過去の選考落ちから早数年。その後「キャリア登録」からのスカウトメールをきっかけに再挑戦し、入社することになりました。
キャリア登録とは、ソニーグループ(以下、ソニー)と求職者との出会いの可能性を広げるために始めたキャリアマッチングの取り組みです。ご自身のキャリア情報をご登録いただくことで、その内容を参考に、経験やスキルにマッチしそうな職種の求人情報、各種イベントや勉強会などをソニーからご案内します。
今回は実際にキャリア登録を利用し、選考を経て入社に至った木下さんに、キャリア登録のきっかけや選考応募時の心境、また入社後のソニーの印象など聞いてみたいと思います。
<キャリア登録のご案内>
「ソニーで働くことに興味はあるが、どの職種に応募すれば良いかわからない」「今すぐ転職したいわけではないが、将来的にはソニーで働いてみたい」「今後新たに、自分にマッチする職種やポジションが募集開始となったら紹介してほしい」「まずはイベントや勉強会に参加してソニーのことをもっと知りたい」といった方は、ぜひキャリア登録をご利用ください。
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漠然とメーカーを志望していた、一度目の転職活動
── まず、木下さんのこれまでの経歴を簡単に教えてください。
理系単科大学に通っていたということもあり、学生時代は大手通信会社や大手SIer、電機メーカーを志望する同級生が多かったです。私も入学当時は同じ考えだったのですが、IT企業でのアルバイト経験を通じて、20代はとにかく修行をしたいと考えました。そこでSNSなどを事業展開する、スピード感のある企業文化のメガベンチャー企業に新卒入社しました。
最初の2年間は、SNS事業のサーバーサイドエンジニアとして働きつつ、並行して、新規事業を立案する有志の集まりに参画していました。それがきっかけで、傘下のスタートアップ会社に出向することになり、後半の2年間は、主にAndroidのモバイルアプリエンジニアとして働きました。
── 1社目では4年間勤務されて、その後転職されたのですね。
はい。忙しい中でも仕事に充実感はあったのですが、ある日、画面の中に限られた世界で開発をしていることに漠然と物足りなさを感じてしまったのです。30歳目前で今後のキャリアを考えたとき、ふと「そういえばメーカーで働いてみたかったなぁ…」と、理系大学を志望するきっかけになった高校時代の記憶が蘇ってきました。
加えて、それまでのキャリアで培った、少人数でスピード感を持って実装・リリースし、レビューをもとに機能にフィードバックしていくアジャイル型*の開発スタイルや、Webアプリ・スマートフォン向けアプリを開発してきた経験が、メーカーのものづくりにも活かせるのではないかという思いもありました。
*アジャイル型開発
開発プロジェクトに変更がないことを前提として上流工程から下流工程に開発を進める「ウォーターフォール型」に対して、開発要件に変更があることを前提に工程を小規模な単位に分けて企画からリリースを繰り返し実施する開発手法を「アジャイル型」と呼ぶ。主に、ソフトウェア開発プロジェクトで積極的に採用されている。
── そのとき、ソニーの経験者採用にも応募されたのですね。
はい、ソニーは昔から大好きなメーカーだったので、複数のポジションで応募していました。ただ、今振り返ると、当時の自分はソニーでのキャリアイメージがまだ曖昧でした。何を成し遂げたいか?どのように貢献できるか?をうまく言語化できず、結果は一次面接で不採用でした。
その後は、別の車載音響機器メーカーと縁があり、心機一転、メーカーエンジニアのキャリアをスタートしました。以降6年ほど勤務し、車載器とスマートフォンが一体で動作するカーオーディオ製品、ドライブレコーダーと車載Wi-Fi、クラウド型音声カーナビを一体にした製品、スマートフォン向けクラウドカーナビの内製開発に従事しました。入社時の志望動機だった、尖った製品の開発に複数携わることができました。
届いたスカウトメールは、本物だった!
