【求人クローズアップ】ソニー株式会社で働くAI/機械学習エンジニア「AI技術を駆使して、ユーザーに最高の体験を届けたい」
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「求人クローズアップ」では、現在ソニーグループで積極採用中の求人情報を取り上げ、仕事のおもしろさや職場環境など、求人票だけでは伝えられない魅力をDiscover Sony編集部が深掘りしてお伝えしていきます。今回ご紹介する求人情報は、ソニー株式会社で働くAI/機械学習エンジニアです。記事の前半では、ソニー株式会社の製品やサービスビジネスのどのようなところに AI が活用されているか、「ソニーのものづくり×AI」におけるビジョンを紹介。後半では実際に現場で動画編集サービスにおける自動画質補正や、ホークアイを活用した動作解析など、幅広い領域で活躍されているエンジニア(山下さん)に、仕事のやりがいなどについて語っていただきました。
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AIが、人間のクリエイティビティを解放する。
ソニーが掲げる「AI×ものづくり」のビジョンは、クリエイティブエンタテインメントカンパニーとして、AIを活用し、人間のクリエイティビティを解放することです。エンタテインメントを生み出すアーティストやクリエイターにはその創造性を拡張することをサポートし、エンタテインメントを楽しむユーザーにはライフスタイルそのものを進化させ、生活に感動があふれる新しい文化の創造を目指しています。その中で、ソニー株式会社ではカメラやスマートフォン、テレビやオーディオといったさまざまな製品、さらにはサービスなど幅広い領域においてAIを活用することで、ビジョンの実現に向けて開発を行っています。以下にいくつか事例をご紹介します。
<AI活用事例:カメラ>
一般的にポートレート撮影では瞳にピントを合わせるのがセオリーですが、α™(Alpha™)ではAIを用いて瞳を検出し、フォーカスを合わせる「リアルタイム瞳AF(オートフォーカス)」を採用しています。瞳の検出対象は人間だけでなく動物から鳥にまで展開しています。この機能により撮影者はフォーカスを合わせるといった煩雑な作業から解放され、構図やシャッタータイミングといったよりクリエイティブな作業に集中できるようになりました。
<AI活用事例:スマートフォン>
スマートフォンでは通信の安定化にAIが活用されています。ディープラーニングによって無線環境の変化を予測し、常に自動でWi-Fi(4G/5G)を最適に切り替える「スマートコネクティビティ」が進化。Wi-Fiアクセスポイント接続前にネットワーク品質を予測することで通信の不安定さを回避できるようになり、より快適な通信環境を保ちます。またディスプレイにも AI を活用。『Xperia 1』から搭載されている「クリエイターモード」は、映像制作の基準器として使われているマスターモニターで培った技術によって、意図した色調をXperia™上で忠実に再現する機能です。この機能実現のために従来はスマートフォンとマスターモニターにリファレンス画像やチャートを表示させ、目視・手作業でパラメーター調整をしていましたが、表示色の計測とモデル作成等によるチューニング工数を半分に短縮することが可能になりました。
<AI活用事例:スポーツ>
製品以外にも、映像制作やスポーツなどさまざまな分野においてサービス開発を行っています。スポーツ分野では、グループ会社「Hawk-Eye Innovations(ホークアイ)」が、選手やボールなどの動きを精密に捉えて得たデータから、新たな映像体験を生み出すことにも挑戦しています。ホークアイは、トラッキングと、ビデオリプレイなどを基幹技術としています。トラッキングはテニスのイン・アウト判定やサッカーのゴール判定に、ビデオリプレイはサッカーのVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)やラグビーのTMO(テレビジョン・マッチ・オフィシャル)などの判定サポートシステムなどに採用されています。トラッキングは2001年にクリケットの放送支援ツールとして初めて使われましたが、機械学習アルゴリズムの導入などにより、今ではボールだけではなく選手や野球のバットなどの動きも細かく解析できるようになりました。
▶「ソニーのものづくり×AI」について、さらに詳しく知りたい方はこちらの動画もご覧ください。
エンタテインメント・テクノロジー&サービス事業 - 人工知能(AI)機械学習機能設計コース紹介動画
画像処理技術に関する知識や経験を、ソニーの幅広い製品・サービスに生かしたかった。
—少し昔の話になるかもしれませんが…就職先としてソニーを選んだ理由について教えてください。
大学・大学院ではいわゆる画像処理、機械学習について研究していました。当時はまだ「AI」が今のように頻出する前でしたが、自分が学んできたことをものづくりに生かしたいという思いはありました。中でもソニーは、カメラもテレビもオーディオもスマートフォンもあって、さまざまな製品に画像処理の知識や経験を応用できるのではないかと考えていました。
—入社されてからは、どのような仕事に携わっていますか?
