チームで企画力を競い合う!ITエンジニア 合同インターンシップ・プログラム レポート#1
ソニーグループ(以下、ソニー)の3社は2021年8月31日から5回にわたり、合同インターンシップ・プログラムをオンラインにて実施しました。ITエンジニアを目指す学生94名が参加しました。参加者は、18チームに分かれて新しいサービスの企画にチャレンジ。優勝を目指して、アイデアとチーム力を競い合いました!
今回のインターンシップ・プログラムを3回の記事でレポート。第1回(本記事)では、主に初日の様子を紹介します。第2回、第3回では入賞アイデアや参加者の声を紹介する予定です。
目次
・ソニーってどんな企業?
・いま注目の技術やサービスをご紹介
・ソニーのものづくりを学び、ディスカッション
・感動や価値を生み出すITエンジニアになろう
インターンシップ・プログラム実施概要
■参加会社:ソニー株式会社、ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社、株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント
■参加者:ITエンジニア志望の学生94名
■期間:2021年8月31日〜9月28日(全5回)
■実施方法:オンライン会議方式で、ソニーの技術や発想法などをレクチャー。3グループ各6チームでアイデアソンを行い、講評し、優勝チームを決める。
■企画監修・運営:Sony Startup Acceleration Program
ソニーってどんな企業?
ソニーについて、どのくらい知っていますか?それぞれ知識やイメージをもっていると思いますが、意外と知られていないこともたくさん。そこでまず、会社についてお話ししました。
設立趣意書
技術の力を用いて 人々の生活を豊かにしたい。 創業者の夢が、いまも受け継がれている!
→設立趣意書
Purpose(存在意義)
クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす。それが、ソニーのPurpose(存在意義)。
→Purpose(存在意義)
6つの事業領域
エレクトロニクスのみならず、半導体、ゲーム、音楽、映画、金融も。それぞれにITエンジニアの活躍の場がある!
→6つの事業領域
小さな会社としてスタートしたソニーは、いまや、幅広いものづくりやビジネスを通じて、世の中に感動と価値を生み出し続ける企業グループとなりました。詳しくは、上記のページをご覧ください。
いま注目の技術やサービスをご紹介
ソニーの幅広い取り組みの中から、3つの事例を紹介。説明後は、参加者の皆さんと活発な質疑応答が行われました。
●テクノロジーが支える、スポーツの新しい感動体験。
ソニー株式会社からは、グループ会社Hawk-Eye Innovations(以下、ホークアイ)とともに提供している野球、サッカー、ゴルフ、卓球に対するソリューションを紹介しました。
→詳しくは下記へ
●Edge AIの無限の可能性を求めて。
ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社からは、AI処理機能を搭載したもったイメージセンサーの可能性と、それを活用したさまざまな実証実験、今後のソリューション展開の可能性が紹介されました。
→詳しくは下記へ
●テクノロジーの活用で、新しいエンタテインメント体験を。
株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントからは、コロナ禍で生じたニーズに迅速に対応してスタートさせた、新しいオンライン・エンタテインメント体験が紹介されました。
→詳しくは下記へ
ソニーのものづくりを学び、ディスカッション
2〜4日目は、発想法や顧客仮説などを学びながらチーム毎にミーティングを実施。時には熱く意見を戦わせながら、アイデアを発表する最終日に向けて企画を練り上げていきます。このインターンシップ・プログラムは、ソニーの起業ノウハウを社内外を問わずに提供している「Sony Startup Acceleration Program」が企画監修と運営を担当。実際に新しいビジネスを生み出し続けている本物のメソッドを実践してもらいます。
→Sony Startup Acceleration Programについて詳しくはこちら
チーム対抗アイデアソン優勝賞品
感動や価値を生み出すITエンジニアになろう
ソニーの幅広いものづくりとビジネスの中にITエンジニアの活躍の場が広がっていること、そしてその仕事とは世の中に新しい感動や価値を届けることだと実感してもらいたい!それがこのインターンシップ・プログラムの目的です。ソニーを理解し、ソニーの考えに共感してくれる方々が、ソニーの新しい仲間になることを期待しています!
最後に、アイデアソンの課題でもある技術やサービスについて説明します。あなたも、これらを活用してワクワクするような新ビジネスを考えてみませんか?興味のある分野だけでも、ぜひご覧ください!
【参加者に紹介された技術・サービス】
テクノロジーが支える、 スポーツの新しい感動体験。
ソニー株式会社
サッカー中継で、ペナルティーキックの判定がVAR(Video Assistant Referee)の結果、取り消されたシーンを見たことはありませんか。ソニーとホークアイは映像解析技術を活用して、野球、サッカー、ゴルフ、卓球などのスポーツに対する映像ソリューションを提供しています。これらの技術は、審判の判定支援のほかに、選手の強化やスポーツ中継の映像演出にも活用されています。
・選手とボールの動きをリアルタイムに認識して可視化。
野球場のグラウンドを取り囲むように設置された複数のカメラを使って、グラウンド上の選手ひとりひとりの動きを高精度に解析します。また、ピッチャーが投げたボールの速度・回転数・回転の方向・軌跡などもリアルタイムでデータ化しています。このプレー分析サービスは、米国のメジャーリーグや東京ヤクルトスワローズに提供されています。
・ゴルファーのスイングとボールの初速・弾道を、その場で数値化。
HD画質で毎秒960フレームの映像を撮影できるハイスピードカメラを含む複数のカメラをティーグラウンド周辺に設置。映像をリアルタイムに解析して、スイング時の骨やクラブの動き、インパクト直後のボールスピードと弾道などを数値化します。また、ティーグラウンド後方の8Kカメラは、肉眼では飛球が見にくい曇った日でも、ボールの軌跡の描画を可能にしています。
・卓球選手の激しい動き、飛び交うボールのスピンまでリアルタイム解析。
卓球台の周辺に設置したカメラの映像をリアルタイムに解析し、選手の激しい動きや姿勢の変化、目まぐるしく飛び交うボールの動きを数値化します。さらに、ハイスピードカメラの映像から、高速でスピンするボールの回転数も瞬時に解析します。
Edge AIの無限の可能性を求めて。
ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
映像を取得するセンサーが頭脳をもったら、どんな世界が待っているでしょうか。AI処理機能を搭載したイメージセンサーの登場により、これまでは想像もできなかったような実証実験が、世界の各地で、もうすでに行われています。
AI処理機能を搭載した世界初のイメージセンサーとは?