── その後、ソニーにキャリア登録されたきっかけについて教えてください。
過去ソニーに応募した人宛てに送られるメールで、キャリア登録の可否について確認があったので、登録を選択しました。当時働いていた会社での仕事内容や働き方に特に不満があったわけではありませんが、転職をしないと決めていたわけではないので、良い出会いや機会があればと思って自然な流れで登録しました。
── その後、ソニーからのスカウトメールを受け取られたそうですが、そのときの心境も教えてください。
実は二度メールが届きました。一度目は、ソニーの名を語った迷惑メールなのでは?と、邪推してしまい反応しなかったんです。すると1週間後くらいにもう一度メールが届き、メール本文に書かれていたページのURLのドメイン名も確認したところ、ちゃんとソニーの採用ページのものだったので安心しました。
以前応募したソニーからの面談オファーは純粋に嬉しかったですし、次の転職活動でも再度選考を受けたいと考えていたので、返事が遅くなってしまい申し訳ないという気持ちでメッセージに返信したのを、今でも印象深く覚えています。
選考に進む中で、自分のキャリアがソニーでの仕事に繋がっていった
── 選考に進むかどうかも決まっていない中、カジュアル面談ではお互いにどのような会話をされたのでしょうか?
一度目のカジュアル面談では、私にスカウトメールを送ってくださった採用担当の社員とざっくばらんに会話しました。当時、他社の選考は受けていなかったのですが、2社目の車載音響機器メーカーに入社してから携わってきた製品や、仲間内で開発してきたプロトタイプの数々をまとめたポートフォリオを見せながら自己紹介をしました。
その後、採用担当からの紹介で現在所属しているモビリティサービス開発部の社員と二度目のカジュアル面談をしました。そのときも一度目同様、私からは経歴や仕事について話し、開発部の社員からは具体的な業務やプロジェクトなどについて情報共有してもらいました。終始リラックスして会話した覚えがあります。
── 選考へと進み、入社に至るまで、印象に残っていることはありますか?
一つは、採用担当のとても丁寧なフォローのおかげで、入社まで不安がなかったことです。特に現在私が携わっているモビリティサービス開発については、オープンにできることばかりではないため情報が不足しがちですが、カジュアル面談により不安や不明点を解消できた状態で選考に進むことができました。
もう一つは、選考に進んでいく中で自身のキャリアとソニーとがどんどん繋がっていくような感覚を持てたことです。前回の転職活動時に不採用になったときは、キャリアイメージが明確になっていませんでしたが、今回は、これまでに私が培ってきたソフトウェアエンジニアとしての開発経験や、車載製品の開発プロジェクトを率いてきた経験を棚卸ししていくことで、その先にあるソニーでのキャリアを具体的にイメージすることができました。私が積み重ねてきた経験と、ソニーがそのタイミングで求めていたものが上手く合致したように感じ、面接でも納得感のある説明ができたように思います。
企業とのマッチはタイミング次第。ぜひキャリア登録を
── 実際に入社してみて、ソニーはどんな会社だと感じますか?
良い意味で想像していた通りの会社ですね。自分から動くことを是としていて、マネジメントから逐一細かく指示を出されることがないですし、意思決定も早い。また私のような経験者入社した社員や社内で異動してきた社員も多く、いろいろなバックグラウンドの社員がごちゃまぜになって働いているので、新しく入社した人でもすぐに打ち解けることができると思います。
── あらためて、キャリア登録はおすすめできますか?
私のように、以前に一度でもソニーで働きたいと思ったことがある方ならばぜひ登録してほしいです。また、まさに私がそうでしたが、今すぐに転職を考えていなくても、良い機会があれば情報を提供してほしいというレベルの興味であっても構いません。まずはキャリア登録しておくことをおすすめします。
また、今回ソニーに入社できたのは、やはり会社側のタイミングも大きかったように思います。一度目に応募したタイミングでは、私も車載製品の開発経験はありませんでしたし、ソニーにもモビリティサービス開発の募集ポジションはありませんでした。二度目の応募までの期間に、私が経験を積み、ソニーで新たな事業が生まれたからこそマッチングできたポジションだと思っています。
キャリア登録をしていれば、もしかすると今はまだ想像できない未来と出会うことができるかもしれません。
<編集部のDiscover>
木下さんが一度目にソニーに応募してから、再びソニーに応募するまでのストーリーは映画のワンシーンのようで、ちょっと感動してしまいました。その後の木下さんのキャリアとソニーの事業展開を、当時誰が予想できたでしょうか。人と人、そして人と会社の出会いもまた、一期一会なのだと感じました。
今はまだ転職を考えていなくても、当時は縁がなかったとしても、今後どこかでご縁があるかもしれませんから、ぜひキャリア登録をご利用ください。