現在は、ソニー株式会社で動画編集サービスにおける自動画質補正技術の開発に携わっています。また他にも、グループ会社であるホークアイ(Hawk-Eye Innovations)のトラッキングシステムから取得したデータを活用したスポーツ選手の動作解析、「A2 Production(エーツープロダクション)※」における映像解析AIなどの開発も担当しています。
それ以前は、プロジェクター向けの画像処理、セキュリティカメラ向けの画像処理など、まさにソニーの幅広い製品・サービスに携わってきました。
※AI映像解析サービス「A2 Production(エーツープロダクション)」
ライブおよびファイル映像の取り込み・編集・配信・管理などの制作ワークフローを拡張。また、直感的なGUI操作でAIのルール設定が可能で、ハイライト映像の自動生成や編集準備工程の自動化、映像・音声解析結果のメタデータ化など、AI技術の活用を容易にするサービスです。(2023年2月以降提供開始予定)
ソニーはAIに力を入れている。そう実感できるだけの環境が整っている。
—さまざまな製品やサービスに関わってこられた中で感じる、働く場としてのソニーの魅力とは何でしょうか?
まず、個人の裁量が大きいことだと思います。基本的に画質補正の分野の技術開発は私の判断に任されています。またライフイベントなどに応じて働く時間も融通が利きますし、テレワークも利用できるので働く場所も選べます。
—研究開発を行うための環境はいかがでしょうか?
とても恵まれていると感じます。インターン生を受け入れたときには、「うちの大学の研究室よりもいい計算機がある!」と言われたこともありますが、必要なリソースは求めれば用意してもらえます。会社全体でAIに力を入れて取り組んでおり、マネジメントも理解があるため、現場のエンジニアからの要望も通りやすいのだと思います。
世の中に与えるインパクトを実感できる仕事がある。
—仕事のやりがいについても教えてください。やはり、整った開発環境で最先端の技術に触れられることが働く喜びにもつながっているのでしょうか?
そうですね。結果としてプレスリリースなどによって「ソニー」という名前で世に出ていくことが、仕事のやりがいにつながっています。
—山下さんが携わっているのはいわゆるB to Bのサービスで、製品として目に見えないものも多いかと思いますが、喜びは感じられるのでしょうか?
製品として目に見える形の製品をつくっているわけではありませんが、私たちがつくった技術は目に見える形で展開されています。最近ではAIによる解析技術そのものにフォーカスした案件もありますし、世の中に与えているインパクトを大いに感じられます。
自分の中にブレない軸を持って、専門性を高めたい。
—エンジニアとしての、今後の展望について教えてください。
AIの分野は日進月歩で技術が進歩しています。私もそうした先端技術に実際に触れながら、今後も優れた技術をたくさん世に出していきたいと思います。
—そのためには、仕事においてどのようなことが求められるのでしょうか?
一つは、一緒にサービスをつくっている人と会話して先を見る力を磨いていくことだと思います。ソニーには優秀なエンジニアがたくさんいます。専門性は人によってバラバラですが、共通するのは「好き」という感情です。「好き」が原動力になって専門性を広げたり、手を挙げて部署を異動したり…そうした熱い想いを持って働く周りのエンジニアからも刺激を受けながら、私自身も専門性を磨いていこうと思います。
もう一つは、自分自身の軸を持つことです。ソニーでは一人ひとりが持つ裁量権が大きいということをお話ししましたが、その分、一人ひとりの決定に大きな責任が伴います。サービスを提供するお客様がどのようなことを求めているのかを絶対に見失わないように心掛けています。開発する技術、提供するサービスが決して自分本位のものにならないように、常に顧客目線を意識しています。