グループ15社の内々定者700名が集まる懇親会。担当者が語る、企画の狙いと思いとは?
2023年7月1日、ソニーグループ15社に内々定した約700名を対象として、内々定者懇親会がオンラインで開催されました。オープニングをはじめ随所の演出にこだわるだけではなく、初めて出会う参加者同士が会話を交わし、共に楽しめるようなレクリエーションコンテンツも多数用意されました。
当日は大いに盛り上がったようですが、このイベントにはどのような狙いがあったのでしょうか。本イベントの企画を担当した藪田さんに、狙いや担当者としての思いを聞きました。
- 藪田 桃子
ソニーらしいワクワク感と、ちょっとだけ背筋が伸びる体験を届けたい。
──まずは懇親会の内容について、簡単に教えていただけますか。
懇親会は第1部と第2部合わせて約3時間半のプログラムでした。第1部は配属会社が異なる内々定者で編成された少数混合のチームに分かれてもらい、レクリエーションなどを行いました。ここではコミュニケーションを通じて、親睦を深めてもらうことを目的としました。第2部では複数のグループ会社の社員が登壇し、最新の技術やグループシナジーを魅せる特別セッションを行いました。
──ソニーグループ横断での内々定者懇親会は昨年に続いて2回目とお聞きしましたが、今年はどのような点にこだわったのでしょうか?
まずは内々定者のみなさんを歓迎するウェルカムパーティーをイメージして、とことん楽しんでもらえることを意識して企画しました。グループ横断で開催することの狙いは、ソニーグループの事業領域や成長機会の多様さ、幅広さなどを体感してもらうことにあります。内々定者の期待を超えるような「ソニーらしさ」を魅せることによって、入社に向けたワクワク感を高め、「よし、この会社で自分も頑張ろう!」と背筋がちょっとだけ伸びるような感覚を持ってもらえるイベントにしたいと考えました。
──今年から始めた新しい取り組みや工夫、コンテンツなどはありますか?
この場だけでは紹介しきれないほどたくさんあるのですが…ワクワク感を高めることの具体例として、総合司会をVTuber(ブイチューバー)形式で行いました。4月に新卒で入社したばかりの採用グループの社員が、モバイルモーションキャプチャー『mocopi』を使用し、VTuberの「中の人」となって司会進行をしました。入社3カ月で大きなイベントの総合司会という大役を任されるのも、ソニーならではかもしれません。
また今回、ソニーグループ株式会社 執行役 専務(人事、総務、グループDE&I推進、秘書部担当)の安部さんから参加者に向けたビデオメッセージをいただきました。
異なる個性を持つ一人ひとりと、多様な個を受け入れる多様な場にあふれたソニーが、「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」というPurpose(存在意義)を中心にともに成長していく、という思いで定義されたソニーの人材理念”Special You, Diverse Sony”に触れながら、内々定者への期待とエールをいただきました。
「ソニーらしさ」を詰め込んだ特別セッション。
──さきほど「ソニーらしさ」という言葉がありましたが、藪田さんが考える「ソニーらしさ」とはどのようなものでしょうか?
私たちが採用活動を通じて学生の皆さんにお伝えしている「ソニーらしさ」を表す言葉として、「テクノロジーに裏打ちされたクリエイティブエンタテインメントカンパニー」があります。
今回内々定者懇親会でも、ソニーならではのクリエイティビティやエンタテインメントを体感してもらうため、最新技術に関する具体的な取り組みを紹介したいと考えました。しかし、ある特定分野の技術の話に寄りすぎてしまうと、事務系や異なる分野の技術系参加者を置き去りにしてしまう恐れもあり、そのバランスをどうするかなどが企画において悩んだ点でした。
──たしかに、参加した全員が楽しめてワクワクできる内容が望ましいですよね…。この悩みを企画の中でどうクリアしたのでしょうか?
