仕事があり、入社後のキャリア選択肢も広がっています。また、手を挙げた人やスキルのある人にチャンスを与えるという制度やカルチャーがあります。クラウドに関しても今回ご紹介したように様々なタイプのプロジェクトがあり、エンジニアたちがそれぞれ違ったスタンスで取り組み、キャリアを積み重ねています。ソニーでは、他では経験できないようなエンジニアとしてのキャリアを歩むことができるのではないでしょうか。