インテリジェントビジョンセンサー(以下、「IMX500」)は、AI処理機能を搭載した画期的なイメージセンサーです。例えば、背景を含む犬の映像を出力するのではなく、イメージセンサー内で映像データをAI処理することにより、「Dog(犬)」という最小限に必要なメタデータのみを出力することを可能としています。イメージセンサーが取得した映像データをクラウドに上げてAI処理をする場合と比べ、IMX500から出力されるメタデータをクラウドに上げる場合では、データ量、プライバシー、セキュリティ、消費電力、レイテンシー、サービスコンティニュティといった様々な課題が解決されます。
【実証実験(1)】AIの眼で怪しい人物を監視モニタリング。
店内の不審者を見つけるために監視セキュリティカメラの映像を警備員が目視しているけれど、キャッシュレス決済の実現のためには、AIによる異常行動検知を実現したい。また、監視セキュリティカメラや人数カウント用カメラなど、用途別にカメラが必要なため、店内はカメラだらけになり多くのコストがかかってしまう。リテール企業は、こんな課題を抱えていました。この実証実験では、店内の複数用途のカメラをIMX500を搭載したコンパクトなスマートカメラに置き換えて、カメラにかかる費用を削減。異常行動検知、人数のカウントなど、複数の用途に応じてIMX500のAIを対応させることで、新たな顧客体験を生みだしています。
【実証実験(2)】ローマの悩みを一挙に解決へ。
ローマ市では、駐車場所を探す車を原因とする深刻な渋滞、バスの過剰な混雑・密状態、歩行者の夜間の信号無視による交通事故といった社会課題を抱えていました。そこで、IMX500によるスマートカメラを街灯などに設置。空いている駐車場所をドライバーに知らせる、バスに乗れなかった人がいるバス停に空いているバスを誘導する、夜に車道を横断信号無視をしている人にライトを照射し、ドライバーが視認できるようにするといった取り組みを2021年の6月より開始しています。実はEUではプライバシー保護のため市街地に監視セキュリティカメラを設置することは難しいのですが、クラウドに映像データを出力せず、センサー内でのエッジ処理によりメタデータのみを出力できるするIMX500のプライバシー、セキュリティに配慮した特徴を活かし、だから実現することができました。
【実証実験(3)】お客さんにぴったりの拡張現実を。
実店舗にAR MAPを配置し、モバイル端末を通じてARコンテンツを提供するという取り組みに、IMX500でさらに価値を加えようとしています。IMX500で、ARコンテンツを楽しんでいる人がどれくらいの年齢で、どんな服装を着ているかなどを検知することで、その人により適したARコンテンツを表示することが可能に。これは、ソニーミュージックとのコラボレーションによるもので、間もなく開始される予定です。
テクノロジーの活用で、 新しいエンタテインメント体験を。
株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント
好きなアーティストをもっと身近に感じたい!そう思ったことはありませんか。多様なアーティストが所属する総合エンタテインメント企業、ソニーミュージックグループでは、テクノロジーをエンタテインメントビジネスの進化に活用しています。
・ファンとアーティストの“会いたい”を叶える。forTUNE meets
ソニーミュージックグループでは、イベント参加券や限定グッズなどの特典付きCDの購入サイトであるforTUNE musicを運営しています。しかし新型コロナウイルス感染症のまん延により、握手会といったイベントの開催ができなくなってしまいました。そこで立ち上げたのがforTUNE meetsです。これはスマートフォンのアプリを通じて、アーティストと1対1で話せるというこれまでになかった次世代ファンイベントサービスです。アーティストが名前で呼んでくれるなど、ファンを感激させる仕組みが取り入れられています。
・オンライン・エンタテインメントを加速する。Stagecrowd
コロナ禍でライブを行うことができなくなってしまったミュージシャンとファンたちのために、さまざまな機能をもったライブ配信システムStagecrowdを開発。2020年の7月にサービスを開始して2021年8月までに、約400公演を配信しています。Stagecrowdは、ライブ会場の現場でエンコードされた映像を、高品質かつ安定して配信できる国内最大級のプラットフォームであるだけではなく、次のような特長ももっています。
◎アーティスト毎にオリジナル性の高い動画配信サイトを構築できる。
◎チケット販売からステージ制作・運営、オリジナルグッズ販売までワンストップで行える。
◎リアルタイムコメント投稿、インタラクティブ機能、マルチアングル機能といった多彩な機能をもち、新たなニーズにも対応できる。
◎ファンクラブとシームレスに連動できる。
ソニーミュージックグループでは、アーティストやキャラクター、スポーツなどの多数のファンクラブサイトやEコマースサイトを管理できるシステム(SMCMS)をすでに開発・運用しています。それを活用することで、Stagecrowdのようなサービスも極めて短期間で開発することが可能になっています。