「ソニーらしさ」を伝えることにこだわった特別セッションを企画しました。ソニー株式会社(以下、SEC)から服部博憲さん、ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社(以下、SSS)から宮谷佳孝さんに登壇していただき、スポーツエンタテインメント領域やAI処理機能を搭載したイメージセンサーなどのソニーの最新技術を用いた取り組みについてプレゼンテーションとデモ、クロストークを行いました。
──なるほど、スポーツエンタテイメントというテーマは馴染みもあり、多くの方に受け入れられそうですね。
はい、昨今サッカーや野球などの大きなイベントが広くニュースになることが多かったので、参加者の皆さんにとって身近な話題として楽しんでいただきながらソニーの最新技術への理解を深めていただけたのではないかと考えています。
世界をリードする、ソニーの技術。
──では、気になる特別セッションの具体的な内容について教えてください。
まず、服部さんからはHawk-Eye Innovations(以下、ホークアイ)の技術を用いたテニスのイン・アウト判定やサッカー審判判定補助サービスの技術についてご紹介いただきました。また、カメラを用いた画像認識によって選手の動きや3D骨格情報をリアルタイムで取得できる技術について実際にその場でデモンストレーションを行い、内々定者の皆さんに見ていただきました。
SSSの宮谷さんからは、イメージセンサーの仕組みや、ソニーだからこそ提供できる技術について説明していただきました。イメージセンサーの活用という点では、イメージセンサーとAIを掛け合わせることで、さまざまな領域で可能性が無限に広がっていく未来のビジョンについても語っていただきました。
今回「ソニーらしさ」という観点でテーマの一つとしていた、会社や組織を跨いだコラボレーションについてもお二人から話していただきました。ホークアイは英国で生まれましたが、スポーツエンタテインメント領域での活用は国や企業の壁を超えたコラボレーションで実現できたものです。実現に至るまで存在した多くの壁もコラボレーションによって乗り越えられたというエピソードも話していただきました。
宮谷さんからは「SSSからすると、(イメージセンサーはソニーグループ内外の多くのカメラ製品に組み込まれているため)コラボレーションがない仕事はない!」という熱のこもった発言も飛び出し、まさに「ソニーらしさ」の一つであるグループ間シナジーについて伝えられたと思っています。
内々定者にも"感動"を届ける。
──「ソニーらしさ」の詰まった特別セッション、参加された内々定者の皆さんの反応はどうでしたか?
当日はオンラインでリアルタイムにコメントをいただきながら進めていたのですが、「これもソニーだったんですね」「これを、内々定者に見せてくれるんですね」というリアクションや、「オンラインのイベントで一番楽しかった」「変革の一員になれるのはワクワクする」「来年ソニーで一緒に感動を創る」などうれしい声もたくさんいただきました。
──まさに「ソニーらしさ」が伝わった瞬間ですね。ここまでの道のりを、藪田さんはどのように振り返っていらっしゃいますか?
内々定者懇親会の企画担当に任命されたときは正直、「なぜ自分が?」と思っていたのですが、自分自身の役割や、この会の意義を自分なりに考えることで、少しずつ形が見えてきました。ソニーのPurposeは「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす。」ですが、内々定者のみなさんを迎える私たちの役割は、内々定者に感動を届けることだと思いました。
自分の役割を具体化できてからは、採用グループや各グループ会社のメンバーなど多くの方々をどんどん巻き込んでいきました。オープニングメッセージをいただいた安部さん、特別セッションに登壇いただいた服部さんや宮谷さんをはじめ、最終的には60名以上のソニーグループ社員・関係者の方々に協力いただき、内々定者懇親会を開催することができました。
──最後に、今回の内々定者懇親会を通じて藪田さんが感じた「ソニーらしさ」について教えてください。
ソニーは「テクノロジーに裏打ちされたクリエイティブエンタテインメントカンパニー」ですが、それはソニーのプロフェッショナルたちの協働によって成り立っているということを、私自身改めて実感する機会になりました。ソニーにはプロフェッショナルとしての強い個があり、そしてその個がチームとなったときに無限の可能性を生み出す。それがソニーの強さであり、「ソニーらしさ」なのではないでしょうか。
<編集部のDiscover>
700名を超えるリアルタイムオンライン配信イベントということで、企画から当日運営までイベント企画会社が入っているものだとばかり思っていましたが…すべてソニーグループ自前でやっていると知って驚きました。特別セッションをはじめ、一つひとつの企画もすべて藪田さんを中心に採用グループのメンバーで進められたとのこと。まさにプロフェッショナルとしての強い個と、個がチームとなったときに無限の可能性という「ソニーらしさ」を感じられるイベントでした。